婚姻関係以前の資産と自己資金による財産について
いつもお世話になります。
法律の見解が理解出来ず、ご相談させて頂きたく。
昨年に叔母が亡くなり、現在、叔母の配偶者側
から遺留分減殺請求申立があり、調停中です。
(配偶者も亡くなり代襲相続の状態です)
公正証書遺言には全ての財産を母に相続
させるとあります。
調停の条項案にある叔母の財産目録の中に家屋と
土地があります。
ア)家屋については婚姻関係を結ぶより以前に
叔母が両親から引き継いだ家屋です。
イ)土地については婚姻関係中に借地であったものを配偶者が資金を出して購入したものです。
名義は叔母であり、配偶者側の持分は
ありません。
但し、叔母の名義にするにあたって、配偶者側の財産は放棄せよとの念書めいたものを書かされていたようです。
ウ)婚姻関係中に新たに隣地を購入し、増築を
行なっています。これらについては全て叔母の
自己資金により全てをまかなっています。
名義も全て叔母になっています。
自己資金とは婚姻関係以前から有していた
株式や両親から引き継いだ財産等になります。
配偶者はどんな時も法定相続人であり、
法定利率を有することは理解しています。
上記のア)とウ)については叔母の固有の
資産であると思っており、まして、維持に
関わる費用負担等、配偶者側からの協力と
みてとらるものは何もありません。
これらも分割協議資産の対象となる
のでしょうか。
調停であるがゆえに出た案なのか、
また、不調にして訴訟にすれば見解が
変わるのでしょうか。
ご教示のほど、よろしくお願い致します。
相談者(ID:5747)さん
弁護士の回答一覧
相続の際や相続に伴う遺留分減殺が問題となるときは、結局、どのような経緯でその財産が形成されたの...
ですので、「叔母の固有の資産であると思っており、まして、維持に関わる費用負担等、配偶者側からの協力とみてとらるものは何もありません。」などということは、遺留分減殺の調停においては全く何も問題として取り上げられる事項ではありません。離婚に際しての財産分与とは考え方が異なるのです。
その観点で申し上げれば、むしろア)とウ)について叔母の遺産であることは明らかで、遺留分減殺の対象となることは論ずるまでもありません。
イ)については、叔母の既に亡くなられている配偶者が借地権を買い取ったわけで、実質的には、叔母の遺産ではなくて、亡くなられた配偶者の所有する土地であると考える余地があります。
遺留分減殺というよりも、むしろ遺産には含まないことの確認を求める訴訟が提起されてもおかしくないのではないかと思われます。弁護士回答の続きを読む
住所 | : | 東京都豊島区西池袋5-1-6第2矢島ビル4階A室 |
---|---|---|
対応地域 | : | 茨城県 栃木県 群馬県 埼玉県 千葉県 東京都 神奈川県 山梨県 静岡県 |
【まずはメールでご相談ください!】弁護士歴25年以上●離婚・不動産などご相談ください。あなたの事情に合わせたベストな解決を目指します
この質問に関連する法律相談
相続の開始及び減殺すべき贈与又は遺贈があったことを知った時から1年とありますが、遺言書の内容を生前に被相続人からすべて聞かされていた場合はどうなりますか?
相続開始から1年でしょうか?
それとも遺言書検認手続き後から1年でしょうか?
父は95歳で5月に他界しました。相続人は子供3姉妹です。うち亡長女の子が2人いて代襲相続人含め4人です。(母は5年前他界)
3女である私は3年前までは父と実家で同居していました。その後、父は認知症も始まり介護老人ホームに入所して5月に亡くなりました。
...
相続人は兄弟3人、遺言書には私に一切相続させない旨の記載あり。
質問は2点です。
①遺言書に相続させない旨の記載があっても遺留分減殺請求は可能か?
②他2兄弟には生前贈与を行っている模様。相続時において生前贈与分は相続財産に含まれるのか?
...
祖母が4年前に亡くなりました。先週祖母の戸籍上長男の方から、普通郵便で自分には遺産相続の権利があるといった手紙が送られてきました。
その方とは母(長女)はもちろん、祖母とも役60年疎遠となっておりました。
2年前に親戚の1人がその方と偶然行き合った際...
相続に関する法律ガイドを見る
相続手続きの種類と流れ|期限・優先度別に忘れがちな手続きを大整理
相続手続きとは、亡くなった人の身辺を整理し、財産を分配し、債務を清算するなど、相続が発生した際に行わなければならない様々な手続き全体を指すものです。近年は生前整理や老前整理など、ある程度死を考える過程で自ら率先して財産等の整理を行う方...続きを読む
相続が始まってまず頭に浮かぶのが遺産分割ですが、相続人間で遺産分割協議を行った後には遺産分割協議書を作成するのが一般的な流れになります。遺産分割協議書は決まった書式はなく、比較的自由に作成することができる書類になりますが、作成の際に必...続きを読む
被相続人とは | 遺産相続において被相続人の意思が尊重されるケース
被相続人(ひそうぞくにん)とは、相続財産を遺して亡くなった人のことであり、被相続人の財産を受け取る側の人を相続人といいます。また、遺産相続については法律上で定められている割合(法定相続分)よりも、被相続人の遺言書で指定される遺産分割が...続きを読む
遺産相続の各種期限と手続きの優先順位まとめ|時効についても要注意
遺産相続には所定の期限内に行わなければならない手続きがあり、これらの期限を過ぎてしまうと大変なことになる場合がありますので、優先順位を決めるのがおすすめです。続きを読む
遺留分減殺請求(いりゅうぶんげんさいせいきゅう)とは、一定の法定相続人に認められた遺産の取り分である遺留分を取り戻すための手続きで、話し合いや調停・訴訟といった形で行使する権利です。遺留分減殺請求権自体は形成権と呼ばれる「一方的な意思...続きを読む
兄弟姉妹で適切な遺産相続を進める3つの方法|相続割合の基準まとめ
親が遺した相続財産では遺言書の内容にもよりますが、基本的にはその子供に相続されることが多く、法律上で規定されている相続順位でも第一順位に該当します。その場合、兄弟姉妹間で相続財産を分け合うことになります。ほかにも兄弟姉妹が亡くなった時...続きを読む