店長手当と残業代
携帯販売の会社に勤務しています。(27歳 入社3年目)
会社には正社員として入社しましたが、3ヶ月後には店長になり、仕事内容も
過酷になると同時に労働時間も長くなりました。
会社からは店長になる前に残業代は支払われていたのですが、店長になると店長
手当として4万円程度が付くだけで、残業代が一切付かずに、店長になる前のほ
うが稼ぎが良かったという現象が起こっています。
残業代を見てみると、かなりの額になるのですが、やはりなっとくがいかないの
で会社側に交渉しても一切認められないといった状況なのですが、これは労働基
準法などでは違法ではないでしょうか?
相談者(ID:)さん
弁護士の回答一覧
労働基準法では原則として時間外労働(1日8時間又は1週40時間を超える部分の労働)、休日労働(...
したがって、本件でもナベツネ様の職位である店長職は「管理監督者」に該当するものとして取り扱われ、時間外労働や休日労働に係る割増賃金の支払いがないのであろうと推察します。しかし、「管理監督者」に該当するかどうかは、勤務の実態や待遇などの労働実態に鑑みて「経営者側と一体的立場にある者」といえるかどうかにより判断されるとされており、具体的にはⅰ人事権の有無・程度、ⅱ経営への参画の有無・程度、ⅲ業務量・業務時間への裁量の有無・程度、ⅳ賃金等待遇の高低、という4つの判断要素を総合考慮して判断されます。
さて、本件では店長になる前よりも待遇が下がっているのでⅳについては管理監督者性を否定する事情が認められると思われます。したがって、残りⅰ~ⅲについて人事権がない、経営に参画してない、業務量・業務時間がコントロール出来ないなど、管理監督者性を否定する事情が認められるのであれば、おそらく管理監督者性は否定されるのだろうと思います(管理監督者とはそれほど狭い概念です。)。
そして、この場合、本来「管理監督者」としては扱えない労働者を無理矢理「管理監督者」として扱っているに過ぎませんので、会社は時間外労働や休日労働の割増賃金支払義務を免れることはできません。したがって、これらについて未払であるならば、それは違法ですし、過去2年分にさかのぼって請求可能と思われます。
但し、この場合、労働時間について具体的な立証を要するため、実際に請求する場合には弁護士等の専門家にご相談下さい。弁護士回答の続きを読む
おっしゃるとおり、時間外割増賃金を支払わないことは労基法に違反します。既に会社に交渉していると...
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