借りている物件の無断転貸について
はじめまして、急なトラブルで困っておりましてこちらを利用させていただきました。
現在店舗として借りている物件で写真スタジオとして経営をしておりますが、
このたび不動産会社から無断転貸にあたるので契約違反だという連絡を受けました。
・現状の使い方が転貸にあたるのかどうか
・強制的に退去させられる可能性があるか否か
この二点についてご相談をしたく思っております。
物件の種類は店舗として借りておりまして、賃貸借条件の使用目的としては写真スタジオとして契約しています。
メールや書面には残しておりませんが契約時にどのような使い方をするかということは不動産会社にお伝えしてあります。
占有部では私が撮影をするほか撮影が趣味の方への写真講座などで使用しており、それが必要のない場合は自由に撮影をして頂く…という形をとっております。
今回のことでいろいろ調べたところ、わたくしは時間あたりいくらという形でHPなどに料金を記載しており、その部分を疑われているか、今回の転貸にあたるのかなと考えております。
※この時間あたりいくらというのはわたくしの撮影費用やレクチャー代金、スタジオ内にある家具や小物の使用料金が含まれたものであり転貸の意思はありませんでした。
ご意見頂戴いただけますと幸いでございます。
どうぞ宜しくお願いいたします。
相談者(ID:8427)さん
弁護士の回答一覧
クレヨン法律事務所の弁護士の鈴木晶です。 ご質問に回答いたします。 詳しい事情がわからない...
ご質問に回答いたします。
詳しい事情がわからないので、一般論として回答します。
まず、無断転貸が賃貸借契約の解除事由に該当するのは、借主であれば、知らない間に他の人に貸すということが、当事者間の信頼関係を著しく破壊するためです。
例えば、ハナさんが友達に貸したものを、勝手に他の人に転貸されたらその友達は信頼できなくなりますよね。
そういう理由で、無断転貸は賃貸借契約の解除事由になるのです。
逆をいえば、無断転貸であっても、当事者の信頼関係を破壊しないものであれば、解除事由にはなりません。
今回のご相談だと、当初写真スタジオで使用すると不動産屋に伝えていたとしても、例えば、ハナさんが店舗にいない間に、写真スタジオを使う人がお金を払って自由に出入りするということであれば、貸主にとってみれば契約者以外が知らないところで出入りしているので、どのような使用をされるかわからず、信頼関係を破壊された、と主張されると考えられます。
逆に、ハナさんが写真スタジオに常在しており、ハナさんと一緒にスタジオを使うということであれば、信頼関係を破壊するには至っていないとこちらが主張できる可能性もあります。
当初、どのような約束と説明で店舗を借りたのか、そして、現状の使用形態が借主と貸主との間の信頼関係を破壊するまでに至っているかという事情を一つずつ吟味する必要がありますね。
賃貸借に至った経緯、現状の使用状況をまとめて、賃貸借契約に詳しい弁護士に、直接ご相談されるのが良いかと思います。
弁護士回答の続きを読む
住所 | : | 神奈川県横浜市神奈川区鶴屋町2-21-1 ダイヤビル303 |
---|---|---|
対応地域 | : | 茨城県 栃木県 群馬県 埼玉県 千葉県 東京都 神奈川県 |
ご相談者様の立場に寄り添い、最善の解決へ向け尽力いたします
この質問に関連する法律相談
現在、農業を営んでおります。この度、土地開発の為に現在存在するビニールハウスを新しい土地に新規建て直しで移転する内容で、契約書に印鑑を押しました。
しかし、今になり、先方から契約時と違う内容で移転するように言われて困っています。この契約は無効に出来るの...
祖父は生前に、祖父の自宅を賃貸とし孫の私と賃貸借契約を交わしました。契約直後に祖父は他界したため、ハウスクリーニングや修理・修繕が祖父の生前に行われていませんでした。借主(孫)の私としては、賃貸物件である以上、大家(現在は祖父の相続人)がハウスクリーニン...
ご意見をお願いしたい事
(1)本件に関する仲介不動産会社の法的責任と妥当な賠償について
(2)本件に関するマンション管理会社の法的責任と妥当な賠償について
(3)本件に関する売主の法的責任と妥当な賠償について
状況
2020年2月にマンショ...
不当な賃貸契約終了のメールが、前の大家さんから届きました。
その理由をかなり長くなりますが下記に書きます。
①8月23日の台風の影響で、深夜に(離れ棟が)酷く雨漏りをして、母屋は、トタン屋根が吹き飛ばされた事を、翌日、大家さんに連絡を入れたら...
賃貸借契約書の特約条項に、
この契約では退去明渡し時における自然損耗等の修理費用分は家賃に含まず、甲(賃貸人)は修理分担金として受領する。また、乙(賃借人)の故意過失による破損・汚損等の修理費用は別途乙の負担とする。
と記載されています。この契約は交...
3月29日に新築契約しました。
色々とコロナの事で尋問したのですが、大丈夫です
契約しましょうの一点張りで、契約せざる負えないような感じでした。今緊急事態宣言が出たり、資材や材料の遅れもあると思うのですが、契約を取り消したいと言うと、請負契約金の5パ...
不動産トラブルに関する法律ガイドを見る
原状回復の負担割合の考え方|トラブルに巻き込まれない為の5つの知識
建物の退去・明け渡しの際に起こる原状回復トラブルは、入居者とオーナー間で度々起こる問題です。原状回復義務の負担割合は、建物の入居年数や使用前の状態も考慮されます。原状回復の基本的な考え方は「通常使用・経年劣化以外の汚れを入居者負担とする」というものです。続きを読む
マンションの騒音トラブル攻略法|うるさい騒音の解決方法と防音対策
マンションなどの集合住宅では、隣近所との距離が近いぶん、他人の生活音が聞こえてくるものです。他人の生活音は、関係のない人によっては「騒音」と感じてしまうものですよね。隣近所からの騒音に対して「うるさい!」と怒鳴りこんでしまうとトラブル...続きを読む
家賃滞納を理由に強制退去させたい場合の条件と流れや手順の注意点
家賃滞納の問題は数多く報告されており、悩みを抱える家主の方も多いと思いますが、かといってすぐに強制退去をさせることはできません。 ぜひこの記事をご参考に、そこに至るまでの順序をしっかりと踏んで、適切な対応をしていきましょう。続きを読む
原状回復の特約と義務|修繕費の負担を軽くするための5つの知識
原状回復特約は、入居者に建物の通常使用・経年劣化による汚れや破損に対する修繕費用の一部を負担させるためのものです。しかし、軽度の汚れや破損は月々の家賃や敷金によって賄われているという考え方もあり、負担額によっては契約内容が違法・無効になることもあります。続きを読む
敷金返還請求権とは|敷金返還の基礎知識と返還されない場合の対処法
2020.5.29今回は、敷金返還に関する前提知識をお伝えした上で、敷金を返してもらうためにどのような対処をしていけば良いのかご説明します。続きを読む
原状回復費用によって敷金が返還されなかったり高額なクリーニング費用を請求されたりなど様々なケースがありますが、これらは貸主に敷金返還請求を行うことが可能な場合があります。今回は、トラブル解決のための手順や、少額訴訟による敷金返還請求の方法についてご紹介します。続きを読む