職業訓練による損害賠償の補足
先日、職業訓練の損害賠償について相談させていただきました。回答をいただいた弁護士様ありがとうございます。字数制限のため書ききれなかった部分で補足したいことがありましたので再度相談させていただきたいと思います。事故当時は無職ではなくアルバイトをしていましたが職業訓練に合格したため時間数と出勤を減らしてもらい、かけもちをしておりました。3月にバイトを始め15日出勤で69時間(時給850円)の収入もありました。事故後ですが病院ではバレ・リュー症候群の疑いもあると言われております。職業訓練ではAFP認定講習、宅建本科コースの講座でしたので国家資格を取得できた可能性が十分にあります。試験に受からなかったとしても、職業訓練修了の修了認定証書を受け取ることができ、履歴書にも記載できることを考えると就職に確実にプラスになると思うとやりきれない気持ちになります。無理して通っていたのもそのためです。このことを相手方の保険会社に訴え、補償してもらうことはできるのでしょうか。
相談者(ID:)さん
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補足のご説明を有難うございます。 補足内容を要約させていただきますと、(1)職業訓練校と...
補足内容を要約させていただきますと、(1)職業訓練校とアルバイトを掛け持ちしていた、(2)病院でバレ・リュー症候群の疑いがあると言われた、(3)職業訓練では国家資格を取得できた可能性がある、(4)職業訓練の修了認定は就職にプラスにはたらく、以上を根拠に相手方保険会社に補償を求めたい、ということかと思います。
損害項目毎に検討する必要がありますので、先ほどの回答の項目毎にご回答いたします。
1.職業訓練校に関する給付金について
前記(1)から(4)のご事情を考慮したとしても、先ほどの回答と同様と考えます。
2.通信講座の受講料について
前記(1)から(4)のご事情を考慮したとしても、先ほどの回答と同様と考えます。
3.得られるはずであった能力の補償について
先ほどの回答と同様に、逸失利益として認められるかどうか、という問題と考えます。ただし、逸失利益が認められるためには、自賠責の後遺障害等級が認定される必要があります。このため、自賠責の後遺障害等級が認定されなければ、前記(1)から(4)のご事情があったとしても、逸失利益は認められません。
今後、ご相談者様に自賠責の後遺障害等級が認定されたものとして、次にご回答します。
事故当時、アルバイトをされていたとのことですので、逸失利益の基礎収入は、原則として、事故前年の源泉徴収票記載の金額となります。ただし、ご年齢が若年(おおむね20代前半)の場合、基礎収入として平均賃金が認められる場合もあります。
【逸失利益計算式】
(基礎収入=事故前年収入)×5%(第14級の場合)×4.3295(労働能力喪失期間5年のライプニッツ係数。5年は第14級の裁判基準)
国家資格取得の可能性(前記(3))、就職にプラス(前記(4))といったご事情は、可能性にとどまり、確実とまではいえないことから、逸失利益の認定に影響しないと考えます。
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