賃貸借契約とは?契約書に記載されている内容を徹底解説

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弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤 康二
監修記事
賃貸借契約とは?契約書に記載されている内容を徹底解説

賃貸物件を借りる場合や貸す場合には、相手と賃貸借契約を交わす必要があります。賃貸借契約では、契約期間や更新に関すること、家賃の支払い方法や退去時の原状回復などさまざまなことを定めます。

賃貸借契約書に必要事項がすべて記載されているか確認し、契約後のトラブルを防ぎましょう。ここでは、賃貸借契約の概要と定める内容について詳しく解説します。

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賃貸借契約の概要

賃貸借契約とは、部屋や家、物などを賃料によって貸し借りすることです。貸す人を賃貸人、借りる人を賃借人といいます。

賃貸人からすれば、賃貸借契約は対価を受け取って部屋や家、物などを貸すことで、賃借人からすると、賃料を支払って部屋や家、物などを借りることを指します。賃借人は、家や部屋、物を借りている間はこれを契約に違反しない範囲で自由に使用することができます。しかし、契約が終了した際には原状回復してこれを返還する必要があります。

つまり、借りている間は契約の範囲で自分のもののように使えるけれども、破損・劣化したものを元通りにして返すということです。

賃貸借契約で定める内容とは?

賃貸借契約の際には、賃貸借契約書を締結します。重要な条件が記載されているため、すみずみまで目を通したうえで署名捺印を行いましょう。

賃貸借契約では、次のようなことを定めます。

物件の名称・所在地

契約する物件の名称と所在地が記載されています。あまりないとは思いますが、契約書に記載された物件の名称と所在地が正確であるかは契約前によく確認しましょう。

また、物件の名称と所在地は、ライフラインの手続きや引っ越し業者への依頼の際に必要ですので、メモしておくことをおすすめします。

契約期間・更新時の条件など

入居日と契約開始期間も確認しておくべきでしょう。契約期間は、賃貸借契約がいつからいつまで有効かを示しています。賃貸借契約書を締結した翌日から借りる話を進めていたのに、契約書に「翌月から有効」とあるような場合、希望日に入居できなくなってしまいます。

また、契約期間が終了した際の更新の条件も記載されています。「更新する場合は家賃1ヶ月分の更新料が必要で、更新の1ヶ月前までに管理会社や賃貸主に連絡が必要」などの条件が定められています。

加えて、保証会社を利用している場合は、保証料が必要となりますので、その金額や保証の有効期間も確認しておくべきでしょう。このほか、家賃の支払いに関する事項、火災保険に関する事項などさまざまな条件が記載されているため、これらもきちんと確認しましょう。

家賃や共益費・支払い方法

家賃や共益費、そして支払い方法やタイミング、振込先なども記載されています。それぞれ詳しくみていきましょう。

家賃

家賃は、物件を借りるために賃借人が賃貸人に支払うお金のことです。賃貸物件の募集ページや資料に記載されている家賃と同額か確認しましょう。期間限定キャンペーンで家賃が下げられており、キャンペーン終了後に不動産会社に行った場合は、異なる賃料が記載されている可能性があります。

また、家賃交渉していた場合は、交渉後の家賃が反映されているか確認しましょう。

共益費

共益費は、マンションやアパートなど集合住宅の賃貸借契約に必要です。エレベーターや階段、廊下など共用部分の維持に使用されます。共用部分には、ごみ置き場やエントランスなども含まれ、清掃費や電気代など用途は物件によってさまざまです。

また、共益費と管理費はほぼ同じ意味として扱われる言葉ですが、管理費は集合住宅全体の管理にかかる費用を指す傾向があります。共益費は、家賃の5~10%程度に定められることが多いため、高額すぎないか確認しておきましょう。

また、共益費が具体的にどの部分に使われるのか気になる場合は、賃貸借契約を締結する前に担当者に確認しておくことをおすすめします。

支払い方法

銀行振込や口座振替、大家への手渡しなど、支払い方法が記載されています。支払を最初から怠れば相手の心象も害しますので、気をつけましょう。家賃は共益費と一緒に月1回の支払いが一般的ですが、先払いも可能です。

修繕や原状回復に関する内容

賃借人は、賃貸人から借りている物件を返還する際に、借りたときの状態に戻す必要があります。これを原状回復といい、ほとんどの賃貸借契約で定められています。また、経年劣化や自然摩耗による変化は原則賃貸人が負担するものですが、この部分について詳細な特約を置いて賃借人負担としているケースが大半です。

原状回復の範囲は比較的重要であるため、きちんと確認してから契約しましょう。

禁止事項・契約解除に関する内容

賃貸物件の取り扱いに関する禁止事項や契約解除の条件なども記載があります。賃貸借契約はあくまで契約の範囲内で物件の自由な利用が認められる契約です。そのため、禁止事項に違反すれば、契約を解除されてしまう可能性があります。

ここからは、禁止事項と契約解除について詳しくみていきましょう。

禁止事項

禁止事項は物件によってそれぞれ違いますが、多くの賃貸物件で定められていることをご紹介します。

  • 無断転賃について

多くの場合は無断転賃を禁止しています。無断転賃とは、借りた物件を無許可で他の人に又貸しすることです。例えば、賃貸物件の契約ができない人物の代わりに物件を借りて上げる行為(名義貸し行為)もこれに含まれます。賃貸人の許可があれば問題ありませんが、許可なくこれを行うと契約解除の理由となります。

  • ペットの飼育について

ペット可の物件でなければ、基本的にペットの飼育はできません。ただし、ハムスターなど小型の動物はペット不可の物件でも問題ないとされるケースもあります。また、ペット可の物件でも、中型犬1匹までなど、具体的な数と大きさが定められている場合もあるため注意が必要です。

その他、分譲マンションの一室を借りる場合、分譲マンションの規約ではペット可となっていても、賃貸借契約ではペット不可となっているケースがあります。

  • 迷惑行為について

迷惑行為の禁止として、深夜の騒音や楽器の演奏などについて記載されている場合があります。

  • 共用部や駐車場の使用について

敷地内の駐車場以外の場所に車を駐車したり、共用部に荷物を置いたりすることも禁止事項に含まれているケースがあります。

  • 同居人の増加について

賃貸借契約の際には、同居人数に関して取り決める場合もあります。単独居住の物件について無許可で他人と同居することは契約違反となる可能性があります。

契約解除・解約

契約解除・解約は、契約上の条項に基づいて中途解約するケースと、債務不履行を理由として契約を解除するケースの2通りがあります。契約解除は、賃借人側に著しい債務不履行がある場合に認められます。

例えば、賃貸人の許可を得ずに原状回復ができないほどのリフォームをしたり、他の住民に大きな迷惑をかけており注意しても改善されないような場合が挙げられます。

借主が契約を解約する際の条件

借主が契約を解約するタイミングは、転勤や進学などで新生活が始まるときです。また、契約期間満了に合わせて、他の賃貸物件やマイホームへ引っ越すこともあります。契約期間の満了と途中での解約について詳しくみていきましょう。

契約期間の満了による解約(契約終了)

契約期間の満了による解約の場合、どのような手続きが必要か賃貸借契約書に記載されています。契約期間満了が近づくと、管理会社や大家さんなどから更新の有無に関する通知が届くケースが一般的です。

賃借人から連絡しなければ自動で契約が更新される場合もあるため、十分に確認しておきましょう。

契約期間の途中での解約

契約期間の途中で解約する場合、退去の1ヶ月前~3ヶ月前に通知するか、中途解約日までの賃料相当額を支払うことを条件として定めているケースが多いです。ただし、人気の物件は2ヶ月前、オフィスは3~6ヶ月前の通知が定められている場合もあります。

解約したい旨は、通常、管理会社に解約したい旨を連絡して必要書類を送ってもらうことになります。このようなしっかりした管理がされていない物件は、賃貸人に書面等で解約の通知を送るのがよいでしょう。中途解約は契約に拠って処理されますので、契約にないことを要求された場合は拒否しましょう。

上記以外の特約時効

原状回復は、経年劣化や自然摩耗は賃貸人の負担、結露の放置によって拡大したカビや、通常の掃除では除去できない汚れなどは賃借人の負担となります。注意したいのは、これらの原則処理と異なる特約がほとんどであるということです。

このような特約については、以下のような指針が示されています。

  1. 暴利的な内容ではなく、客観的、合理的な理由で必要と認められる特約であること
  2. 特約によって、通常の原状回復の義務を超えた範囲での修繕義務を負うことを賃借人が認識していること
  3. 賃借人が特約による義務負担を受ける意思を示していること

参照元:原状回復をめぐるトラブルとガイドライン|国土交通省

特約を確認していないと不足の負担が発生してしまい、退去時にトラブルになる場合もあるため注意が必要です。

まとめ

賃貸借契約では、賃貸物件の基本的な情報だけではなく、契約解除や解約、原状回復、特約など、定められている項目は多岐に渡ります。

署名捺印すると、契約書の内容に同意したことになります。同意する前にしっかりと確認をしておかないと、後から不利な条件が定められていることを知り、トラブルになることもあるのです。賃貸借契約を締結する際には、契約書をすみずみまで読み、納得できない部分は必ず確認を取りましょう。

必要に応じて条件交渉をして、お互いに納得できる形で賃貸借契約を締結することが大切です。

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この記事を監修した弁護士
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤 康二
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。第二東京弁護士会所属。

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