決して安くない弁護士費用。いざという時に備えてベンナビ弁護士保険への加入がおすすめです。
離婚、相続、労働問題、刑事事件被害、ネット誹謗中傷など、幅広い事件で弁護士費用の補償が受けられます。
【ベンナビ弁護士保険が選ばれる3のポイント】
- 保険料は1日あたり約96円
- 通算支払限度額1,000万円
- 追加保険料0円で家族も補償
保険内容について詳しく知りたい方は、WEBから資料請求してみましょう。
KL2020・OD・037
セミナー詐欺(せみなーさぎ)とは、起業や投資に関するセミナーを開催し、参加者が得られる金銭的利益に見合わないような高額な参加料を支払わせたり、高額な商品やサービスを購入させたりする手口を言います。ただ、開催者本人に人を騙そうとしている自覚がない場合もあるので、一概に詐欺と言えない場合もあることは覚えておかなければなりません。
今回は、セミナー詐欺に騙されやすい人の特徴をお伝えした上で、セミナー詐欺の手口と事例、被害を未然に防ぐ方法と、被害に遭ってしまった際の対処法をお伝えします。
まず、セミナー詐欺に騙されやすい人の特徴をお伝えします。
就職活動が上手く行かず、努力しているにも関わらず内定が出ないと、「自分は社会に必要とされていないのではないだろうか?」「妥協して働きたくもない会社で働くしかないのか」など希望が見えなくなることもあるでしょう。
仕事が決まらなければ、金銭的に困りますし、周りの目も気になるものです。そんな弱っている就活生に対し、甘い言葉で「就職以外の生き方もある」といったように希望をちらつかせます。
仮に就職できたとしても、働き始めてみると職場に対する不満が芽生えたり、将来が不安になったりするものです。会社が嫌で仕方ないタイミングで、「誰でも起業して自由になる方法がある」と言われると、興味を持ってしまうのも無理もありません。
起業する方法は学校で教えてもらえません。企業をしたい欲求があっても、稼ぎ方がわからない人も少なくないでしょう。
あなたの周りにも、起業をしているアピールや、セミナーに行き勉強しているアピールをするのが好きな人はいないでしょうか?セミナーに参加すると、勉強した気になっている自分に酔うこともできます。
もちろんセミナーで情報収集をすることもできますが、参加するだけで何かやった気になってしまわないよう注意しなければなりません。
セミナー詐欺に騙されやすい人の特徴を踏まえて、ここではセミナー詐欺の手口を確認していきましょう。
本当の自分を見つけたり、自分を変えたりするために自己啓発セミナーに参加する人は後をたちません。参加費用はピンキリで、無料で参加できる場合もあれば、一回100万円以上する場合もあります。
自己啓発の場合、効果が現れているかどうか判断するのが難しい問題点があります。仮に「何も変わらないじゃないか!」と抗議しても、「私がお伝えしたことを本当に全てやりましたか?」「せっかく変化している最中なのに諦めてしまうんですか?」などと言われれば言い返すのが難しくなります。
株式投資やFX、社債や仮想通貨への投資に関するセミナーもあります。本当の話と嘘の話を混ぜてくるため、話の筋は通っており儲けられそうだと思ってしまいますが、詐欺だった場合は当然儲けられません。
まずはバーベキューや飲み会を開催するなどしてターゲットと親密になります。何気なく悩みを聞きだし、ターゲットが上記の騙されやすい人の特徴に当てはまっていそうであれば、カリスマや成功者の存在をちらつかせ、興味を持たせます。
就職活動が上手く行かない悩みを聞き出し共感したり、終身雇用の崩壊やAI社会の到来などの話をしたりするなどし、「このまま雇われて働いているだけで生きていけるのか」などと問題意識を植え付けていきます。
ターゲットが十分に信用した後、いわゆる“成功者”を紹介します。高級車に乗って高級な服を着て、高級な時計をしているなど露骨に成功者のような格好をするなど、本当に成功しているような演出をします。
また、何もない状態から〇〇と出会って(を知って)月収△△万円稼ぐようになりました、などと具体的な金額を提示し信用を得ようとするパターンもあります。
セミナー詐欺では、次のような方法でターゲットに高額なお金を支払わせます。
高額な費用を先行投資などと言い合理化する場合もありますが、その場の勢いに騙されてはいけません。高額な投資をするつもりなら、きちんと投資収益率も考えるべきです。
また、ひどいときはローンを組ませてお金を払わせる場合もあります。儲けられなくても毎月ローンの支払いがやってくることが、どれだけプレッシャーのかかるものなのかも考えたいものです。
就職活動が決まらず悩んでいるタイミングで、成功してお金持ちになっている人が相談に乗ってくれることになれば、「これはチャンス」と思ってしまっても無理はないでしょう。
などと言われれば、仕事が決まらないで焦っていた心が救われますし、その人を信じて自分で稼ぐと決めてしまえば、もう就職のことで悩まずに済みます。
就職活動をしていた人が、いきなり「起業することにした」と言い出したら注意が必要かもしれません。
契約をするまでセミナー会場から返してくれない場合もあり、これを退去妨害といいます。帰らせてくれないからと渋々契約してしまった場合、消費者契約法に基づき契約を取り消しましょう。
消費者は、事業者が消費者契約の締結について勧誘をするに際し、当該消費者に対して次に掲げる行為をしたことにより困惑し、それによって当該消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示をしたときは、これを取り消すことができる。
一 当該事業者に対し、当該消費者が、その住居又はその業務を行っている場所から退去すべき旨の意思を示したにもかかわらず、それらの場所から退去しないこと。
二 当該事業者が当該消費者契約の締結について勧誘をしている場所から当該消費者が退去する旨の意思を示したにもかかわらず、その場所から当該消費者を退去させないこと。
引用元:消費者契約法4条3項
福岡のセミナー企画会社が、起業セミナーと称し自社の販売員としての勧誘方法を伝え、不正集金をした事例です。契約者は300人を超え、不正に集められた受講料は約2億1600万円にのぼりました。
参考サイト:起業セミナー称しマルチ商法勧誘法教える…2億円不正集金か、詐欺容疑で福岡県警捜査
この事件では、セミナー企画会社が販売員の育成を目的にしていたのにも関わらず、起業セミナーと嘘をついて集金をしたため、特定商取引法違反の疑いで逮捕されました。また、容疑者の1人は「クーリングオフはできない」と嘘をついたと述べています。
生きていれば働き方やお金に関して不安になることがあります。そんなときに希望をちらつかされれば信じたくもなりますが、あまりにも虫の良い言葉を信じてしまえばあなたが損してしまいます。ここでは、セミナー詐欺に遭わないための対処法をお伝えします。
このような怪しげなセミナーに参加しないようにしましょう。特に自己啓発に関しては、本を買って読んだ方が安価です。
悩みに縛られて、藁にもすがりたいときに藁にすがらないことが大切です。楽になりたい気持ちはわかります。ただ、安易な方法を盲信し、考えることを放棄してしまえば、詐欺師の思う壺です。「誰でも」「簡単に」「楽に」稼げるという言葉を鵜呑みにするのはやめましょう。
何かを得るにはリスクがあるのは間違いありません。ですが、初期投資という聞こえのいい言葉に釣られ、高額なセミナーや商品への出費を正当したくはないものです。費用に対していくら収益が出るのか判断しないままお金を払うのは、投資ではなく投機です。
最後に、セミナー詐欺に遭ってしまった際の対策をお伝えします。
電話勧誘販売や訪問販売などで勧誘を受けセミナーに参加した場合、書面を受け取ってから8日間はクーリングオフ可能です。
ただ、友人に誘われるなどして自分からセミナーに参加した場合は、クーリングオフの対象外なので注意しなければいけません。
どう対応していいかわからない場合や、お金を取り戻したい場合は、
などの専門家に相談しましょう。業社が姿を消したり、財産を処分したりした後だと、たとえあなたが正しかろうがお金を取り返せなくなります。
就職や仕事が上手く行かず、将来に希望が持てなくなることもあるでしょう。頑張っても頑張っても結果が出なかったり、周りに理解されず孤独を感じたりすることもあるかもしれません。そんなときに相談に乗ってくれて、「会社に依存しないで稼げる方法」があると言われて気になるのは自然なことです。
ただ、上手く行かず弱っているときに限って、詐欺師のような悪い人が寄ってくるものです。相手の言うことを盲信して楽をしようとせず、話の内容やビジネスに関して吟味した上で判断しましょう。
決して安くない弁護士費用。いざという時に備えてベンナビ弁護士保険への加入がおすすめです。
離婚、相続、労働問題、刑事事件被害、ネット誹謗中傷など、幅広い事件で弁護士費用の補償が受けられます。
【ベンナビ弁護士保険が選ばれる3のポイント】
保険内容について詳しく知りたい方は、WEBから資料請求してみましょう。
KL2020・OD・037
本記事はあなたの弁護士を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。
※あなたの弁護士に掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。
詳しくはあなたの弁護士の理念と信頼できる情報提供に向けた執筆体制をご覧ください。
※本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。