遺産分割を弁護士に依頼する5つのメリットと依頼時の費用

弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤 康二
監修記事
遺産分割を弁護士に依頼する5つのメリットと依頼時の費用

「自分の取り分が少ない気がする」「○○はもらいすぎだ」など、相続人同士で遺産分割を進める場合、トラブルへと発展してしまうケースもあります。

遺産分割に慣れていないのであれば、早い段階で弁護士に依頼しておくのがおすすめです。弁護士であれば、手続きに関するアドバイスやサポートを一任できるため、スムーズかつ納得のいく終結が望めます。

この記事では、弁護士に遺産分割を依頼すべきケースや依頼するメリット、依頼時の費用や弁護士の選び方などを解説します。

遺産分割を弁護士に依頼すべきケース

「初めて遺産分割を行う」「なかなか話し合いが進まない」などのように、遺産分割にあたって不安点がある場合やトラブルが生じている場合は、弁護士が心強い味方となるでしょう。一例として、以下いずれかのケースに該当するようであれば、弁護士に依頼することをおすすめします。

  • これまで遺産分割を行ったことがない
  • 分割手続きに応じる時間がない
  • 感情的な言い争いになってしまい話が進まない
  • 適正に分割できているか判断できない
  • ほかの相続人と顔を合わせずに手続きを進めたい

遺産分割を弁護士に依頼する5つのメリット

遺産分割を弁護士に依頼した場合のメリットとしては、主に以下の5つが挙げられます。ここでは、それぞれのメリットについて解説します。

  • 公正・公平な形で遺産分割が行える
  • 手続きにかかるストレスを軽減できる
  • 依頼者の意向を踏まえた解決が望める
  • 分割後のトラブルを未然防止できる
  • 調停・審判に発展した場合も対応を任せられる

公正・公平な形で遺産分割が行える

適切に遺産分割を行うためには、「法定相続分」「特別受益」「寄与分」などの相続用語についてある程度理解した上で進めなければ、のちのちトラブルとなってしまうかもしれません。ただ、一般人がこのような法律上の概念を正しく理解していることは稀です。

弁護士に依頼すれば、十分な法律知識・経験をもとに的確なアドバイスやサポートが受けられます。また、この場合、依頼者が気付いていなかった観点での検討も期待できるかも知れません。このように、弁護士に依頼してそのサポートを受けることができれば、公正・公平な形で遺産分割協議を進めることが期待できます。

手続きにかかるストレスを軽減できる

「遺産分割協議では、被相続人との関係性を巡る感情的な対立が生じやすい」と言われています。このような感情的な対立が前面に出てしまうと、不毛な言い争いに発展するなど話し合いが進まないこともあり、最悪、家族・親族関係に大きな亀裂が生じる可能性があります。

また、このような感情的な対立を踏まえつつ協議に応じることは非常なストレスとなる可能性があり、協議当事者の心身にとっても良いものではありません。

弁護士に依頼すれば、自分に代わって弁護士が対応窓口となりますし、感情的な対立と法的な対立を整理して協議を進めてくれることも期待されます。したがって、結果的に遺産分割協議により生じる多大なストレスを回避することに繋がります。

依頼者の意向を踏まえた解決が望める

遺産分割に参加する当事者には、それぞれ遺産の分け方について希望・期待があるのが通常でしょう。しかし、自身の希望・期待と相手のそれに齟齬がある場合、その調整は容易でないことが多いです。

弁護士は、依頼者の意向を踏まえながら事件処理を行いますので、上記のような場合でも可能な限り依頼者の意向・期待に沿うような進め方を選択してくれます。

もっとも、これは「依頼者の無理を通すことができる」ということを意味しませんので、弁護士に依頼しても意向・期待を実現することが法的に難しい場合もある、ということは十分に留意しましょう。

分割後のトラブルを未然防止できる

分割内容について共同相続人全員が合意した場合、合意内容をまとめた「遺産分割協議書」を作成することになります。遺産分割協議書については、特に決まった形式もないため自力でも作成可能ですが、記載が合意内容を十分にカバーしているのか、分割すべき遺産をすべてカバーしているのかは、慎重に検討されるべき事柄です。

弁護士に依頼すれば、このような遺産分割協議書の作成を任せられ、自力で作成する手間もかかりませんし、合意内容を的確に書面化してもらうことを期待できます。

このほか「分割後に遺産が見つかった際の対応」など、のちのちトラブルとなり得るケースへの対策として、あらかじめ条項を記載してもらうなどの応用的な対応も期待できます。

調停・審判に発展した場合も対応を任せられる

遺産分割協議がまとまらない場合には、「家事調停」「審判」などの法的手続きで遺産分割の内容を確定する必要があります。この場合、必要書類の提出や裁判所への出頭などの対応が必要となり、相続人本人がこれを行うことは当然、負担が大きいものといえます。

弁護士に依頼すれば、調停や審判に発展した場合も、代理人として対応を一任することができます。弁護士は手続を通じて法的な視点から的確な主張を行ってくれますので、安心して手続きを任せられます。

遺産分割を弁護士に依頼する際の費用

弁護士に分割手続きを依頼する際は、弁護士費用として相談料・着手金・報酬金などが発生します。ここでは、それぞれの費用内訳や費用相場について解説します。

ただし実際のところ、弁護士費用は依頼状況や依頼先などによってバラつきがあるため、ここで紹介する相場とは大きく異なることもあります。具体的な費用については、事務所へ直接確認を取った方が確実です。

相談料

遺産分割について、弁護士に相談する際にかかるのが「相談料」です。

基本的に時間制で料金設定されており、相場としては5,000円~1万円/1時間というところです。ただし、なかには「初回相談は無料」という事務所などもあるため、相談前には確認しておきましょう。

着手金

問題解決に向けて、弁護士に動いてもらう際にかかるのが「着手金」です。

費用については、依頼内容・相続財産額・依頼先事務所などによって大きく異なります。あくまで一例ですが、分割交渉を依頼する場合などは、20~30万円程度に設定している事務所が多いようです。

なお、着手金は依頼時点で支払わなければならないため、もし思うような結果とならなかったとしても原則返金されることはありません。費用が気になる方は、相談時に大体の見積もりを出してもらった方が安心でしょう。

報酬金

弁護士に動いてもらった後、その結果に応じてかかるのが「報酬金」です。

報酬金についても、依頼内容・相続財産額・依頼先事務所などによって大きく異なります。一例として、分割交渉を依頼するような場合は、「依頼によって得られた額」に応じて以下のように設定している事務所が多いようです。

経済的利益の額

報酬金

300万円まで

16

300~3,000万円

10%+18万円

3,000~3億円

6%+138万円

3億円を超える場合

4%+738万円

なお報酬金は着手金とは異なり、依頼内容の成功程度に応じて支払う金額が異なります。したがって、もし依頼が失敗に終わってしまった場合は一切かかりません。

その他費用

上記以外にも、以下に挙げた費用がかかるケースもあります。

  • 手数料…遺言執行や遺言書作成など、事務手続きにあたって必要な費用
  • 実費…交通費・通信費・収入印紙代・郵便切手代など、案件対応のために必要な費用
  • 日当…弁護士が事務所を離れて、遠方に出張する際に必要な費用

遺産分割について弁護士に依頼する際の選び方

弁護士への依頼にあたっては「どの弁護士を選ぶか」という点も大きなポイントです。

「弁護士なら誰でもいいか」と深く考えずに決めてしまうと、思ったような結果とならない可能性もあるため注意しましょう。ここでは、弁護士を選ぶ際に知っておくべきポイントについて解説します。

相続問題の解決に力を入れている

たとえ弁護士であっても、すべての法律に精通しているというわけではなく、一人一人によって得意とする分野が異なります。滞りなく遺産分割を済ませるためにも、依頼時は解決実績・経験年数・執筆書籍などの情報をもとに、相続問題を得意とする弁護士を選ぶのが適切でしょう。

特に遺産分割にあたっては、分割後に「相続税の申告」なども行わなければなりません。その際も、相続問題を得意とする弁護士に依頼していれば、税対応のアドバイスなどももらえるでしょう。

また「遺産分割を弁護士に依頼する際の費用」でも述べた通り、弁護士費用は事務所によってバラつきがあります。依頼時は、料金体系について明確に説明してくれ、依頼時の見積もりなども出してくれる事務所を選ぶことで、のちのち予想外の費用が請求されるようなトラブルが避けられるでしょう。

自分と相性が合う

弁護士としての実績だけでなく、「自分と相性が合うか」というのもポイントの一つです。

スムーズな問題解決のためには、弁護士と密にコミュニケーションを取って情報共有することが大切であり、そのためには不明点や個別事情などを遠慮せずに話せる弁護士を選ぶのが適切でしょう。

弁護士一人一人の情報については、それぞれの事務所HPからある程度把握できますが、話の聞き方や雰囲気など、直接会って話さなければ分からないこともあるでしょう。その際は、無料相談を積極的に活用するのが有効です。

『あなたの弁護士』から探す

遺産分割について依頼する際は、上記に当てはまる弁護士を選ぶべきですが、「具体的にどう探せば良いのか」と不安な方も多いと思います。選び方としては、知人や相談窓口から紹介してもらう方法などもありますが、今では「インターネットから探す」というケースも多いようです。

現在は多くの事務所がHPを構えており、「遺産分割 弁護士」と検索するだけでも、さまざまな弁護士事務所がヒットします。インターネット検索の場合、自分の好きなタイミングで自由に弁護士を探せるという点は非常に便利ですが、自分で依頼先を見定めなければならないという点は注意が必要です。

なかでも「時間をかけずに弁護士を探したい」という方は、当サイト『あなたの弁護士』がおすすめです。

『あなたの弁護士』では、エリア別・得意分野別に弁護士検索ができ、お住まいの地域に対応する弁護士が一目でわかります。また「初回相談無料」「当日相談可能」などのこだわり条件からも検索でき、より希望内容に沿った弁護士検索が望めます。

まとめ

遺産分割については、相続人同士でスムーズな話合いが可能であれば必ずしも弁護士に依頼する必要はありません。

しかし、話合いがスムーズにいきそうにない場合には、弁護士に依頼することで、交渉対応から分割後のトラブル対策まで一任できるため、手続きにかかる手間や労力を短縮できます。個人で対応するよりも、満足のいく結果を得られる可能性も高いかもしれません。

ただし、依頼にあたっては「どの弁護士を選ぶか」という点も注意が必要で、遺産分割について依頼する場合は相続問題を得意としており相性が合う弁護士が適切でしょう。特に「自分一人で探せる自信がない…」という方は、ぜひ『あなたの弁護士』をご利用ください。

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この記事を監修した弁護士
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤 康二
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。第二東京弁護士会所属。

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