マンションの騒音トラブル攻略法|うるさい騒音の解決方法と防音対策

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弁護士法人ネクスパート法律事務所
寺垣 俊介
監修記事
マンションの騒音トラブル攻略法|うるさい騒音の解決方法と防音対策

マンションなどの集合住宅では、隣近所との距離が近いぶん、他人の生活音が聞こえてくるものです。

他人の生活音は、関係のない人によっては「騒音」と感じてしまうものですよね。隣近所からの騒音に対して「うるさい!」と怒鳴りこんでしまうとトラブルが複雑化してしまい、思わぬ事態に発展してしまうこともあります。

今回は、マンションなどの集合住宅で騒音トラブルにあった時の解決方法と騒音を注意されないための防音対策をご紹介していきます。

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マンションではどれくらいから騒音になるのか

マンションなどの集合住宅では、隣近所の生活音が聞こえてくることがありますよね。

戸建とは違って、隣近所との距離が近いぶん、生活音が聞こえやすいのは仕方のないことなのかもしれません。

しかし、他人の生活音によって自分の生活に影響ができた場合は「騒音」になるのです。

騒音の基準は45db〜55db以上

「騒音」には受忍限度(じゅにんげんど)というものがあります。受忍限度とは、騒音が聞こえることは仕方のないことなのである程度は我慢しましょうというものです。受忍限度の判断基準としては、環境省が定めている環境基準があります。環境基準では住居に指定されている土地では周囲の音を昼間は55db(デシベル)以下、夜間は45db以下にしなければならないとしています。

環境省|環境基準

引用元:環境省|環境基準

マンションの騒音トラブルの相談件数は増加している

騒音に関するトラブルの相談件数は、平成11年までは減少傾向にありましたが、近年再び増加しています。

騒音の相談件数増加の背景には、騒音トラブルがニュースなどで取り上げられる機会が増えてきたことで、社会全体として騒音などの迷惑行為に関心が高まってきたこと等が考えられます。

【関連記事】 マンションの騒音問題解決に繋がる相談先4つ|よくある騒音トラブル例

環境省|平成26年度騒音規制法等施行状況調査の結果

引用元:環境省|平成26年度騒音規制法等施行状況調査の結果

どんな音が騒音になるのか

マンションなどの集合住宅では、どのような音が騒音となってしまうのでしょうか。住宅情報サイト「スーモ」が調査した結果、騒音に感じる音のランキングの上位は子供の声でした。また、子供の声や足音の他には、「子供を叱りつける声」なども挙げられました。

スーモジャーナル|近隣住民の騒音、何が一番きになる?

引用元:スーモジャーナル|近隣住民の騒音、何が一番きになる?

子育ては、どうしても家の中が騒がしくなってしまうものですよね。ご家庭にお子さまがいる場合は、部屋の遮音性を高めたり引越しの挨拶の際に断りを入れたりすることで騒音トラブルの予防になります。マンションの防音対策は、「近所から騒音を注意された時にできる防音対策」で詳しくお伝えします。

マンションの騒音トラブルの解決方法と相談先

マンションなどの集合住宅で騒音トラブルにあった際は、当事者間で交渉しようとすると思わぬ事態に発展する可能性があります。

騒音トラブルは、必ず管理会社や大家などのオーナーにあたる人に相談することからはじめましょう。

【関連記事】マンションの騒音トラブル5つの解決方法|騒音トラブル裁判事例

マンションの騒音は証拠を残しておく

マンションなどの騒音トラブルでは、証拠を残すことも大切です。「いつ、どのような音が、どこから聞こえているのか」を記録しておくと有効です。騒音の相談を第三者にする際も、騒音の発生記録があるとより具体的に対策を考えることができますよね。

マンションの騒音はまずオーナーに連絡

マンションの騒音はまず建物を管理しているオーナーに連絡することからはじめましょう。建物を管理しているオーナーとは、管理会社や大家にあたります。管理会社や大家には建物の管理運営責任があります。

相談をする際は、「いつ、どのような音が、どこから聞こえているのか」などを明確に伝えると有効です。また、相談に対してオーナーがどのような対応をするのかも聞いておきましょう。

管理組合がある場合は総会で提議してみる

マンションでは、入居者による管理組合が組織されていることもあります。酷い騒音はあなただけでなく他の入居者も迷惑に思っているので、管理組合の総会などで提議することもひとつです。マンションのルールとして「夜19時以降の楽器演奏は禁止」など決めておくとお互いに気持ちよく過ごせますよね。

工事などによる騒音は環境局や市役所に相談する

「騒音」は隣近所の生活音だけとは限りません。街の再開発や道路工事などの原因も考えられます。工事などによる騒音は市区町村の環境局に設置されている公害苦情相談窓口に相談することができます。
関連リンク:総務省|公害紛争処理制度

悪質な騒音は警察に通報する

マンションのオーナーに相談しても騒音が収まらない、身の危険を感じるような音がする場合は警察に通報することもできます。警察は基本的には民事不介入ですが、口頭注意をすることは可能です。執拗な物音や人の叫び声などが聞こえ、自分や周囲に危険が迫っていると感じたら、警察に連絡しましょう。
警察相談専用窓口(#9110)

騒音トラブルは深刻な問題

騒音トラブルは深刻な問題マンションなどの集合住宅でよく起こる騒音トラブルですが、殺人事件など深刻な事態に発展することもあります。騒音のトラブルで自分のストレスが限界になる前に、管理会社や大家などのオーナーに連絡して騒音トラブルを解決しましょう。

騒音トラブルにより殺人事件に発展した事例


下階に住んでいる男性は、上階に住んでいる家族の生活音や長女のピアノ音による騒音に悩まされていた。男性は家族に対し騒音について抗議をしていたが、家族は男性の主張に応じることはなかった。そのことから、男性は日を追うごとに攻撃的になり、長女と次女、その場に居合わせた妻を殺害した。
参考:ピアノ騒音殺害事件

騒音トラブルで裁判になった事例


ファミリー向けマンションに住んでいた夫婦は、上階の家族からの騒音に悩まされていた。上階からは家族の当時4歳であった長男の足音や声が響いていた。妻は騒音によって不眠症になり、騒音の解決を家族に求めましたが家族は応じることがなかった。夫婦は、不眠症に対する損害賠償と弁護士費用を請求した。


夫婦が請求した損害賠償のうち、一部である36万円の支払いが上階に住む家族に命じられた。マンションはファミリー向けであったことから、子供が住むことも考えられるものであった。そのため、子供の足音や声に関しては仕方のない部分がある。また、構造上、防音のための基準値を下回っていたため、家族が防音対策を講じたところで限界があると判断された。
その一方で、夫婦が騒音について再三、注意をしたのにもかかわらず家族が防音対策を取らなかったため一部の慰謝料の支払いが認められた。
参考:マンション上階の用事による騒音について、下階住民からの慰謝料請求が認められた事例

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近所から騒音を注意された時にできる防音対策

マンションで隣近所から騒音を注意されてしまったり近所の騒音に悩まされていたりする際、自分の部屋の防音対策を取ることが有効です。日本では住居の騒音に対して具体的に規定している法律がないため、建物によっては音が響きやすい構造になっていることもあります。

床に遮音性のあるマットを敷く

「どんな音が騒音になるのか」でもお伝えしましたが、人の足音は下階に響くと騒音と思われることがあります。近年多くの住居で使用されているフローリングは、かかと歩きや物を落とした際に音が響いてしまうことがあります。この場合、遮音性のあるクッションマットや絨毯など敷くことで防ぐことができます。

窓やドアの遮音性を高める

部屋の遮音効果を高め、高層マンションなどの風切り音を防ぐにはドアや窓のサッシに戸当たり用のテープを貼ることもひとつです。ドアや窓のサッシの密閉性を高めると外からの音を遮音することができるだけでなく、家の中の音が外に漏れないようにすることもできます。

壁際に本棚などの家具を設置することも有効

隣の部屋からの騒音や自分の生活音を響かせないための対策としては、本棚などの家具を壁側に設置し、隣の部屋との間に空間をつくるということも有効です。本棚やクローゼットは多少なりとも音を吸収することができるので簡易的な防音対策ができます。
さらに、しっかりとした防音対策をしたい場合は、市販の吸音パネルなどもあわせて使用するといいでしょう。

騒音トラブルは「お互いさま」であることを念頭におく

騒音トラブルは「お互いさま」であることを念頭におく

マンションなどの集合住宅では騒音トラブルがどうしても発生してしまいます。しかし、騒音トラブルは、裏を返すと自分の生活音も相手に聞こえているということにもなります。ある程度の生活音は「お互いさま」であることを考え、同じ建物に住んでいる住人同士、気持ちよく生活できるといいですね。

まとめ

騒音トラブルは、第三者を挟んで解決方法を考えていくことが重要です。騒音トラブルに悩んでいる方は、まず管理会社や大家などの建物を管理しているオーナーに連絡し、オーナーを通して相手に騒音を伝えてもらいましょう。

この記事が、マンションの騒音に悩んでいる方の解決の糸口になれば幸いです。

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この記事を監修した弁護士
弁護士法人ネクスパート法律事務所
寺垣 俊介
2016年1月に寺垣弁護士(第二東京弁護士会所属)、佐藤弁護士(東京弁護士会所属)の2名により設立。遺産相続、交通事故、離婚などの民事事件や刑事事件、企業法務まで幅広い分野を取り扱っている。

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