土地契約後の心理的瑕疵について
今は住宅地になっている場所で、その前は内科医でした。それは気にならなかったですが、今から70年ほど前、内科医が建つ前は有名な大量殺人が起きた施設のあった場所でした。
その事を知らず土地契約してしまい、ハウスメーカーさんと何度も打ち合わせをしてきました。
大量殺人あった土地と知り、気味が悪いしその土地の地区の人には有名な話らしく、周知の事実みたいです。
土地の売主に契約解除の旨を伝えると「そんな場所とは知らなかった」の一点張りです。
手付金は返金するとの事なのですが、ハウスメーカーさんから人件費や設計に関わるお金を請求された場合、その分を土地の売主に請求する事は出来るでしょうか。また自分たちも慰謝料は貰えるのでしょうか。正直この一件で夫婦とも精神的にも肉体的にも疲れました。
宜しくお願いします。
相談者(ID:17501)さん
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はじめまして。 仮に,土地の売主が,「今から70年ほど前、内科医が建つ前は有名な大量殺人...
仮に,土地の売主が,「今から70年ほど前、内科医が建つ前は有名な大量殺人が起きた施設のあった場所」であることを知りながら,売買契約前にそのことをあなたに告げなかった場合,不法行為が成立する可能性があります。
すなわち,一方当事者が契約締結に先立ち,信義則上の説明義務に違反し,契約を締結するかどうかに関する判断に影響を及ぼすべき情報を相手に提供しなかった場合,不法行為が成立しうるのです。
となりうるものであり,
おっしゃるとおり,「大量殺人が起きた施設」の跡地というのは,心理的瑕疵となりうるものであり,契約を締結するかどうかに関する判断に影響を及ぼすべき情報といえます。
では,本件において,不法行為が成立し,ハウスメーカーの人件費,設計費用,慰謝料等を請求しうるか,については,検討すべき事項があります。
⑴ 土地の売主が,「大量殺人が起きた施設」の跡地とは知らなかったと主張しているが,それを覆すに足りる証拠を収集できるか。要は,土地の売主が,かかる事実を知っていた,または,知っていなければ不自然といえるかどうか。
⑵ 「70年前に大量殺人が起きた施設」の跡地という事実は,一般社会通念上,その事実を知っていたら,契約を締結しなかったであろうといえるか。
⑶ 仮に不法行為が成立したとして,当該行為(説明義務違反)と相当因果関係がある損害といえるか。
という3点です。
相手に請求する場合には,それらに留意しながら請求すべきことになるのではないでしょうか。
弁護士 伊藤悠理
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