度重なる試用期間の延長を理由に訴えることはできないか
ハローワークで見つけた「試用期間3ヶ月の後、正社員登用」という求人に応募し、採用されました。
ところが3ヶ月目に「仕事が遅いのと理解力が足りないため、さらに試用期間を1ヶ月延長したい」と上司から申し出があり、もう一ヶ月試用期間を延長することに同意しました。
そして1ヶ月の試用期間延長後の4ヶ月目に「前回の2つの理由に加えてコミュニケーション能力が低い点が気になるため、さらに1ヶ月試用期間を延長したい」と上司から申し出があり、これではいつまで経っても正社員登用されないのではないかと思い、退職する旨を伝えました。
試用期間の間は雇用期間1ヶ月の契約社員扱いで、毎月署名、捺印している雇用契約書には試用期間に関することは書かれておりません。
退職を申し出たのは私ですが、ハローワークの求人票と異なる度重なる試用期間の延長を理由に退職したのですし、会社を訴えることなどはできないのでしょうか。
4ヶ月という短期離職の経歴で今後の転職活動がより厳しいものになると思うと怒りが収まりません。
相談者(ID:)さん
弁護士の回答一覧
ユキさん 悔しい思いをなさったと存じます。 確かに過去の裁判例で、試用期間延長には...
悔しい思いをなさったと存じます。
確かに過去の裁判例で、試用期間延長には合理的理由が必要で、しかも、試用期間が留保解約権付労働契約だとされれば
試用期間が過ぎれば、本採用の地位を労働者は得るとしたものがあります(長野地方裁判所諏訪支判昭和48年5月31日判例タイムズ298号320頁 )。
しかし本件だと労働者からやめているので、上記裁判例の考え方があてはまらない可能性が大です。
また、期待権侵害の不法行為で訴えることは可能です。が、損害賠償について、「認められる可能性が高い」との保障はできないです・・・ それは、退職だからです・・・ ここでも退職という点が弱みなっています・・・
なお、求人票に書いてあっても、それが労働条件の内容になるとは限らないという常識からすれば納得のいかない判断が、通常とされています。
以上をもとに、争うかどうか判断なさってくださいね。
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