賃貸借契約解除を迫られ困っています
相談者は、住宅賃貸借契約を法人契約で締結し、入居中の法人代表者Aです。
当法人は代表者が2名おります。もう1名をB氏とします。
賃貸借契約締結時はA単独で申込・契約締結をし、有効に契約が成立しています。
Aは当法人を辞任することから賃貸借契約を解除しなければなりませんが困っています。
不動産管理会社からは解除契約を早く提出するよう催促が来ています。
不動産管理会社からは、引き続き入居希望なら再契約が必要で、個人契約として、
新たに保証会社の審査(審査料が再度必要)があり、不動産管理会社への手数料が必要と説明されました。手数料にも納得がいきません。
その際、審査落ちもあり得ますと脅しとも受け取れかねないメールが来ています。
実際、入居申込書にも、「入居審査の結果お断りされた場合においても、一切の異議申し立ては致しません」との一文があります。
仮に、現契約を解除すると不動産管理会社へ書面で回答した場合で、再入居申込の際、審査落ちした場合は、
法的に退去をしなければいけないのでしょうか。もちろん、賃料は遅滞なく払っていきます。
現住居は環境もよく気に行ってますので、いまさら引っ越しはできません。
そもそも、自宅として引っ越しをした経緯があります。収入は十分あり、賃料支払いにまったく支障はありません。
質問は、
1,現契約を解除せず、賃料を払い続けた場合、法的に退去しなければいけないのか?
2,法人代表者BはAの意向を無視して、単独で賃貸借契約を解除する権限があるのか?また、その解除は有効か?
3,現契約を解除して、新たに申込をした結果、審査落ちした場合であっても賃料支払いを継続して、入居し続けることは法的に可能か?
早く解決して安心したいです。何卒よろしくお願いします。
相談者(ID:20849)さん
弁護士の回答一覧
1について 現在の賃貸借契約を解除しさえしなければ、当該不動産の利用状況はこれまでと何ら変...
現在の賃貸借契約を解除しさえしなければ、当該不動産の利用状況はこれまでと何ら変わりがない以上、退去する必要は全くありません。
賃貸借契約は法人を賃借人とするもので、Aは法人の代表者の地位を辞任することになっているため法人と無関係となった者が引き続き入居していてよいのかという点は問題になりますが(借家権の無断譲渡、無断転貸になるのではないかとすう問題)、それは法人との間で話し合って解決すれば足りる問題です。賃貸人や管理会社にとっては、従前と何ら不動産の利用状況が変わるわけではないので、契約者である法人に異存がないのであれば口出しすることはできません。
2について
Bが法人の代表者であり続ける以上、賃貸借契約の解除は可能です。契約を維持するか、見直して解約するのかは、契約当事者の法人の自由であり、即ち代表者Bの自由です。
3について。
賃貸人、管理会社の側から賃貸借契約の解除がされたのであればともかく、賃借人である法人から率先して契約を解約したのだとすれば、その解約が無効であることを主張することもできず、今まで問題なく利用していたという実績を主張することもできなくなると覚悟していた方がよろしいでしょう。
以上をまとめると、貸主や管理会社との問題ではなく、引き続き法人の代表者であり続けるBさんと協議し、「法人に迷惑をかけず自らが家賃を支払うので賃貸借契約を解除しないようにして欲しい」と要請することが肝要ではないかと思います。
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住所 | : | 東京都豊島区西池袋5-1-6第2矢島ビル4階A室 |
---|---|---|
対応地域 | : | 茨城県 栃木県 群馬県 埼玉県 千葉県 東京都 神奈川県 山梨県 静岡県 |
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