遺留分の請求期限
四年前に主人が他界し主人名義の土地家屋の名義を公正証書の遺言に従い妻の私名義に変更しました。
娘と息子がいるのですが、娘はなにかとお金に汚く主人が入院したり施設に入所した折にも見て見ぬふりをしておりました。そのとき同居している長男がすべて面倒を見てくれて、現在私の面倒も同居している長男が見てくれております。
娘には一銭たりとも自分の財産を渡したくないため、その後、相続時精算課税を利用し私名義の土地建物を生前贈与で同居の長男に変更しました。
公証役場ですべての財産を面倒を見てくれた長男に残すと公正証書も作成しました。
私が死んだ場合持ち戻しで土地や家屋の法定遺留分を娘が請求することはできるのでしょうか?生前贈与後10年経っていれば娘がそのことを知らなくとも法定遺留分の請求は出来ないと聞きましたが本当でしょうか?
娘には本当にびた一文渡したくありません。
何かいい方法はありますでしょうか?
公正証書は謄本、正本ともに自宅で保管しておりますが公証役場に預けておかなくても大丈夫でしょうか?
よろしくお願い致します。
相談者(ID:)さん
弁護士の回答一覧
ご長男への生前贈与は通常、特別受益となり、相続財産を算定する際に持ち戻して計算することになりま...
持ち戻しの計算をご懸念されるのであれば、遺言書に持ち戻しの免除の意思を明記しておくことが考えられます。
また、遺留分減殺の時効のことをお尋ねと思われますが、時効の起算点は生前贈与からではなく、相続開始時からですし、減殺すべき贈与または遺贈があったことを知った時から1年または、相続開始の時から10年で時効にかかりますので誤解のなきようお願いします。
なお、公正証書遺言は公証役場に原本が保管されておりますので、公証役場に預ける必要はないのではないでしょうか。正本を貸金庫に入れておかれる場合もございます。弁護士回答の続きを読む
遺留分の期間制限は相続開始時からになります。公正証書については原本が公証役場に保管されています...
住所 | : | 東京都文京区千駄木3-36-8シルバーパレス千駄木202 |
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対応地域 | : | 全国 |
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遺留分減殺請求の時効についてですが、生前贈与後10年ではなく、相続開始(ご質問者が亡くなった時...
また、ご長男に生前贈与した土地建物は、特別受益として持戻しの対象になります。
生前贈与を持戻しの対象としない「持戻し免除の意思表示」という制度もありますが、この意思表示があっても遺留分算定の基礎財産になるというのが裁判例(大阪高判平成11年6月8日)なので、残念ながら、ご質問のケースでは意味がありません。
公正証書遺言については、原本が公証役場で保管されているので、正本などについてはご自宅で保管されていて問題ありません。弁護士回答の続きを読む
私が死んだ場合持ち戻しで土地や家屋の法定遺留分を娘が請求することはできるのでしょうか? ...
それはできてしまうでしょう。
生前贈与後10年経っていれば娘がそのことを知らなくとも法定遺留分の請求は出来ないと聞きましたが本当でしょうか?
生前贈与から10年ではなく、相続開始時から10年経過で遺留分減殺請求ができなくなります(民法1042条)。
何かいい方法はありますでしょうか?
相続人廃除(民法892条)の手続を取る余地がありますが、娘さんがあなたに虐待、重大な侮辱その他著しい非行を行ったこと、家裁への申請が必要です。
公正証書は謄本、正本ともに自宅で保管しておりますが公証役場に預けておかなくても大丈夫でしょうか?
公証役場でも預かっています。心配要りません。弁護士回答の続きを読む
遺留分を請求することを「遺留分減殺請求」と言います。 かかる遺留分減殺請求ができるのは、遺留...
かかる遺留分減殺請求ができるのは、遺留分権利者である娘さんが相続の開始及び減殺すべき贈与があったことを知った時から1年間、あるいは、相続開始後10年間の期間に限定されます。
「生前贈与後10年」とお聞きしたのは、相続開始後10年の誤りかと存じます。
娘さんにびた一文お渡ししたくないというお気持ちはわかりますが、すでに生前贈与されていることからすると、娘さんが遺留分減殺請求を行使した場合には、代償金を支払うことは避けられないことになります。
遺留分の行使自体を防ぐためには、なぜこのような遺言を作ったのかということについて映像や手紙などを残し、
娘さんに納得いただくことぐらいでしょうか。
なお、公正証書は、役場も保管用のものを持っておりますので、預ける必要はありません。弁護士回答の続きを読む
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