長年貸していた店舗が借主の事情で解約となりました。保証金を返還するに当たり、借主と揉めています。
長年貸していた、店舗物件があります。老朽化により、立て直すことにしました。借主に、建て替え後も店舗として借りてくれるか打診したのが、2018年6月です。建て替え後も、入居してくれると承諾をもらい、建て替えに着手しました。建て替え後、借主が使いやすいようにと間取りの希望も聞きながらやってきました。
昨年末で店舗の営業を終了、約半年の建築期間を経て、入居してもらう予定でした。当方は、何回かの打ち合わせで、家賃も契約時効も今まで通りでよいと承諾いただいたと思っており、あとは正式な契約と言う認識で11月に契約書を持参しました。
ところが先方が、契約内容について、家賃減額を含め、大幅な変更を要求してきました。12月1月はこちらも先方の要求にできるだけ沿いたいと話し合いを重ねました。店舗自体は、昨年末で営業は終了していましたが、1月からは、建て替えを念頭にした片づけを、先方の従業員がしていました。契約はできるかどうかわからないのに、契約することを念頭に従業員は片づけ、不思議な光景でした。何回か契約内容についてやり取りをした結果、建て直し後の契約はしないと先方から通達されました。1月末のことです。
元々、契約をした時に家賃の10か月分を当方が預かり、2か月分を償却して、8か月分をお返しするという契約で、建て替え後も、契約が続くと思っていたので、1月からは家賃はもらっていませんでした。
しかし、1月は営業はしていなかったものの、片づけをしていたわけですし、実際、明け渡し作業が終わったのは3月初めでした。こちらとしては、1月分と2月分の家賃ももらえるものと言う認識で、保証金から、償却2か月分、1月2月の家賃2か月分の計4か月分を差し引き、6か月分を返却したいと考えています。と先方に通達しました。
本来は昨年の契約更新料ももらいたいし、先方のおかげで建て替えが遅れた賠償責任も取ってもらいたいところですが、あまり大事にはしたくないので、正当と思われる金額で折り合いをつけたいと思ったつもりでした。
ところが先方は、8か月分を返せと言ってきています。元々、建て替えに承諾はしたものの、合意はしていない。ので、新たに契約できなかったこと、そのことが伸びたのは、双方に責任がある。こちらが正式な契約書を持参したのが遅かった。又建て替え前の契約は昨年12月で契約満了している。以上の事から、1月2月分の家賃は払う必要がない。が先方の言い分です。ここには書ききれませんが、長年付き合ってきた店子さんですが、今回の事では、ずいぶんと無理難題を言われただけでなく、傷つくようなことも沢山言われました。今になって断るなら、なぜ初めに断わらなかったか甚だ疑問ですし、こちらをばかにするような言動が多々あり、非常に傷ついています。ですので、これ以上やり取りもしたくないのです。できれば、今書いたようなことを送り、6か月分の家賃を返却して終わりにしたいと考えています。
そこで質問なんですが、
①私の考え方は正当性がありますか?
②当方の言い分にのっとり、こちらが勝手にお金を返却した場合、先方は、訴訟などに持って行く可能性はありますか?1か月の家賃は48万円なので、争う金額は96万です。こんな少額でも、先方は行ってきますか?可能性を教えていただきたいです。
③弁護士を立てた方がいいですか?
要するにこれからどう立ち回るべきかよくわからず迷っています、
どうぞよろしくお願いします。
相談者(ID:17761)さん
弁護士の回答一覧
はじめまして。 まず,1月,2月分の「賃料」については,昨年末でいったん賃貸借契約が終了...
まず,1月,2月分の「賃料」については,昨年末でいったん賃貸借契約が終了している以上,「賃料」として請求することはできません。しかし,賃貸借契約終了後も,相手方は,残置物を処理せず,店舗を占有していたわけですから,いわば物件を不法占拠していたことになり,賃料に変わる同額の「賃料相当損害金」が発生していた,と考えられるのではないでしょうか。
その他の点については,⑴建て替え後,新たに賃貸借契約を締結する予定であること,⑵その際,相手方と,現在の賃貸借契約内容と同一の条件で賃貸借を行う旨合意したこと,⑶建て替え工事において,相手方の要望を聞いて建築作業に反映させたこと,等についてどこまで証拠があるか,ではないでしょうか。
相手方が,建て替え後の新たな賃貸借契約締結を匂わせて,自らの要望に基づく建築をさせておきながら,契約締結をしない,というのは信義誠実に反する態度だと感じます。相手方の要望に基づく間取りにしたせいで,新たな賃借人が見つかりにくかった場合,相手方に一定の責任が生じると考えることも可能だと思われます。
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