高次脳機能障害の受傷後の意識障害は自賠責認定として認められるか
交通事故で搬送された救急病院にて、意識障害の所見を書いて頂いたところ、初診時に意識障害あり(GCS 8)、6時間後JCS 30、1日後JCS 3、意識清明になった時期 初診時より1ヶ月後。
高次脳機能障害の受傷後の意識障害として、自賠責認定の条件として認められますか?
相談者(ID:)さん
弁護士の回答一覧
高次脳機能障害認定においては、(i)意識障害(JCS3桁)が6時間以上続いていること、または(...
ご質問の場合、6時間後にはJCS30なので、JCS3桁の意識障害の状態は脱していることにはなります。ですので、1週間後の意識障害の状況についての所見を追加していただくのがよいと思います。
いずれにせよ、上記のレベルの意識障害が高次脳機能障害の必須要件というわけではありません。
6時間後にJCS2桁ということでも、高次脳機能障害が認められることもあり得ます。弁護士回答の続きを読む
住所 | : | 東京都港区南青山2-6-12アヌシー青山5階 |
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対応地域 | : | 全国 |
大手企業法務事務所で学び、地方の弁護士も経験した「身近で頼れる弁護士」です
初診時に意識障害あり(GCS8)とありますが,GCSは3点から15点の幅で評価され,3点から8...
6時間後JCS30というのは,「痛み刺激を加えつつ、呼びかけを繰り返すと、かろうじて開眼する。」状態であったことになります。
1日後JCS3というのは,「名前・生年月日が言えない」状態であったことになります。
意識清明になった時期が初診時より1ヶ月後とありますので,事故2日後から1ヶ月後までの間も何等かの意識障害があった可能性がありますので,この間の医師の所見等を確認しておく必要があるでしょう。
高次脳機能障害の認定は意識障害だけで決められる訳ではなく,画像所見等も重要になってきます。
なお,自賠責での後遺障害認定は形式的になされる傾向があるので,自賠責で非該当とされたり,低い等級が認定された場合でも,訴訟でそれとは異なる認定がなされることもあります。また,医師は限られた範囲・時間でしか患者に接しないため,日常生活への影響を必ずしも的確に把握できていない場合があるので注意が必要です(弊事務所の取扱いケースでも,医師が高次脳機能障害ではないと診断していたものの,高次脳機能障害と認定された経験があります)。
より正確なアドバイスをお受けになられたい場合には,お手もとの記録等を持参の上,弁護士の面談相談を受けてみられることをお勧めいたします。
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