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KL2020・OD・037
訪問販売員は断られたときの切り返し方をよく心得ています。弁が立つ人や、はっきり断れる人はいいかもしれませんが、はっきりと断れない人だと相手のペースに乗せられてしまうことでしょう。
「訪問販売なんて、最近はほとんどないのでは?」と思っている方もいるかもしれませんが、国民生活センターには年間1,7000件以上の相談が寄せられています。
参照元:訪問購入、訪問販売によるリフォーム工事・点検商法|国民生活センター
また、販売だけではなく、「訪問購入」と言って不要な衣料品はないかと言われ服を売ったが、その後に貴金属や商品券もないかと迫られ安価で売ってしまったり、貴金属などを査定として持って帰られたまま音信不通になってしまったりするケースも発生しています。
この記事では、訪問販売を断るための心構えをお伝えしたうえで、訪問販売の上手な断り方、NGな断り方、訪問販売が来にくくなる方法をお伝えします。
まず、訪問販売を断るために大前提として知っておきたい心構えをお伝えします。
曖昧・遠回し・ソフトな断り方はNGです。「考えておきます。」などはどちらともとれますから、販売員にとってはいくらでも切り返す余地があります。毅然とした態度で「いりません。」と伝えましょう。
いきなり「これ買いませんか?」とは言ってきません。「アンケートにご協力ください。」「玄関でご対応お願いします。」など、言われる側が「それぐらいならいいかな…。」と感じるようなハードルの低い要求をしてきます。
上手な販売員は、その後に自分のペースに乗せるトークを繰り広げ、最終的に契約をさせます。相手のペースに乗せられないためにも、最初の要求を断ることを覚えておいてください。
女性や押しに弱い人の場合、ドアを開けるとドアと家の間に立たれて閉められなくされる場合があります。そうでなくても、ドアを開けると話が長引きがちですからインターホンの段階で拒絶しましょう。
優しい人ほど訪問販売員に気を使ってしまい、その優しさに付け込まれてしまいます。
でも考えてもみてください。
人にもよりますが、上記のような強引な営業をする人も少なくはありません。非常識な相手に対し、あなたが申し訳なさや引け目を感じる必要がどこにあるでしょうか。
ただ、相手も人間ですからあまりにひどい態度をとると逆恨みをされあなたが損をする可能性があります。
気が弱い人は強めに断るくらいの意識でもいいですが、きっぱり断れる人は恨まれるような断り方をしないのが得策です。
まともに話を聞いたり質問に答えたりしてはいけません。相手のペースに乗せられないようにしましょう。
これも覚えておきましょう。悪徳商法の事例では『根負けして契約してしまった』という人をよく見かけます。
契約さえしなければ大きな問題は発生しませんから、その場でサインをしたり印鑑を押したりしないよう決めておきましょう。
ここからが本題です。訪問販売の上手な断り方は次の通りです。
最もおすすめする断り方で、筆者一番のお気に入りです。一度対応してしまうと、話が長いし面倒くさいと思いませんか?
相手にもノルマがありますから、対応してくれない人に対していつまでも粘るのは時間が無駄ですから、大抵の場合インターホンを2、3回押せばいなくなります。
必要ならポストに書類を入れていきますから、「重要なお知らせだったらどうしよう…。」という不安はいらないように思います。
夜中だと、「電気がついているから居留守はできないのでは?」と思うかもしれませんが、無視しましょう。
電気をつけて外出している可能性もありますし、アポのないいきなりの訪問に応じなければいけない法律も義理もそもそもありません。
ここからは対応してしまった場合の断り方です。「アンケートにご協力ください。」などと言われたら、まずは「どなた様ですか?」と聞きましょう。
相手が公共機関の人のふりをしている場合、ここで嘘はつけません。公共機関のふりをされると、義務感から「対応しなきゃいけないのかな?」と思ってしまいますから、最初の段階で化けの皮をかぶっていないか確認しましょう。
この段階で不要と感じれば、その場で即断りましょう。
訪問販売は最初から営業だと明かさない場合もあります。ですから、最初の段階で「営業ですか?」と確認しましょう。
嘘をついて素性を明かさないと氏名などの明示に反して、特定商取引法に違反しますから契約をしたとしても無効にできることが考えられます。
「営業です。」と言われたら、「いりません。」と言ってインターホンを切りましょう。
帰れと言っているのに帰らないのは不退去罪に該当します。あまりにも悪質な場合、警察を呼べば注意や逮捕などしてもらえますので、「帰ってください。」と言って帰らなければ、警察を呼ぶと伝えましょう。
5つの原則のところで書いたように、相手の土俵に上がってはいけません。相手の土俵に上がらないための方法の1つが、質問に答えないことです。
そもそも質問に答える義務などありませんが、聞かれたらついつい答えてしまった経験があなたにもないでしょうか。
などなんとしても質問に答えないようにしましょう。『質問に答えて』という小さい要求から断っていくことが大切です。
悪徳な訪問販売員は、消費者が法律を知らないのをよいことに法に触れるような強引な営業を仕掛けてくる場合もかなりあります。彼らは悪いことをしている自覚がありますから、証拠を取られると強く出にくくなります。
主に次の2つを記録しましょう。
詐欺や悪徳商法に関わる人などは特に証拠が残ることを嫌います。「身分がわからない人とは話したくありません。」と言って身分証を見せてもらい、写真を撮らせてもらいましょう。
それが不可能ならもう相手をしないと伝えます。
音声はかなり強力な証拠になります。威迫や不実告知、事実不告知があった証拠になりますから、訪問販売が多い場合は玄関先にボイスレコーダーをおいておくのもいいかと思います。
ここまでで、訪問販売の上手な断り方を確認してきましたが、逆にどんな断り方はNGなのか、あなたは答えられるでしょうか?次で詳しくお伝えします。
一言で言うと、曖昧で言い返しやすい断り方はNGです。どう切り替えされてしまうのか見ていきましょう。
「いいですよね、是非お使いください。」などと切り替えされます。『いいです』『結構です』は承諾にも拒絶にもとれます。あなたの気持ちなど相手には関係ありません。
「ご両親(旦那様)はいつ帰ってきますか?」と切り返されてしまいます。「答える必要はありません。」と言い返せますが、わざわざ言い返しやすい返答をするメリットはありません。
「忙しくない時間帯を教えてください。」「3分で終わりますので。」と言い返されます。
「割引します。」と言われます。言い訳せずに、「いりません。」と断るのが得策です。
そもそも訪問販売が来にくくなるのであればどんなに楽でしょうか。100%防ぐ方法ではありませんが、効果が期待できる3つの方法をお伝えします。
訪問販売お断りシールを玄関口に貼ったことによりシールを貼った約3割の方が「訪問販売の件数が減った」「断りやすくなった」と回答しています。
参照元:効果・影響についての総括(訪問販売)|内閣府|消費者庁
ホームセンターや通販でも購入できますし、弁護士会がネット上に無料で配布していたりもします。もちろん手書きでも書き方によっては、同様の効果を受けられるでしょう。
もし、手書きで作成する場合以下のようなポイントを参考にしてみてください。
例として作成しましたので、参考にしてみてください。もちろんこちらを利用しても問題ありません。
訪問販売員は、家庭の郵便受けの裏や電気メーカーの配管などに住人の特徴をマーキングすることがあります。あなたの家のドア付近を確認すると見つかるかもしれません。各記号の意味は次の通りです。
K、○、△などと書かれていると、他の人にもカモにされるかもしれません。このマーキングを消して、『〆』に書き換えておきましょう。
引っ越しの予定があるのであれば、オートロック完備の建物を選ぶのもよいでしょう。
玄関口で対応する必要がないため安心感が違います。販売員も無理矢理オートロックを解除することができないため強引に勧誘されても、インターホンを切ってしまえば解決できます。
一番安全なのは「防犯カメラ」を設置することです。最近ではかなり安価になりましたし、自分で簡単に設置できます。
訪問販売員の中には、「自分が悪いことをしている」という意識がある人も少なくありません。そのような人は、証拠が残ることや警察沙汰になることを1番嫌がります。
集合住宅では設置が難しいケースもあるため、まずは大家に相談してみましょう。もし設置できなくても「防犯カメラ作動中」というステッカーを貼っておくのも一定の効果が得られそうです。
今回は訪問販売の断り方をお伝えしました。いちばん大切なのは、相手が切り返しにくい断り文句をいくつもストックしておくことです。
上記の断り方をすべて切り替えされてしまったら、そこから先は何も言えなくなってしまう可能性があるからです。
相手がノルマを抱えていて時間がないという都合も考慮するのであれば、居留守をして徹底的に無視をするのが一番丸く収まるように思います。
決して安くない弁護士費用。いざという時に備えてベンナビ弁護士保険への加入がおすすめです。
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