土地の返却について
おそらく祖父の代から借りている土地を返却したいのですが、地主(財務局)と折り合いがつかず困っています。
その土地には鉄骨の陶器製造の工場が建ててありました。私が子供のころ父が建てました。何十年も稼働しておらず利益をもたらさない土地でしたが、解体費用が工面できず貸し主が財務局になってからも約20年借りていました。
今年これではだめだと、思いきって解体してました。今は更地です。しかし解体の際に陶器製造で出た破片がたくさん埋まっていることがわかりました。すべて撤去するためには500万かかると言われています。できるかぎり陶器の破片などを無くした上で財務局と協議した結果、
「現状(陶器片などが見えた状態)で返却してもらっていいです。ただし"埋設物ないことの確認書"にサインしてください」と言われました。
電話や別紙には陶器片などは免除しますと書いてありますが、確認書には明記してありません。
「そんな確認書にはサインできません!」と解約書のみを発送しようかと思っています。
そもそも私は何が埋まっているかもしりません。誰が埋めたのかも。私の町は陶器処で、どこの土地も掘れば陶器が出てくると言われています。そうであっても私に責任があるのでしょうか?
確認書にサインをしない状態で返却しても、次に買われた人に対して私が責任を取らなければならないのでしょうか?
教えてください。ものすごく困っています。
宜しくお願い申し上げます。
相談者(ID:16605)さん
弁護士の回答一覧
はじめまして。 賃借人には,賃貸借契約終了時に,借りた物を原状に復する義務があります(改...
賃借人には,賃貸借契約終了時に,借りた物を原状に復する義務があります(改正後民法621条)。
賃借人に相続が発生した場合,その義務も相続されます。
賃借人が借りた土地の地中に「賃借人が原因で」埋まったものがあれば,土地を原状に復するために,明渡前にこれを除去する必要があります。
その土地の上には,以前,お父様が建てた陶器工場が存在し,同工場の解体の際に,陶器製造で出た破片が多数埋まっていることが判明した,ということですね。
そうだとすると,原状回復義務の内容として,お父様の工場の作業により埋まった陶器破片については,除去する必要があることになります。
他方で,あなたのお話によれば,この土地は,「どこの土地も掘れば陶器が出てくる」ということですから,お父様の工場とは無関係の破片も埋まっていることになり,形式的には,それらについては除去する義務は負わないことになります。
しかし,実際上,誰が,どのように,埋没している陶器破片が,お父様の工場によって生じた,または,お父様と無関係だと判断するのか,ということが問題でしょう。おそらく誰にも判断がつかず,責任の所在が判然としないのではないでしょうか。お父様の工場の製品がよほど特徴的で,他の埋没物と区別できるのであれば別ですが。
懸念されているとおり,今後,地中に埋没した陶器破片について責任を問われる可能性がありますので,賃貸借契約終了に伴う土地返却に関する合意は,慎重に行うべきでしょう。
弁護士 伊藤悠理弁護士回答の続きを読む
住所 | : | 静岡県静岡市葵区伝馬町9-10NTビル601 |
---|---|---|
対応地域 | : | 静岡県 |
【休日対応可能】【面談時間無制限】相談者が納得いくまで膝を突き合わせてご相談にのります。 離婚・相続問題のお悩みは何でもご相談ください。
この質問に関連する法律相談
現在民事裁判中です。裁判所より和解案で被告が原告に200万円払えと示されました。
被告は持ち家に住んでいますが、判決が確定すると住んでいる家を差し押さえされますか?そうなった場合、強制退去になり、持ち家は競売等にかけられますか?
土地を貸している者です。
貸してる土地に工場が建っていて、その所有者が昨年亡くなり廃業、一家は相続放棄して、現在使われておらず、地代も払えないとの事、この建物は銀行の担保になっているから壊すことも出来ないと言う事
地代を何処に請求して、今後この建物は...
実家の土地について質問です。
父方の祖父の代に実家の土地の一部を貸してしまっていて、現在一軒の家が建っています。家は借主の所有物です。
私の父が亡くなり、現在土地の所有者は母になっていますが、ゆくゆくは私が相続することになります。
そこで、貸し出し...
南側の旧宅が解体されて新築が建ち、冬至の日照は、2階の窓の上部10㎝程だけ。工事の住友不動産は、「敷地境界線から1.5m離れたら、建築基準法でOK」と言って工場は完成してしまった。新築から2年経ってしまったのです。東京の弁護士さんは、簡易裁判所の民事調停...
大家さんの都合で建物破壊し売却で敷金など返却され引っ越ししたのですが、子供がクロスなどに落書きなどをしました。
この場合、大家さんの都合で引っ越しなったのですが、クロス張替えなど修繕回復は自分費用出してやるものですか?
100坪ほどの土地の名義が私で、そこにアパート兼店舗を旦那名義でたてました。固定資産税払ってくれると思いきや、固定資産税は私、アパート兼店舗の収入は旦那なのです。土地を旦那に渡したいのですが、それも拒否されました。なんとか土地の借地代もしくはアパート兼店...
不動産トラブルに関する法律ガイドを見る
原状回復トラブルでオーナーが入居者に修繕費をに負担させる6つの方法
原状回復トラブルは、オーナーからすると建物の維持管理コストが上がってしまう、悩ましい問題です。入居者の故意・過失による汚れやキズ、必要な修繕等は原状回復のルールを知ることで入居者負担とさせることも可能です。続きを読む
賃貸借契約を結ぶ際に、保証人や連帯保証人の連絡先が必要になったり保証会社を入れることを条件にされたりすると思います。物件オーナーの7割近くが保証人や連帯保証人を必要としています。今回は、賃貸借契約での保証人の役割、保証人が頼めない際の対処方法をご紹介します。続きを読む
家賃滞納トラブルの対応マニュアル | 家賃トラブルの防止法から強制執行の方法まで一挙解説!
家賃滞納は不動産を抱えるオーナーにとって非常に悩ましいトラブルです。家賃滞納が続いてしまうと、家賃収入が減ってしまい死活問題となります。家賃滞納は未然に滞納を防ぐことが重要です。次に滞納が発生した場合、適切な手順に沿って家賃の回収を行いましょう。続きを読む
入居者が貸していた住居の中で自殺していた場合、驚くと同時に今後どうすればよいのかわからない人も多いでしょう。このようなケースでは、大家が連帯保証人や遺族へ損害賠償を請求できます。この記事では、住居者が自殺した場合の損害賠償請求の方法や相場についてご紹介します。続きを読む
原状回復とは、賃貸物件などを退去する際に物件を綺麗な状態に修繕して返すことです。原状回復は様々な法律やガイドラインによって規定されています。記事では、原状回復の考え方からトラブルに巻き込まれた際の解決手順までご紹介します。続きを読む
敷金を返金してもらえない、原状回復費用を追加で請求された場合、弁護士に相談することで損せずに対処することができます。この記事では、弁護士に相談すべきケースや、弁護士費用、相談できる窓口など、弁護士へ相談する際に知っておくべきことを紹介します。 続きを読む