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KL2020・OD・037
ネットワークビジネス(ねっとわーくびじねす)とは、連鎖販売取引のことで、巷ではマルチ商法などと呼ばれているビジネス手法です。①商品やサービスを提供する業者で②再販売をしたり新規会員を勧誘したりする人を③権利収入(特定利益)が得られると勧誘し④特定負担を伴う取引をするものをいいます。
あなたは疎遠になっていた知り合いから、次のような話を持ちかけられたことはないでしょうか?
ネットワークビジネスの勧誘員は、このような甘い言葉でターゲットを勧誘しますが、実際に儲けられる人はごく一部だったり、勧誘方法が厳しく法律で規制されていたりといった問題点もあります。
今回は、ネットワークビジネス勧誘員の特徴と勧誘の流れ、ネットワークビジネスの問題点や円満に勧誘を断る方法などをお伝えします。
目次
まず、ネットワークビジネス勧誘員の特徴を確認していきましょう。特徴を押さえておくことで勧誘される前に気づきやすくなるので、断るのが苦手な人は特にご確認ください。
不自然なほどポジティブな人が多くなっています。ネットワークビジネスで成功できると盲信している限り、将来的なお金の不安を直視しないで済みます。
批判的な思考が働けば、法律を守りながら勧誘を続けるのが難しいことや、成功者はほんの1握りで大半の人が挫折していることにも気づく可能性があります。勧誘した人からすると都合が良くないでしょう。
以前と比較して、不自然なほどポジティブで無理をしている感じがある場合は警戒しておくと良いかもしれません。
素直でまじめな人も多くいます。将来の不安についてまじめに考え、副収入を得る方法を模索しようと思うのは間違ったことではありません。
ただ、あまりに他人に対して疑いを抱かない場合はうまい話を真に受けてしまうこともあります。
ネットワークビジネスの勧誘員は上記のような言葉をよく使います。もし多く当てはまるようであれば、近いうちに“成功者”や“すごい人”を紹介されるかもしれません。
バーベキュー、フットサル、飲み会、ホームパーティー、セミナーなどに行った写真をよくSNSに載せてはいないでしょうか?
稼げる方法を教える姿勢で勧誘をしているので、稼いでいそうな演出をどこかですることで、説得力を出そうとしている場合があります。稼いでいるアピールをする目的ではなく、単純にイベント自体が好きなだけの場合もあります。
親しいわけでもない久しぶりに再開した人に対して、わざわざ儲けられる話を教えてあげること自体が不自然ではないでしょうか。
勧誘員の特徴を把握したところで、勧誘が具体的にどんな流れで進んでいくのかをご説明します。また、勧誘の流れは人によって多少前後するのでご注意ください。
ネットワークビジネスの勧誘員は、連絡先を知っている人間で見込み客リストを作り、随時連絡を取っていきます。最終的に「久しぶりに会おう」とアポを取り付け、次のステップに進みます。
アポが取れてあなたを呼び出すことに成功したら、雑談をした後に次のような質問をしてきます。
終身雇用が崩壊して将来の職が保証されないことやもらえる年金の額が少なくなることなど、現実に起こりうる話をしてきてこちらに不安がないか確認してきます。
若い人であればやりたい仕事がわかっていなかったり、上記のような不安を持っていたりすることもあるでしょう。ネットワークビジネスだとは告げずに儲かるビジネスがあることをほのめかしてきます。
ネットワークビジネスの勧誘では、高確率で“メンター”“師匠”“成功者”が話に出てきます。確かに、現実が八方塞がりで困難に見舞われたときに成功者と知り合い、人生が好転したと伝えるとストーリーとしてはきれいです。ワクワク感があるかもしれません。
ターゲットが「会ってみたいな」と感じ話に食いついてくるよう、成功者の情報は小出しにしたり「めったに会えない人」と希少性を演出してきたりします。
ターゲットが勧誘に対して好意的な反応を示せば、タイミングを見て稼げる方法はネットワークビジネスである旨を明かします。次のようなネットワークビジネスの利点も合わせて説明される場合がよくあります。
ネットワークビジネスは誰でも稼げると伝えてきます。自分で稼ぐ方法には、起業・株・FX・不動産などいろいろありますが、いずれもお金や知識が必要であり、誰もができるわけではありません。
しかし、ネットワークビジネスは人を勧誘して流通を作れば自動的に儲けられるため、お金も今の能力も関係ないという風に説明してきます。
スーパーに並んでいる商品があなたの手に届くまでには、メーカー→卸売業→小売業→あなたと流通を経ており、あなたの手元に届くまでに2つ以上の業者を経ています。
卸売業者と小売業者を経た分商品の価格が上乗せされているわけですが、ネットワークビジネスの場合はメーカーから直接あなたの手元に届けられます。卸売業者と小売業者のために割いていたお金を商品開発に回せるため、商品の質が良いのだといいます。
日用品は誰もが使うため誰もが見込み客なのだそうです。ただ、ネットワークビジネスに興味がない人や、日用品に関心が薄い人も多いため、実際は誰もが見込み客というわけではありません。
勧誘を頑張り自分の下に流通を作れば、誰かが買った商品の金額に応じて自分にポイントが入るため、何もしなくても権利収入が発生するといいます。ただ、働かないでよくなるほど稼げることは稀です。実際「不労所得」という言葉を使ってはいません。
成功者のセミナーに呼び、商品のデモンストレーションをしたり、成功者の話を聞かせたりします。勧誘する人とされた人が混在するセミナーです。成功者の話に対して既に会員の人は大きなリアクションをするため、図らずとも彼らがサクラのような働きをしていることには注意しなければいけません。
ネットワークビジネスの現実は勧誘時に伝えられるほど甘くはありません。ここでは、その問題点を確認していきましょう。
確かにネットワークビジネスで成功したように見える人もいますが、元々人脈を持っていたり、他のビジネスでも成功したりしている場合が少なくありません。『ネットワークビジネスの問題点』で詳しく計算をしていますが、99.5%の人は年収1,000万円稼げません。
ネットワークビジネスをするには、次のような費用がかかり、儲けることはおろか赤字になることも珍しくはありません。
ただ、上記のような費用がかかることが勧誘時にはあまり触れられない場合もあります。
ネットワークビジネス自体は合法ではありますが、勧誘方法等について特定商取引法で厳しい規定がされています。例えば、法律を守るのであれば勧誘時に第一声で「〇〇(会社名)の△△と申しますが、あなたをネットワークビジネスに勧誘したいのでファミレスに行きましょう」などと伝えなければなりません。
これを氏名等の明示義務(特定商取引に関する法律33条の2)と言いますが守っていてはまともに勧誘ができないのではないでしょうか?ネットワークビジネス勧誘員が守らなければいけない法律は『ネットワークビジネスの勧誘員が守らなければいけないルール』で詳しくお伝えします。
あまり重要でない人からの勧誘であれば遠慮なく断れるかと思いますが、親しい人からの勧誘であれば下手に断れないこともあるのではないでしょうか。ここでは、親しい人からの勧誘を上手に断る方法をお伝えします。
基本的にどうしようもなくなるような理由で断るようにしましょう。「ウチの会社は副業禁止だから」と伝えるのはその方法の1つです。
ネットワークビジネスは人の勧誘が前提にあるビジネスです。人脈がなかったり、人が苦手だったりする場合はおそらく儲けられませんし、苦痛なはずです。ネットワークビジネスには向いていないんだなと思ってもらいましょう。
素直に「ネットワークビジネスに興味はない」と伝えることで理解してくれる相手であれば、素直に本音を伝えると話が早いのではないでしょうか。
ネットワークビジネス勧誘員は法律に違反する勧誘をしている可能性が高く、本社に通報することで処分を受けさせることもできます。本社はあくまでクリーンな立場でいたいので、法律を遵守しない勧誘員を切り捨てることも珍しくはありません。
どうしてもしつこいようであれば、「本社に通報する」と伝えることも考えてみてください。
最後にネットワークビジネスでトラブルに巻き込まれた場合の対処法を確認しておきましょう。
先程お伝えしたように、どうしても勧誘がしつこい場合は本社に通報することで、手っ取り早く勧誘をやめさせられる可能性があります。
商品を購入してしまった場合はクーリングオフをしましょう。書面を受け取ってから20日間がクーリングオフ期間です。
ネットワークビジネスに関することで悩んでいる場合は国民生活センターに、高額な商品を購入してしまったけれど返金がされない場合などは弁護士に相談しましょう。
専門家に相談することで、一人で悩むよりも問題を早期に解決できる可能性があります。
今回は、ネットワークビジネス勧誘員の特徴や手口、問題点についてご説明してきました。ターゲットに甘い言葉で勧誘するものの、実際に不労所得を得られるほど稼ぐのは難しかったり、特定商取引法で勧誘方法が厳しく規定されていたりと問題点が多くあります。
今回お伝えした対処法を覚えておき、不要なトラブルに巻き込まれないようにしていきましょう。
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KL2020・OD・037
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