淫行で逮捕される基準|犯罪になる未成年との性行と逮捕後の刑罰

弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤 康二
監修記事
淫行で逮捕される基準|犯罪になる未成年との性行と逮捕後の刑罰

18歳未満の未成年と性的な関係を持ったら罪に問われることは多くの人が認識していますが、具体的にどのような状況で淫行の罪が問われるのかを明確に把握している人は少ないのではないでしょうか。

未成年に対する性犯罪の基準となる青少年保護育成条例は県ごとによって内容に多少違いがあったり、結婚前提の関係なら問題なかったりなど、淫行は定義が曖昧な部分が多く、専門家以外がどのような状況が罪に該当するのかを判断するのは難しいかもしれません。

そこで、この記事では淫行の定義と科される刑罰をまとめてみました。もし未成年と関係を持ってしまい不安を感じている場合に自分の状況を確認するために利用していただければ幸いです。

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淫行が発覚して逮捕される経緯

周囲の人たちに通報されるから

「淫行なんて喋らなければ絶対に知られることはない」と思われるかもしれませんが、淫行は未成年の周囲の人からの通報により警察に発覚するケースが多いと言われています。

淫行をした未成年は誰かに話したり日常の態度が変わったりするため、両親・友達・同年代の恋人にバレてしまい、そこから通報に至るケースが多々あります。

そのため、自分だけがどんなに注意を払っていても、相手がいる以上は淫行を確実に隠し通すことは不可能でしょう。

警察の職質・補導で話してしまうから

淫行に走ってしまう未成年は警察から補導される機会が多いため、その際に淫行をしたことを警察に白状してしまい、逮捕されるケースもあると言われています。

また、未成年と一緒に歩いていたところを警察に職質されてそのまま逮捕という場合もあります。

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淫行で逮捕された後の流れ

淫行で逮捕された後の流れ淫行で逮捕されたらまず警察署で取調べが行われ、48時間以内に検察庁に送検されます。検察官は送致後24時間以内に勾留の要否を判断し、勾留が必要な場合は裁判所に勾留を請求します。

裁判所が勾留を認めた場合原則10日間(延長を含めると20日間)の身体拘束を受けることになります。最大で23日間の拘束です。

詳細記事:逮捕されるまでとされた後の流れ|逮捕されてしまった時にすべきこと

検察官は身体拘束期間中に公訴の必要があるかを判断し、必要だと判断した場合起訴します。起訴されると刑事裁判が開始され、裁判で有罪になれば刑罰を言い渡されます。

刑事裁判の有罪率は99.9%と言われているので、起訴が決定したら刑罰を避けるのは難しいでしょう。(起訴には、略式起訴と公判請求の2つがあり、上記は公判請求を前提とした記載をしています)

そのため、罪の軽減または冤罪を証明する場合には、できるだけ早い段階で弁護士に弁護を依頼する必要があります。拘束中は外部との連絡は制限されますが、弁護士との面会は制限されません。

公訴は検察官による「刑事裁判の訴え」であり、公訴を提起(訴えを実際に問題として取り上げること)をすることを「起訴」と言います。

淫行で逮捕された後に取るべき行動

罪を認める場合の対処法

淫行の事実を認めるなら未成年の両親と示談をして被害届を取り下げてもらった方がよいでしょう。示談をすれば必ず刑罰を免れられるわけではありませんが、被害者が刑罰を望んでいない状況では起訴をする必要はないと判断されるケースも多いと言われています。

ただ、淫行では未成年の両親とお互い穏やかな精神状態で話し合いをするのは難しいので、弁護士に依頼をして示談交渉をしてもらうことをオススメします。拘束中であっても希望をすれば弁護士依頼をする権利は認められているのでご安心ください。

無罪を主張する場合の対処法

淫行で逮捕されることに納得がいかない場合には、自分が淫行に該当しないことを根拠をもって説明する必要があります。ただ、拘束中に証拠を自分で提示するのは難しいので、弁護士依頼をして弁明活動をしてもらいましょう。

また、警察の誘導尋問に迂闊に答えてしまうと不利な状況に陥ってしまう恐れもあります。逮捕後は尋問に応じる前に当番弁護士制度を利用して事前に供述のアドバイスを受けておくことをおすすめします。

当番弁護士制度とは、逮捕後に1度だけ弁護士の無料相談が利用できる逮捕者に与えられた権利です。警察は取調べ前に「弁護士を呼びますか?」と確認してくれるので、そこで必ず弁護士依頼をするようにして下さい。

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淫行に該当し逮捕されるケース

判例によると淫行は以下のように定義されています。ただ、条文では分かりづらいと思いますので、ここでは噛み砕いて解説をさせて頂きます。

「淫行」とは,「広く青少年に対する性行為一般をいうものと解すべきではなく,青少年を誘惑し,威迫し,欺罔し又は困惑させる等その心身の未成熟に乗じた不当な手段により行う性交又は性交類似行為のほか,青少年を単に自己の性的欲望を満足させるための対象として扱っているとしか認められないような性交又は性行為類似をいうもの」

引用:昭和六〇年一〇月二三日-最高裁判所大法廷

自分が18歳以上で13~17歳の未成年との性交をした場合

淫行とは未成年の相手とみだらな性行為、または性交類似行為をすることです。そのため、実際に性行為に及んでおらず身体を触らせてもらっただけであっても、性交類似行為として淫行に該当する可能性があります。

また、条例では性行為だけでなくわいせつ行為も処罰対象としていますので、性行為や性交類似行為でなくても、わいせつな行為におよんでいれば、処罰される可能性があります。

相手が18歳以上であれば学生であっても罪に問われませんが、13~17歳だと淫行、13歳未満だと強制わいせつや強姦(強制性交等)に該当してより重い罪が科されるでしょう。

また、相手が18歳未満だと知らずに性行為をしてしまった場合でも、客観的な状況から18歳未満と認識し得るような場合であれば、やはり処罰対象となる可能性があります。

相手と恋愛関係にあった場合

上記のとおり、条例が処罰対象とするのは「みだらな」行為であるため、相手と真摯な付き合いをしており、正当な恋愛関係にあった場合(13歳未満の相手を除く。)には処罰対象外となる余地はあります。

しかし、実際に当該関係が認められて処罰対象外となるケースは極めて少なく、多くの場合は「みだらな」行為と認められて、処罰対象となります。

したがって、「相手と付き合っているから大丈夫」という安直な気持ちで18歳未満の相手と性行為やわいせつ行為におよぶことは絶対にやめましょう。

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淫行の逮捕事例

4歳の年齢差でも淫行になった事例

会員交流サイトで高校2年生の女子生徒(17)と出会った大学生(21)が相手が未成年だと知りつつ性行為におよび、淫行の容疑で逮捕された事件。

詳細:SNSで知り合った女子高生に淫行疑い 香川の大学生逮捕

年齢が近い相手で、援助もなく、お互い同意の上での性行為でしたが、恋愛関係ではなかったため、警察の補導によって事実が発覚し、逮捕に繋がりました。

両者の年齢を見ると厳しい判決だと話題になったようですが、裁判所は法律に従った正当な処分だと公表をしています。

女性が未成年男子を誘惑して淫行になった事例

41歳の女性がネットで知り合った男子高生を家に迎え入れ6日間も在住させて、親からの通報により淫行の容疑で逮捕された事件。

詳細:41歳熟女が淫行で逮捕 男子高生と“禁断の6日間”一部始終

男子高生は自分から女性に会いに家出をしましたが、女性はそれを迎え入れて6日間も生活を共にしました。男子高生が心配して連絡してきた親に居場所を伝えたところ、親が警察に通報をして逮捕に至りました。

淫行と類似する性犯罪の刑罰

淫行の刑罰

冒頭でも触れましたが、青少年育成法条例は地域によって若干の違いがあります。ここでは東京都の条例をご紹介します。地域で大きな差があるわけではないので大体の目安としてご確認いただければ幸いです。

東京都で青少年の健全な育成に関する条例に違反をして未成年と淫行をした者には、2年以下の懲役または100万円以下の罰金刑が科されます。

条文(第18条の6)

何人も青少年とみだらな性交又は性交類似行為をしてはなりません。
違反した場合は、2年以下の懲役又は100万円以下の罰金となります。

引用:「淫行」処罰規定|警視庁

児童買春の刑罰

児童買春とは、未成年に何らかの援助を行いその見返りとして性的な行為などを要求する犯罪です。性行為にはおよんでいなくても、裸を見せてもらったり胸やお尻を触らせてもらったりなどをしていた場合でも児童買春罪に該当します。

関連記事:売春した側は逮捕されにくい理由|犯罪の定義ともし捕まった時の対処法

児童買春をした者には児童ポルノ法の条例により、5年以下の懲役または300万円以下の罰金が科されます。

児童買春をした者は、五年以下の懲役又は三百万円以下の罰金に処する。

引用:児童ポルノ法四条

強姦罪(強制性交等罪)の刑罰

性行為をした相手が13歳以下の場合には強姦罪が適用されます。(※2017年7月の法改正により強姦罪が強制性交等罪(きょうせいせいこうとうざい)に名称が変更されました。)

強姦をした者には刑法の条例により、5年以上20年以下の懲役刑が科されます。

13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いて性交、肛門性交又は口腔性交(以下「性交等」という。)をした者は、強制性交等の罪とし、5年以上の有期懲役に処する。13歳未満の者に対し、性交等をした者も、同様とする。

引用:刑法176条

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まとめ

淫行で逮捕されるのは13~17歳の未成年と性交をしてしまった状況です。未成年と関係を持ってしまったことを隠していても、未成年側から事実が発覚して逮捕される可能性は十分にあります。

ただ、淫行の定義は曖昧で、対応によっては刑罰が科されないケースもあります。自分1人で悩まずに早めに弁護士相談をして対処法を確認してみてはいかがでしょうか。

 

ここまでの未成年との淫行逮捕の記事を読んで

  • 「未成年と関係を持ってしまったが、自分の場合は刑罰を受ける可能性は高いんだろうか?」
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梅澤 康二
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。第二東京弁護士会所属。

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