公共機関の職員に成りすますかたり商法の手口と被害に遭った際の対処法

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弁護士法人ネクスパート法律事務所
寺垣 俊介
監修記事
公共機関の職員に成りすますかたり商法の手口と被害に遭った際の対処法

かたり商法とは、公的機関(消防署・市役所・水道局)の職員や警察などになりすまして商品を売りつける商法のことで、悪徳商法や詐欺にあたります。

警察の制服を着ていたり、条文が書かれた紙を見せたりしてくるので、思わず本物かと思ってしまい契約をしてしまう人が後を絶ちません。

今回は、かたり商法の手口を事例を交えてお伝えしたうえで、被害に遭った際の対処法や相談先についてお伝えしていきます。

かたり商法の手口|制服を着た詐欺師に騙されないで!

かたり商法の怖いところは、詐欺師が公共機関の職員になりすましているので一見見分けがつかないところです。本来は公共機関の職員が家庭に訪問してきて無理に商品を売りつけることはありません。

ですが、不安を植え付けられたり、「義務だから」と言われたりしてしまうとなかなか断りにくいものです。

ここでは、かたり商法の手口を確認していきましょう。

権威のある機関の人物に成りすます

人は警察や公共機関の職員など、権威のある人物に対しては疑いを持つことなく無条件で信じてしまうことがあります。

かたり商法の詐欺師は、警察の制服や警察手帳など、権威性のある小道具を利用して、あたかも本物であるかのように振る舞います。

よくあるのが「○○の方から来ました」という言い回しです。「消防署の方から来ました」とは言っても、「消防署から来ました」とは言っていません。

しかし、制服を着ていると一見して偽物だと見抜くほうがむしろ難しいのではないでしょうか。

点検や検査をするといいまずは家に入る

「水質の確認をしにきました」などと言い、まずは家に入ろうとします。この段階で点検には費用がかからないので、「無料ならいいか」とドアを開けてしまうこともあります。

思わず契約してしまうような言い回しをしてくる

しかしながら、かたり商法の目的は点検ではなく販売です。点検の結果「このままではマズイ」といった内容の発言をしてきます。よくある言い回しは次の通りです。

  • 「義務だから」
  • 「罰金が発生する」
  • 「期限が切れている」
  • 「故障している」
  • 「法律が変更された」

特に、「義務だから」という言い回しは考える余地なしに人を従わせやすい言葉のように思います。本当に相手を公共機関の職員だと思い込んでいれば、多少の不安はあっても契約をしてしまうのではないでしょうか。

よく売られるのは警報機・消化器・浄水器・火災報知器など

公共機関の職員が売っても不自然でなさそうな商品が選ばれます。かたり商法の場合は、通常の値段より高額なので、変だと思ったら契約してはいけません。

かたり商法の事例

ここでは、かたり商法の事例を確認していきましょう。

事例1|消防署職員に成りすます事例

自宅に「消防署の方から来た。消火器の設置は法的に義務付けられている。消火器を設置しているか確認しにきた。」という男性が来た。消火器は設置していないと告げると、すぐに購入するよう言われたので、その場で男性の勧める消火器を購入してしまった。

引用元:旭川市|よくある相談事例-かたり商法

典型的なかたり商法の事例です。「消防署の方からきた」と言い被害者を信用させたうえで、「義務」という言葉を使い被害者に消化器を購入させています。

義務といわれたからといって盲信しないことが大切ですが、詐欺師を本物だと思いこんでいたり、法律の知識がなかったりすると言いなりになってしまう可能性があります。

事例2|クレジットカードをだまし取る手口

突然、警察官を名乗る人物から「振り込め詐欺の犯人を逮捕したが、あなたの口座が悪用されていた。

キャッシュカードを作り変える必要がある」と電話があった。「新しいキャッシュカードを作るのでカードを預からせて欲しい。今から銀行協会の者をお宅に向かわせる。至急、暗証番号を教えて欲しい」と言われ、教えた。電話の最中に、身分証明書を首から提げた銀行協会職員を名乗る男が来たのでキャッシュカードを渡してしまった。

(70歳代 女性)

引用元:幡多広域消費生活センター|トラブル事例

警察のふりをしてキャッシュカードを奪い盗る手口です。警察や銀行の職員が個人宅に訪れてキャッシュカードを預かったり暗証番号を聞き出したりすることはありません。

ただ、この件の被害者は高齢者です。高齢者は詐欺のターゲットになることも多いので、お金の管理は身内の方がするなど家族の協力が詐欺被害の防止につながります。

かたり商法の被害に遭わないための予防策

かたり商法の被害に遭わないための予防策

ここではかたり商法の予防策をお伝えしますから、まだ被害に遭っていない方は参考にしてみてください。

知らない人が来てもドアを開けない

訪問販売をする営業マンや詐欺師は断られることに関しても慣れていますから、最初から断られにくい言い回しをしてきます。

断るためにはこちらもいろいろな理屈をつけなければいけなくなりますし、何より相手にするのは時間がかかります。ですから、そもそも知らない人が家に来たのであればドアを開けないようにしておくのが一番楽なように思います。

絶対に断ると決める

うっかりドアを開けた場合、相手がしつこく契約を迫ってきます。ここで大事なのは絶対に断ると決めること。

相手が粘り強いと折れてしまう可能性がありますが、そもそもあなたに契約に応じなくてはいけない義務はありません。そもそも契約は双方の合意に基づいて成立するものですから、あなたが合意しない限り成立しません。

身分証の提示を求める

相手が信用できなければ、身分証を見せてもらいましょう。そして写真をとっておきます。

本物の機関に問い合わせる

身分証を確認したら、インターネットでその機関名を調べて事実確認をします。相手が偽物だった場合、確認されてはマズイですから、言葉を尽くして確認させないようにしてくることが予想されます。

話の途中に身分証を見せてもらい、本物の機関に確認するのは相手に失礼だと思うでしょう。ですが、身元が明らかでない相手と契約しそうになっていることを考えると、このプロセスは外せません。

かたり商法の被害に遭ってしまったときの対処法

かたり商法で物を買ってしまった場合は、クーリングオフをしたり、国民生活センターなどに相談したりしましょう。ここでは、かたり商法の対処法をお伝えします。

クーリングオフをする

訪問販売で購入してしまった商品は8

契約を取り消す

自分が不利になることを告げずに契約を締結させることを事実不告知、客観的事実と異なることを伝え契約を締結させることを不実告知といいます。

事実不告知や不実告知があった契約に関しては、消費者契約法や特定商取引法に基づき取り消せます。

消費者は、事業者が消費者契約の締結について勧誘をするに際し、当該消費者に対してある重要事項又は当該重要事項に関連する事項について当該消費者の利益となる旨を告げ、かつ、当該重要事項について当該消費者の不利益となる事実(当該告知により当該事実が存在しないと消費者が通常考えるべきものに限る。)を故意に告げなかったことにより、当該事実が存在しないとの誤認をし、それによって当該消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示をしたときは、これを取り消すことができる。ただし、当該事業者が当該消費者に対し当該事実を告げようとしたにもかかわらず、当該消費者がこれを拒んだときは、この限りでない。

引用元:消費者契約法4条2項

第四条  消費者は、事業者が消費者契約の締結について勧誘をするに際し、当該消費者に対して次の各号に掲げる行為をしたことにより当該各号に定める誤認をし、それによって当該消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示をしたときは、これを取り消すことができる。

一  重要事項について事実と異なることを告げること。 当該告げられた内容が事実であるとの誤認

引用元:消費者契約法4条1項1号

然るべき機関に相談する

相手が悪徳商法の場合、自力でクーリングオフや契約の取り消しができない場合があります。そんなときは次項でお伝えする各機関に相談しましょう。

かたり商法に遭った際の相談先

かたり商法の被害に遭って困っている場合は、次の機関に相談しましょう。

国民生活センター

消費者被害の相談ができる独立行政法人です。かたり商法に遭ったがどう対応していいかわからない場合などに助言を貰えます。

警察

#9110では、生活の安全に関する不安や悩みを相談できます。110番は緊急時の連絡先ですが、#9110は緊急性が低い事件の相談先です。

いつ誰にどんなセールスをされいくら支払ってしまったのか、時系列ごとに説明できるようにしておくとスムーズです。

弁護士

払ってしまったお金を取り戻したいときは弁護士に相談できます。依頼先を探す際はかたり商法や消費者被害を解決した経験のある事務所を探しましょう。あなたのケースでもお金を取り戻せそうかどうか、まずは相談してみてください。

まとめ

かたり商法では、公共機関の職員になりすましてやってくるため、思わず本物と勘違いして契約をしてしまいます。今回お伝えしたかたり商法の手口を覚えておいて、不要な契約を迫られても断れるようにしておいてください。

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この記事を監修した弁護士
弁護士法人ネクスパート法律事務所
寺垣 俊介
2016年1月に寺垣弁護士(第二東京弁護士会所属)、佐藤弁護士(東京弁護士会所属)の2名により設立。遺産相続、交通事故、離婚などの民事事件や刑事事件、企業法務まで幅広い分野を取り扱っている。

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