面倒を見た実績の取り扱い? 他
母親の遺産を姉妹で分割する時、同居して母親の面倒を見ていたとか、父親死後10年間扶養家族として面倒を見てきたとかは、どの程度考慮されるのでしょうか?
また、正式な形式になっていないのですが、友人立会いのもとで記入した手書きの遺書(メモ)があるのですが、これは全く有効になりませんか?
相談者(ID:)さん
弁護士の回答一覧
母親の遺産を姉妹で分割する時、同居して母親の面倒を見ていたとか、父親死後10年間扶養家族として...
被相続人の事業に関する労務の提供または財産の給付、被相続人の療養看護その他の方法により被相続人の財産の維持または増加につき特別に寄与をした共同相続人は、寄与分ありとして相続財産を受領できる割合を多くして貰える可能性があります。相続人が被相続人の療養看護を行ない、付添い看護の費用の支出を免れさせるなどして、相続財産の維持に寄与した場合が該当します。被相続人との身分関係や期待される以上の寄与行為である必要があり、且つ持続性、専従性が必要と言われています。
また、正式な形式になっていないのですが、友人立会いのもとで記入した手書きの遺書(メモ)があるのですが、これは全く有効になりませんか?
遺言者が、遺言書の全文、日付及び氏名を自署し、これに押印をしていれば有効です(民法968条)。弁護士回答の続きを読む
1.「正式な形式になっていないのですが、友人立会いのもとで記入した手書きの遺書(メモ)があるの...
自筆証書によって遺言をするには、お母様が①その全文、②日付及び③氏名を自署し、これに印を押さなければなりません。なお、遺言書はメモ用紙に記載されたものであっても構いませんし、立会人の存在は要件とはなっておりません。方式不備の場合、その遺言は無効とされます。「正式な形式になっていない」とのことですが、方式を充たしている可能性もありますので、遺言書の原本を持参して、弁護士に一度ご相談されるのがよろしいかと思われます。
2.「母親の遺産を姉妹で分割する時、同居して母親の面倒を見ていたとか、父親死後10年間扶養家族として面倒を見てきたとかは、どの程度考慮されるのでしょうか?」
相続人の中に、被相続人の財産の維持又は増加につき特別の寄与をした者があるときに、その寄与に相当する額を法定相続分に上乗せすることを認める寄与分という制度があります。特別の寄与といえるか否かは、①寄与行為の特別性、②無償性、③継続性、④専従性等の点を考慮して判断されます。ご質問の場合、①の要件を充たしているかどうかが問題となります。親子・同居親族間として通常期待される程度を超える「特別」なものであることが必要です。したがって、面倒を見ていたということから、直ちに特別の寄与が認められるわけではなく、具体的な面倒の内容が重要となってきます。
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