障害者の相続放棄を成年後見人を使わずにする方法
20代の無職の未婚の息子が多額の負債見込みを抱えて死亡しました(鉄道事故の損害賠償金)。
相続に関係する家族は、両親(私と妻)、祖父、息子の弟(20代、重度知的障碍者)です。
家族全員が相続放棄をすればいいことは理解していますが、弟の相続放棄を「正しく」するには
成年後見人を立てることになるのだと思います。
でも、成年後見人には、月額2万円~5万円もかかり、一生ずっと払うことは、とてもできません。
弟は障害年金のみで暮らしているので。
そこで質問です。次の3つの方法は可能でしょうか?
①両親、祖母のみ相続放棄し、弟は何もしない(単純承認)。もし鉄道会社が、相続人は弟のみとわかっても、
弟には支払い能力はないので、賠償金はとれず、実質的に相続放棄と同じことになる。
②弁護士に、弟が障害者とは特に伝えずに、依頼し、4人分の相続放棄の手続きをしてもらう。
裁判所の相続放棄の申請書を見ると、申請者が障害者か否かの記載欄は見当たらないので。
この場合、弁護士への弟分の委任状は「代筆」するしかない。
③弁護士に、弟が障害者と伝えた上で、成年後見人を使わないで、4人分の相続放棄手続きをしてもらう。
この場合も、弁護士への弟分の委任状は「代筆」するしかない。
もし、他に、相続に関係する家族全員が多額の経費を使わずに、相続放棄できる方法があれば教えていただきたいです。
なお、相続放棄を弁護士さんに依頼すると、10万~15万くらいの経費と聞いているので、
4人で40万~60万くらいは覚悟はしています。
以上です。
相談者(ID:19658)さん
弁護士の回答一覧
はじめまして。 ①は,事実上,可能です。ただ,債権者から将来にわたって支払請求がなされること...
①は,事実上,可能です。ただ,債権者から将来にわたって支払請求がなされることになるので煩わしいのではないかと思います。
②,③は難しいと思います。弁護士は,依頼を受ける前に,依頼をしようとする方と直接面談する必要があるため,重度知的障害があれば確実に気が付きますし,③の方法を採ることは倫理上問題があります。
思うに,重度知的障害をお持ちの息子さんのために,イチロウさんか奥様がその成年後見人等候補者として成年後見開始審判を申し立てて,家裁から成年後見人等に選任され,成年後見人等の立場で相続放棄をすることが最もご希望に沿うように思います。
親族後見人であれば,専門職後見人と異なり,報酬支払いの心配は不要ですし,イチロウさんたちが相続放棄した後に,息子さんのために相続放棄をすることは,利益相反とはならないように思います。
その際,熟慮期間が経過しないように,念のため,熟慮期間の伸長を申し立てておくべきでしょう。弁護士回答の続きを読む
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