賃借人の自殺
長期海外滞在中のため、戸建ての自宅を不動産管理業者と提携関係にある組織を通じて、賃貸に出しております。 入居者が、その家で自殺をしてしまいました。 管理会社は、引き続き入居者を探すと、協力的態度を示しているので、即刻損害賠償請求などをするのは控えております。 そこで質問です:
1.次の入居者が決まらない場合、訴訟手続きを開始する時効はどのくらいですか?
2.遺族は居ます。 誰に対してどの程度の補償請求を、できますか?
相談者(ID:7828)さん
弁護士の回答一覧
>1.次の入居者が決まらない場合、訴訟手続きを開始する時効はどのくらいですか? 入居者が自殺...
入居者が自殺したことが不法行為となるわけですから、自殺してから3年以内に請求をしなければなりません。
>2. 誰に対してどの程度の補償請求を、できますか?
亡くなった入居者の相続人に対して損害賠償請求することとなります。
それからもし連帯保証人がいるならば連帯保証人に対して請求することも考えられます(多くの場合相続人と重なるかと思いますが・・)。
問題はどの程度の損害賠償請求できるかですが、裁判例でも全く定まっていないので、実際に訴訟提起してみないと分からないというほかはありません。
ただ総じていえることは、自殺者が出たという心理的瑕疵は一定年数が経過することによって希釈され、ほとんど問題にする必要のないことになるということです。ですので、賃料の減収という損害が発生する期間は3年前後ということになるようです。
そして自殺事件が発生して最初の1年程度は、どんなに家賃を減額しても新しく入居するものを見つけることは困難であろうということで、本来、請求できるはずの賃料の1年分がまるまる損害になり、2年目からは、賃料を半額程度に抑えれば入居者も見つけられるだろうということで、賃料の2分の1程度の金額を損害として認めるなどという裁判例もあるようです。
しかし裁判を進めているうちに、現実に賃料を決めて入居者が現れるかもしれません。それにもかかわらず契約に基づく賃料がいくらであるかを問わず、賃料の2分の1を損害として認めたりするのは事実にそぐわないはずなのですが、それでも構わないという強引な判断をした裁判官もおられるようなので、裁判官次第というほかないのです。
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住所 | : | 東京都豊島区西池袋5-1-6第2矢島ビル4階A室 |
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