台風による漏水で借主から提訴された件について。
当方は都心の分譲タワーマンションの区分所有者として賃貸運用している者です。
2019年9月に台風による漏水事故があり、当時の借主は台風被害に対するマンション管理事務所(管理組合)と賃貸管理会社の事故処理対応が不服として、2020年1月に解約し退去しました。
その後、借主とは特に接触はなかったのですが、2ヶ月ほど前に、突然、その借主から訴状が届きました。
請求の趣旨は、敷金全額返金、および敷金から相殺された解約月賃料の全額返還、ならびに支払日までの利息と訴訟費用です。
後日追加で、台風発生の9月から12月まで、漏水被害のため生活に支障があったとのことで、支払済み4ヶ月分賃料の全額返還、および、漏水被害による家財一式150万円の損害賠償を請求してきました。
当方としては賃貸管理会社が作成した解約精算書に従い、指定金額どおりの敷金返金額を借主に返還したので、賃貸借契約は正常に終了したものと理解していました。
そもそも被害者である当方が訴えられる理由がよくわかりません。
借主が被った損害は、管理事務所と賃貸管理会社の管理業務が問題で生じたからです。
漏水事故処理の言質として「管理事務所と賃貸管理会社からは漏水事故直後に(弁償します)と言われたが、その後、まったく連絡がない」と、借主から聞かされています。
管理事務所や賃貸管理会社は「訴えられたのは@@さん(当方)ですから」ということで、借主に対する弁償について積極的に動いてくれません。
そこで質問です。
1、借主に対する弁償処理で、管理事務所や賃貸管理会社に積極的に動いてもらうためには、当方が管理事務所と賃貸管理会社を提訴しなければならないのでしょうか。
2、借主が当方に対し起こした訴訟の判決の前に、当方が、管理事務所および賃貸管理会社ならびに管理組合が加入している損害保険で対応することを要請した場合、その要請を、管理事務所および賃貸管理会社ならびに管理組合が、法的に拒否することはできるのでしょうか。
3、借主が起こした訴訟の判決で当方に対し賠償命令が言い渡された場合、当方が法律上被った損害として、当方が被保険者となっている損害賠償責任保険の保険金支払い対象になると理解していますが、その判決の賠償命令で示された金額を保険金で支払うために、区分所有者である当方が、区分所有者の集合体である管理組合に対し、管理組合加入の保険請求を要請した場合、管理組合はその要請を法的に拒否することはできるのでしょうか。
ご回答の程、宜しくお願い申し上げます。
相談者(ID:21245)さん
弁護士の回答一覧
ご質問を拝見しました。あくまでご質問内容を拝見した限りでの回答になります。 一次的には,貸主...
一次的には,貸主と借主の問題ですので,訴訟には対応しないといけないと思われます。
その一方で,漏水の原因が,共用部分にあるなど管理組合として賠償義務を負うべき内容であれば,仮に借主との訴訟で一定の賠償義務が認められてしまった場合には,それを区分所有者として,管理組合に対して法的に請求していくことになると思います。法的に根拠があれば,管理組合等が「法的に拒否」することはできないことになります。
いずれにしても,2ヶ月前に訴状が,ということが気になりました。老婆心ながら,どんな不当な裁判であっても,期限までに答弁して対応していかないと借主の主張が認められてしまうからです。ご確認をお願いします。弁護士回答の続きを読む
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