盗難車が見付かった件について
5年半前、車の盗難に合いました。2週間前、他府県の警察から車が見つかったと連絡ありました。
業者が購入し、販売するにあたりの処理を行っていると被害届が出ている車と判明し、警察の報告したとの事でした。
警察より、盗難から2年が過ぎると所有権がなくなるということ、自動車税を免れる為、登録抹消していること、業者がこの車をすでに購入していることの理由で、車は手元に戻って来ず、返却を望むのであれば業者が購入した金額(数百万)にて買い戻ししかないとの話しでした。
業者からは買い戻しをするのか?登録抹消の復元・被害届の取り下げをし販売出来るよう協力してくれるのか?の話しなりました。
協力は惜しまないですが、私自身脚が悪く長時間動けない中で、必要書類の作成、仕事を休み先方(他府県)に出向く時間、費用、労力を自費で行う理由が見当たらずです。
モノが戻らずであれば、少しでもお金が欲しいのが本音です。
私自身、数百万掛けた車ですので思い入れも強いです。
ただ、私はこのまま泣き寝入りで協力しかないのでしょうか?
一つ疑問があり、車はこれまでに業者間で売買されていた経緯があり、盗難が出ていることに本当に気付かなかったのかということ。そして、今回購入したという業者も本当に何も知らず購入したのか?という所です。
今は過去の悔しい思い出を蒸し返され眠れません。
アドバイスをお願いします。
相談者(ID:9454)さん
弁護士の回答一覧
これは微妙な問題です。 簡単に泣き寝入りしなければならないと決めつけられる案件ではありません...
簡単に泣き寝入りしなければならないと決めつけられる案件ではありません。
警察官のいう盗難から2年たてば所有権がなくなるなどというのは、登録制度のない一般の商品についての話であって陸運局の登録制度のある自動車においては当てはまりません。自動車は登録がされている限りにおいてむしろ不動産と同様に取り扱われるのです。
ともあれ2年たてば所有権がなくなるなどという根拠らしき条文は民法193条であると思われますが、これは盗まれた品物の犯人を保護するための制度ではなく、盗まれた者とつゆ知らずに譲り受けた何の罪もない第三者を保護し、本当は所有権者から譲り受けたわけでない以上、何ら権利を取得できないはずであるけれども、所有権の取得を認めるという即時取得制度(民法192条)を前提にしつつ、その品物が盗まれた者であったりした場合には、2年間に限り、本来の所有者が取り戻しを請求できるということが規定された条文なのです。
しかし自動車についてはそれが登録されている限りにおいて、登録名義が誰になっているか譲り受ける者は確認すればよいわけで、全く事情を知らずして譲り受ける罪のない第三者が現れる余地はないと考えられているのです。
ですので、あなたが盗まれた時点において自動車が登録されている限りにおいて、即時取得制度は適用されるはずありませんし、従って2年を経過すれば取り戻せなくなるとかいう法律も適用されるはずはないのです。
しかし、「自動車税を免れる為、登録抹消している」とのことなので、あなたの関わらないどこかで自動車の登録が抹消され、以後、一般の品物、動産類と同様に即時取得の適用があるように変わってしまったということのようです。
しかしあなたの関知しないところで自動車が登録抹消されてしまって、あなたが不利益を受けてよいとも思えません。
というわけで、弁護士としても、あるいはもしかしたら裁判官も悩むような(所有者の関知しないところで自動車の登録が抹消されてしまった場合の所有権をめぐる法律関係の処理についての判例がないならば)案件ですので、最寄りの法律事務所で是非ともご相談になってください。
少なくとも無条件に相手業者の言いなりになって協力しなくてもよいのであって、協力する代わりに一定の解決金を支払ってもらうとか、何らかの和解交渉はできるのではないかと思います。
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住所 | : | 東京都豊島区西池袋5-1-6第2矢島ビル4階A室 |
---|---|---|
対応地域 | : | 茨城県 栃木県 群馬県 埼玉県 千葉県 東京都 神奈川県 山梨県 静岡県 |
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