原状回復費用を弁護士に相談した方がいいケースと費用の相場

弁護士法人ネクスパート法律事務所
監修記事
原状回復費用を弁護士に相談した方がいいケースと費用の相場

原状回復トラブルは金額によって少額訴訟や通常訴訟などの裁判に発展することもあり、弁護士などの専門家の力が必要になる場合もあります。

今回は、敷金が返還されなかったり総額訴訟の相手となってしまったりなど、弁護士に依頼した方がスムーズに解決できるケースや弁護士費用などについてご紹介します。

◆原状回復トラブルに巻き込まれてしまった方へ

「敷金が返還されない。」「不要なクリーニング費用まで請求された。」
このような場合は、弁護士に依頼することで原状回復費用などの金額交渉を代行してもらえます。
初回の相談料が無料の弁護士などもいますので、お近くの不動産トラブルが得意な弁護士を探して相談してみましょう。

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入居者が原状回復トラブルで弁護士に相談した方がいいケース

入居者が原状回復トラブルで弁護士に相談した方がいいケース戻ってくると思っていた敷金が返還されなかったり高額なハウスクリーニング代金を請求されたりした場合は、弁護士に相談するのもひとつです。この項目では、入居者が原状回復トラブルに巻き込まれた際に弁護士に相談した方がいいケースをご紹介します。

敷金が返還されない

賃貸物件などの契約時に支払った敷金が、返還されなかったり原状回復費用として大幅に差引かれてしまったりする場合は、敷金の返還や請求金額の減額を主張することができる場合があります。原状回復費用として入居者に負担させる際は、敷金のうち家賃の2~3ヶ月分の金額が妥当と言われています。

入居者にとって一方的・過度な負担となる契約は消費者契約法に違反している可能性があり、違反している限度で契約内容や請求を無効とすることができるのです。

【関連記事】:原状回復費用の相場|引っ越し前のトラブル回避のポイント7つ

不要なクリーニング・リフォーム代金まで請求された

原状回復の原則は、「通常使用・経年劣化による汚れや破損はオーナー負担で修繕する」ことです。原状回復特約などで入居者負担にさせる場合もありますが、いずれにせよ原状回復として入居者に請求できるのは修繕が必要な部分のみの費用です。

【関連記事】:原状回復の特約と義務|修繕費の負担を軽くするための5つの知識

例えば、壁を汚してしまい原状回復費用を請求された場合は、汚れた壁一面分のみの修繕費が入居者負担となります。壁紙の色味を揃えるために、その周囲の壁紙を張り替えた場合はオーナー負担となると考えられています。

このように不要なクリーニング・リフォーム代金まで請求された場合は、原状回復費用の減額や請求の無効を求めましょう。弁護士は、あなたの代理人としてオーナーと原状回復費用の金額交渉などを行うことが可能です。

オーナーから少額訴訟を起こされた

原状回復トラブルでは「原状回復費用の請求に応じずにいたら、オーナーから少額訴訟を起こされてしまった」ということも考えられます。

少額訴訟を起こされた際に、期日に出廷できない場合は答弁書を出すことによって反論することも可能です。しかし、その場にいないことで自分にとって不利な判決を下されることもあるのです。弁護士はあなたの代理人として出廷し、法律などの専門知識であなたにとって不利な判決とならないようにサポートしてくれます。

関連リンク:裁判所|訴え(少額訴訟)の相手方となった方へ…

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オーナーが原状回復トラブルで弁護士に相談した方がいいケース

オーナーが原状回復トラブルで弁護士に相談した方がいいケース賃貸物件などの不動産は価値を維持するために様々な費用がかかる資産ですから、必要な修繕はきちんと入居者に負担してもらいたいですよね。

この項目では、オーナー目線での原状回復トラブルについてご紹介します。

入居者に敷金全額の返還を求められた場合

近年、消費者契約法や少額訴訟手続きの認知度が上がったことにより、「敷金は全額返金されるもの」と考えている入居者の方も増えてきています。特約などで明記して入居者に事前説明を行った場合であっても、詳しい金額などを説明していなかったり説明した記録が残っていなかったりする場合は原状回復特約が成立していないと判断されることもあります。

入居者から敷金全額返還を求められた際は、弁護士に相談することで入居者の理不尽な主張に対して法的知識で正当性を主張することができます。

弁護士に相談する前に抑えておくポイント

原状回復トラブルを弁護士に相談する際にどうしても必要となるのは、相談料をはじめとする弁護士費用です。弁護士費用は、次の項目「原状回復トラブルを弁護士に相談する場合の費用」でも詳しくお伝えしますが、費用は可能な限り抑えたいものですよね。

トラブルの内容を時系列でまとめておく

弁護士への相談には、相談料がかかります。弁護士事務所の多くは「30分5,000円」など時間制でお金がかかります。なるべく短い時間で困っていることを伝え、解決方法を考えたいですよね。そのためには、トラブルが現時点まででどのようなものなのか等ノートなどに時系列で分かるようにまとめておくと良いでしょう。

契約書などの書類を持参

原状回復トラブルは、相手方とどのような契約を交わしているかが重要になります。原状回復義務に関する特約が契約書に明記されているのか、入居者への負担額などが細かく書かれているかなども大切なポイントです。

敷金や原状回復義務に関わる契約内容にあらかじめ付箋を貼るなど、弁護士に説明する際にスムーズに行えるような工夫をしておくと良いですね。

原状回復トラブルを弁護士に相談する場合の費用

原状回復トラブルで相手に請求する金額が60万円以下であった場合は少額訴訟、それ以上の場合は通常訴訟となります。弁護士費用は、相手への請求金額によって大きく変動するので、注意が必要です。この項目では、原状回復トラブルを弁護士に依頼する際の費用相場をご紹介します。

相談料

相談料は事務所によって様々ですが、30分5,000円というのが相場のようです。また、タイムチャージ制と言われる「初回30分無料、以降30分につき5,000円」という事務所もあります。相談の際は原状回復トラブルの内容を弁護士に伝えることも重要ですが、以下のことについても確認するようにしましょう。

  • どのようなトラブル解決方法があるのか
  • 全体の弁護士費用はいくらかかるのか
  • こちらの訴訟予算はいくらであるのか

着手金

着手金は弁護士に依頼した際に発生する費用です。訴訟などに勝っても負けても、支払うことになります。着手金は、相手への請求額の5~10%の金額が相場となっています。事務所によっては、「着手金無料」としている事務所もありますが、その場合は次項の「報酬金」の割合が高くなっている可能性があります。

請求額

着手金

金額

300万円以下

4%~8%

24万円 以下

300万円超、3000万円以下

2.5%~5%

7.5万円~150万円

3000万円超、3億円以下

1.5%~3%

45万円~900万円

3億円超

1%~2%

300万円 以上

報酬金

裁判に勝訴した場合は、報酬金を支払うことになります。報酬金は判決によって支払われることが決定した金額にとって変動します。「相談料無料」、「着手金無料」などの場合は報酬金の割合が高いことが多いです。

請求額

報酬金

金額

300万円以下

4%~16%

48万円 以下

300万円超、3000万円以下

2.5%~10%

7.5万円~300万円

3000万円超、3億円以下

1.5%~6%

45万円~1800万円

3億円超

1%~4%

300万円 以上

その他費用

その他にも書類作成や裁判所までの交通費などの費用がかかります。弁護士費用を相談する際は、これらの費用も含めた金額を確認することをおすすめします。

契約内容の無効や不当を主張する書面の作成

原状回復特約や敷引き特約などを契約内容に含めることによって原状回復費用を入居者負担にさせるという方法がありますが、入居者への負担が一方的・過度な場合は契約内容自体が無効となることがあります。

契約内容の無効を主張したり請求金額の不当を主張したりする場合は、書面にして送るという方法もあります。原状回復費用の支払い交渉などを弁護士に依頼して作成することで、法的知識に基づいた書面を作成したりすることができるのです。

原状回復トラブルの解決が得意な弁護士の探し方

原状回復トラブルの解決が得意な弁護士の探し方原状回復トラブルの解決が得意な弁護士を探すには以下のような方法があります

知人や同業者から紹介してもらう

実際にその弁護士に依頼をしたことがある人の声ほど信頼できるものはありません。もしも、知人や同業者の方で同じようなトラブルを弁護士に相談したことがあるというが場合は、紹介してもらうというのもひとつです。

インターネットで探す

当サイト含め、現在ではインターネットで検索すると、より具体的なニーズに合った弁護士を探すことができます。お住まいの地域で、解決したいトラブルを得意とする弁護士を探すことができます。

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まとめ

原状回復トラブルは入居者にとってもオーナーにとっても、決して安くないお金が関わる深刻な問題です。弁護士に相談する以上はあなたのニーズに合った、信頼できる弁護士を見つけたいですよね。

この記事で、原状回復トラブルに悩まれている方が良い弁護士と巡り会えることを願っています。

この記事を監修した法律事務所
弁護士法人ネクスパート法律事務所
2016年1月に寺垣弁護士(第二東京弁護士会所属)、佐藤弁護士(東京弁護士会所属)の2名により設立。遺産相続、交通事故、離婚などの民事事件や刑事事件、企業法務まで幅広い分野を取り扱っている。
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