保護者の責任と慰謝料
26歳の精神病の息子が院内暴力行為で現在、鑑定入院中です。過去に措置入院4回、医療保護入院6回しております。今回は警察官を殴り措置入院の後、医療保護入院中に看護師に暴行し骨折させてしまいました。息子の弁護士から、親として怪我をさせてしまった看護師に慰謝料を支払うべきと言われました。法律では、どのように定められているのですか?保護者に責任があるのですか?
相談者(ID:4634)さん
弁護士の回答一覧
>息子の弁護士から、親として怪我をさせてしまった看護師に慰謝料を支払うべきと言われました。 ...
のことですが、「親として」ということであれば、慰謝料支払の責任はないと思います。
もう26歳だからです。未成年ではありません。
しかし息子さんが第三者に対して危害を加えるようなことがないように、日常的に気を配っていて、息子さんの行動に責任を負うことを覚悟していると思えるような監督を行っているようであれば、監督責任者として責任を負うべきであるとされています。
最高裁判所が平成28年3月1日に次のように判断したそうです。
「法定の監督義務者に該当しない者であっても,責任無能力者との身分関係や日常生活における接触状況に照らし,第三者に対する加害行為の防止に向けてその者が当該責任無能力者の監督を現に行いその態様が単なる事実上の監督を超えているなどその監督義務を引き受けたとみるべき特段の事情が認められる場合には,衡平の見地から法定の監督義務を負う者と同視してその者に対し民法714条に基づく損害賠償責任を問うことができるとするのが相当である。」
この点、息子さんは、何度も措置入院していたりしているのですから、親だからといって、息子さんが第三者に危害を加えることのないよう日常的に監督することを引き受けられるような域を超えてしまっているわけで、息子様の振る舞いに全く責任は負えない状態にあったはずです。
ですので、結論的には慰謝料を支払わなければならない立場にはないと思います。弁護士回答の続きを読む
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