公正証書に財産は全て母のものと記載されていたら
実家を掃除中に公正証書が出てきました。
そこには財産は全て母のものと記載されていて子の私には財産を渡さない内容となっていました。
その場合、子である私には何も無いのでしょうか?
(現在父は入院中で母は施設に入っていますが、年金で足りない費用は全部私が負担しています。)
また、財産が全て母のものということは借金があった場合も母が返済を引き継ぐことになるのでしょうか?
例えば財産が300万円あったとして借金が150万円あれば150万円が遺産になると思うのですが、母以外に相続する人間が一人いるとすれば75万円ずつの相続になるのか、母が借金を負担して母は遺産無しでもう一人の相続人が150万円の遺産となるのでしょうか?
相談者(ID:6218)さん
弁護士の回答一覧
負債については、債権者がその債務者の返済能力を信用して貸したものなので、債務者の側の意思のみで...
ですので、公正証書遺言にすべての遺産を母に相続させる旨が記載されていたからといって負債についてはその対象には含まれないのです。
ですので、お母さまとあなたを含めたお父様の子との法定相続分通りに債務を引き継ぐことになります。
設例でいえば、「母以外に相続する人間が一人いる」のがお父様の子である場合には、お母様が75万円の返済義務を引き継ぎ、お父様の子であるもう一人が75万円の返済義務を引き継ぐということになります。
負債ではないプラスの遺産については、一応は遺言書通りになります。すべてお母さまが相続するということです。
しかし1年以内ならば遺留分減殺の意思表示をして、相続分の半分、つまり4分の1(あなたが一人っ子の場合です。)を確保することができます。
しかし、実際に、今般の遺言書の場合、遺留分減殺請求をわざわざするのかというとそれまでの必要はないと思います。
あなたのお母さまが、実はお父様の再婚相手であるなどして、あなたとの親子関係が実はないのだという場合には確かに問題となりますが、お母さまとの間にも親子関係があるのでしたら、その後にお母さまからお一人で相続することができるようになるわけです。つまりお父様の遺産を相続するのが早いか遅いかの問題になるということです。
ですので、とりあえずは、配偶者に全財産を残そうという遺言が書かれていることは珍しいことではありませんし、それで問題が起こることはないのです。弁護士回答の続きを読む
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