遺留分減殺請求 / 調停における不動産査定額 / 生前贈与について
遺留分減殺請求 / 調停における不動産査定額 / 生前贈与について
①遺留分減殺請求の割合 ②調停終了までの家賃収入 ③調停における不動産査定額 ④生前贈与について質問です。
被相続人:母
相続人:兄弟2人
遺言:兄に全ての不動産を相続させる。預貯金は弟が相続。
遺言は認知症初期症状が出ていた母に同居人である兄が書かせた、と兄本人からきいています。
兄からは母の死後は兄弟で半分でいいと口頭で伝えられていました。
実家はアパート経営をしていて、10年前までは私が管理、以後は母と同居を始めた兄が管理しています。
母の死後、兄から遺言の実効、私には遺留分、と伝えられました。
【質問1】遺留分全ての財産の1/4と説明を受けましたが、正しいですか?
【質問2】話し合いで解決しようとしましたが、土地家屋の評価額で大きな差異があり、調停予定です。
その場合、遺留分にあたるアパート経営収入を調停期間中でも随時支払ってもらうことは可能でしょうか?(浪費癖のある兄なのでその収入すらもなくなる恐れがあります)
【質問3】調停における不動産の評価額について
大手不動産会社数社の見積りを提示していますが、兄からは相続税評価の見積りを提示。(相続税評価は不動産価格の1/4程です)
貴サイトを拝見すると、調停では不動産鑑定を用いるのが通常、とありました。
先方が相続税評価を押し通す場合、調停に入るとどのようなことが予想されますか?
例1:中間の価格をとる
例2:不動産鑑定士から見積もりをとる など
【質問4】生前贈与について
遺言作成の直後から全預金口座を管理していた兄が、生活費以外に小出しにATMから現金を引き出しています。
1回の引き出し額は数万円で、月に10回以上、5年間の合計で3,000万円程度になります。
自宅の生活費、アパート経営費用、借入金の返済などは全て銀行口座からの引落しになっているので、生食費、必要経費以外は使途不明金となります。
遺言では「全ての預貯金は弟である私に譲渡」とあり、それを知っている兄が法的に問題ならないよう、小出しに引出したとみています。
母が死亡した際のアパート管理口座の預金額は賃借人の預り金を大幅に下回る金額となっています。
この兄が使途不明で引き出した現金は生前贈与に該当しますか?
該当しない場合、この金額を請求する方法はありますか?
ご回答の程何卒よろしくお願いします。
相談者(ID:717)さん
弁護士の回答一覧
質問1について。遺留分割合は、法定相続分の2分の1ですので、遺留分割合は4分の1です。 ...
質問2について、随時支払ってくれるかはお兄様次第です。なお、遺留分減殺請求に伴う賃料(法定果実)の請求は遺留分減殺請求の意思表示が到達した日以降なので、まだの場合には早めに請求したほうが良いでしょう。
質問3について。不動産の価額で折り合いがつかない場合には調停での不動産鑑定の申し立てをすることになります。その場合には、鑑定費用として50万円~(不動産の筆数によります)の予納が求められ、その分担割合でもめる、またはいったん相談者様が立て替える必要が出てくると思われます。
質問4について。不当利得返還請求の訴訟を地裁に提訴することになりますが、お母様の生前の生活状況や治療状況などの資料を収集したうえで、提訴するか判断する必要があり、お近くの弁護士に相談されたほうが良いでしょう。弁護士回答の続きを読む
この質問に関連する法律相談
昨年3月、父(86才)が亡くなりました。
両親は、一軒家に2人で暮らしていました。
子は、兄(55才)、私(52才)の2人です。
同年8月、兄が、、母(80才)に相談無く、母の暮らす家へ引っ越して来ました。
母は、兄との日々の暮らしに疲れ(言葉の...
母に続き父が亡くなり、兄弟二人で相続するに当たり、両親が住んでいた土地と建物(現在空家)を売却することになりました。一旦、兄名義に名義変更し、
手続きするのですが、当初、私(弟)は代償分割を希望し、兄も同意していたのですが、先日、兄が「土地建物が売れて...
去年亡くなった主人の遺品から、平成19年に亡くなった主人のお父さん名義の定期預金の証書が出てきました。(平成25年に満期、金額は350万円)
主人のお母さんは平成8年に亡くなっていて、兄弟は姉が1人(子供4人)だけです。
私との間には子供はい...
先日祖母が亡くなりました。私の母は2年前に亡くなっています。
叔母から「遺産は土地しかないので叔父さんに全部譲るので遺産拒否の書類が欲しい」と言われました。
遠方に住んでいて叔母に会うことが困難な状況です。
私が遺産欲しいと言えば今からでも遺産拒否...
相続に関する法律ガイドを見る
相続放棄で親の借金は回避可能 | 相続放棄手続きに必要な知識と手順入門
相続放棄が必要なケース、手続きの具体的な流れ、相続放棄をするデメリットについてご紹介します。続きを読む
遺留分減殺請求の訴額算定方法と条件|弁護士費用や探し方の解説
遺留分減殺請求をするときは、必ず訴額を算定する必要があります。原告が訴えで主張する利益を金銭に見積もったときに出る金額を訴額といいます。こちら、算定方法と算定するにあたり、細かな条件があります。記事では遺留分減殺請求で必要になる訴額についてご紹介します。続きを読む
成年後見人に支払われる報酬額の決め方やより多く受け取る方法とは
判断能力を失った人の財産管理を支援する制度として、成年後見制度は存在します。その際、被後見人は後見人に対してどのくらいの報酬を支払う必要があるのか。また、どれくらいの費用がかかってくるのでしょうか? 成年後見人制度を利用する際の費用について解説していきます。続きを読む
代襲相続の範囲やルールとは|親や姪甥・配偶者や兄弟姉妹はもらえる?
2017.9.26相続というのはとても複雑で、知っているようで知らなかったこともたくさんあるために、いざ自分事となった時に大きな問題へと発展してしまうことも多々あるようです。 ぜひこの記事をご覧いただき、その理解を深めていってほしいと思います。続きを読む
一定の法定相続人に認められた最低限の遺産の取り分のことを「遺留分」と言いますが、実はこの遺留分も放棄をすることができます。遺留分というのは、残された遺族の生活保障的な側面を持つ制度なので、相続人が被相続人の父母等直系尊属のみの場合は相...続きを読む
遺言書を開封するときの正しい手順|トラブルを防ぐために知るべきこと
家族や親戚などが亡くなって維新を整理している時に「遺言書」と書いてある封筒を見つけても、うっかり開封してはいけません。遺言書は、開封にも手続きが必要な場合があります。今回は、相続トラブルに巻き込まれないための遺言書の開封手順や遺言書に...続きを読む