架空請求業者に電話してしまった際に発生しうる3つの実害とその対処法

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弁護士法人ネクスパート法律事務所
寺垣 俊介
監修記事
架空請求業者に電話してしまった際に発生しうる3つの実害とその対処法

架空請求業者に電話をしてしまった場合、次のような不安があるかと思います。

  1. 「自宅や会社に怖い人が来るのではないか」
  2. 「個人情報を悪用されるのではないか」
  3. 「個人情報が流出してしまい、どうなるのか不安」

架空請求業者は言葉巧みにあなたを脅してくるため、恐怖を感じてしまうのも無理はありません。ただ、架空請求業者の主張には通常、法的な正当性はありません。あなたが今不安を感じているのは、これからどうなってしまうのかがわからないからではないでしょうか。

どうなるかがわからないと、想像力が独り歩きして最悪の未来をあれこれと想像してしまいがちです。もしくは、具体的な想像はしていなくても、漠然と不安を感じてはいないでしょうか。

架空請求業者に電話をしてしまった場合に発生しうる実害を確認するとともに、架空請求に関する正しい知識を得ることで、まずは不安を解消しましょう。その後でどう対処していくべきかについてお伝えします。

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架空請求業者に電話をすることで発生しうる3つの実害

架空請求業者に電話をすることで発生しうる3つの実害

タイトルには3つの『実害』と書いてはありますが、最終的にお金さえ払わなければ問題ないことがほとんど。しかし、まったくない、とも言い切れないのが実情ですのでここでは、実際に起こりうる実害を確認していきましょう。

迷惑電話が増えるかもしれない

架空請求業者は、電話をかけてくる人は騙すことができる、と認識しています。騙せる可能性がある人を集めてリストにすれば、他者に販売することもできます。したがって、しばらくは迷惑電話が増える可能性があります。

お金を払ってしまうかもしれない

脅し文句で怖くなり、お金を払ってしまう可能性もあります。架空請求業者に電話することで発生しうる実害の中で最も大きいのはこれです。逆に言うのであれば、お金さえ払わなければ迷惑電話がかかってくることぐらいしか実害はありません。

訴訟を起こされるかもしれない

レアケースではありますが、あなたの氏名住所がわかっていた場合、架空請求業者が裁判所を介してあなたを訴訟してくる場合もあります。

裁判所から届いた書類を無視すると敗訴することとなり、たとえ架空請求であっても相手の請求権が裁判所により確定されてしまいます。極めてまれなケースなので、裁判所から送られてくる書類さえ注意しておけばあまりナーバスになる必要もありません。

架空請求業者の口車に乗らないための知識

架空請求業者の口車に乗り、言いなりにならないために、次の点は覚えておきましょう。

そもそも契約が成立していない

契約には、申込み承諾の2つが必要です。「〇〇のサービスを10万円であなたと契約します、よろしいですか?」などと確認することを申込み、申込みを受けて契約の意志を表示すことを承諾といいます。

架空請求の場合、相手の申込みもあなたの承諾もないため、そもそも契約は成立していません。したがって、取り立てをされたり請求をされたりする筋合いはありません。

IPアドレスから個人情報がバレることはない

『あなたのIPアドレスを取得しました』などと告げられたり、サイト上に表示されたりすることはありますが、パソコンに少し詳しい人であれば誰でもIPアドレスは取得できます

さらに、IPアドレスから個人情報を割り出すことはできないので、特に心配することはありません。

自分から教えない限り今以上に個人情報が漏れるのは稀

あなたから伝えない限り、電話先の人物があなたから個人情報を奪うことはできません。簡単に調べられるという演出をするために、『あなたの住所は〇〇です』とすでに持っている情報を後出ししてくる場合もあります。

現段階で相手の手元にないあなたの個人情報に関しては、あなたから伝えない限り基本的に漏れません。

詐欺師が狙うのは“お金を払いそうな人”

迷惑電話がかかってきても無視しましょう。詐欺師が狙うのは、騙されてお金を払いそうな人です。相手も暇ではありません。あなたの番号につながりさえしないようであれば、いつまでも時間と手間をかけずに次のターゲットを騙しにいきます。

架空請求業者に電話をしてしまった際の対処法

架空請求業者に電話をしてしまった際の対処法
最後に、架空請求業者に電話をしてしまった場合の対処法をお伝えします。

絶対にお金を払わない

架空請求はそもそも契約が成立していないため、あなたに金銭を払う義務はありません。「お金を払えば電話がかかってこなくなるかな?」と考えてしまうかもしれませんが、実際は逆です。

一度騙される人は“騙されやすい人”とみなされ、ますますカモにされてしまいます。

基本的には全部無視して良い

基本的に無視しておけば大丈夫です。着信拒否をしたり、非通知の電話には出ないようにしたりしましょう。どうしても気になるようであれば、電話番号を変えるのも1つの手段です。

個人情報を教えてしまった場合も無視で大丈夫

個人情報が漏洩したところでできることは限られていますし、詐欺師からすればお金を払わないような人に価値はありません。無視しましょう。

ただ、クレジットカードの番号など、お金に関係する情報を教えてしまった場合は警察に通報するようにしましょう。

例外として無視してはいけないのは次の場合

次の場合は無視しないようにしましょう。

ウイルスに感染した

ウイルスに感染した場合、パソコンから個人情報が送信されてしまう可能性があります。ウイルス対策ソフトを導入し対応しましょう。

裁判所から書類が届いた

架空請求は無視されるという前提で詐欺を働く業者もあります。裁判所から書類が届いた場合は、裁判所に連絡し今後の流れを確認しておきましょう。

お金を払ってしまったらすぐに専門家に相談する

支払ってしまったお金が高額な場合、弁護士に依頼することも検討しましょう。お金を払ってはいないが不安を感じる場合は、国民生活センターに相談することもできます。

まとめ

架空請求に電話をかけてしまっても、基本的に無視して構いません。ただし、

  1. お金を払ってしまった場合
  2. 裁判所から書類が届いた場合
  3. ウイルスに感染した場合

上記の場合は無視しないようにしましょう。
しかし、いくら怖くてもお金だけは払ってはいけません。百歩譲って嫌がらせをされたとしましょう。警察に通報した場合捕まるのは相手の方です。あなたは何も悪いことをしていませんので、堂々としていれば大丈夫です。

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この記事を監修した弁護士
弁護士法人ネクスパート法律事務所
寺垣 俊介
2016年1月に寺垣弁護士(第二東京弁護士会所属)、佐藤弁護士(東京弁護士会所属)の2名により設立。遺産相続、交通事故、離婚などの民事事件や刑事事件、企業法務まで幅広い分野を取り扱っている。

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