強制わいせつで弁護士に依頼すべき4つの理由|示談交渉の重要ポイント

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強制わいせつで弁護士に依頼すべき4つの理由|示談交渉の重要ポイント
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強制わいせつは、痴漢行為やセクハラ行為などで極めて悪質な場合、問われる可能性がある罪です。

この記事では、強制わいせつの問題解決を弁護士に依頼すべき理由や示談交渉の重要なポイントなどについてご紹介します。

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強制わいせつを弁護士に依頼すべき理由

強制わいせつを弁護士に依頼すべき理由強制わいせつなどの性犯罪は厳罰化が進められています。この項目では、問題解決のために弁護士に依頼すべき理由についてご紹介します。

わいせつ行為が非親告罪になったため

平成29年7月より改正刑法が施行されることになったため「強制わいせつ罪」や「強制性交等罪」などのわいせつ行為を罰する罪は、非親告罪として被害者が告訴しなくても逮捕されることになりました。

刑法第177条(強制性交等)

十三歳以上の者に対し,暴行又は脅迫を用いて性交,肛門性交又は口腔性交(以下「性交等」という。)をした者は,強制性交等の罪とし,五年以上の有期懲役に処する。十三歳未満の者に対し,性交等をした者も,同様とする。
引用元:
刑法

このことから、被害者が告訴を取り下げても捜査が継続され、起訴されて有罪となる可能性があります。

早期釈放をめざすため

強制わいせつで逮捕されてしまった場合、最大23日間、警察署や検察庁で身体拘束が続く可能性があります。

弁護士に弁護を依頼することで、身体拘束を解いたり、期間を短縮させることが期待できます。

示談による解決を図るため

被害者のある事件の場合、加害者と被害者の間で示談が成立しているかどうかは極めて重要です。

弁護士を通じて被害者と示談協議が進んでいたり、これが成立している場合、刑事処分(起訴・不起訴を含みます。)を決める上で重視されます。

なお、示談交渉に関しては「強制わいせつの示談交渉で大切なこと」に後述していますので合わせてご覧ください。

刑事事件はスピード解決が重要なため

強制わいせつなどの刑事事件は、警察や検察側で刑事手続きがどんどん進んでしまいます。

そのため、早急な弁護活動を行う必要があるのです。

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わいせつ行為によって問われる可能性がある罪

わいせつ行為によって問われる可能性がある罪

この項目では、強制わいせつによって問われる罪や関連する法律についてご紹介します。

強制わいせつ罪|懲役6ヶ月以上10年以下

第百七十六条 十三歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした者は、六月以上十年以下の懲役に処する。十三歳未満の者に対し、わいせつな行為をした者も、同様とする。

引用元:刑法

ひどい痴漢行為や13歳未満の男女へのわいせる行為によって問われる可能性のある罪です。

準強制わいせつ罪|懲役6ヶ月以上10年以下

第百七十八条 人の心神喪失若しくは抗拒不能に乗じ、又は心神を喪失させ、若しくは抗拒不能にさせて、わいせつな行為をした者は、第百七十六条の例による。

引用元:刑法

被害者が酒に酔うなどの抵抗ができない状態でわいせつ行為をした場合に罪に問われます。

強制性交等罪|5年以上の懲役

刑法第177条(強制性交等)

十三歳以上の者に対し,暴行又は脅迫を用いて性交,肛門性交又は口腔性交(以下「性交等」という。)をした者は,強制性交等の罪とし,五年以上の有期懲役に処する。十三歳未満の者に対し,性交等をした者も,同様とする。
引用元:
刑法

わいせつ行為によって、姦淫、肛門・口腔への性器挿入を行なった場合に罪に問われます。また、13歳未満の男女との合意の上での性交も含まれることがあります。

強制性交等罪は、非親告罪のため、被害者が告訴を取り下げた場合でも起訴される可能性があります。

強制わいせつ罪にあたる行為と逮捕された事例

強制わいせつ罪にあたる行為と逮捕された事例強制わいせつは刑法で以下のように規定されています。

百七十六条 十三歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした者は、六月以上十年以下の懲役に処する。十三歳未満の者に対し、わいせつな行為をした者も、同様とする。
引用元:
刑法

ただし、強制わいせつは痴漢やセクハラでも立件されることがあります。この項目では、強制わいせつにあたる行為を事例とともにご紹介します。

ひどい痴漢

警視庁公安部の巡査長逮捕、女子高校生に強制わいせつの疑い

警視庁公安部公安総務課の巡査長、蛇塚元太容疑者(35)が、13日午前8時ごろ、JR武蔵浦和駅と赤羽駅の間を走っていた埼京線の電車内で女子高校生の下半身などを触ったとして現行犯逮捕されました。

引用元:TBS NEWS|警視庁公安部の巡査長逮捕、女子高校生に強制わいせつの疑い

痴漢行為の中でも、相手が抵抗できない状態で下着の中に手を入れるなどのわいせつ行為に及んだ場合、強制わいせつとして逮捕されることがあります。

【こちらの記事も読まれています】痴漢とはどんな罪?|痴漢の罰則と実態・警視庁の対策・痴漢の問題点

13歳以下の男女へのわいせつ行為

臨時講師、改名後に再任用 わいせつ容疑で5度目逮捕

 愛知県教育委員会は8日、勤務先の小学校の児童に対する強制わいせつ容疑で逮捕、起訴された知立市立小学校臨時講師の大田智広(としひろ)被告(30)を同日付で懲戒免職処分にしたと発表した。

引用元:朝日新聞|臨時講師、改名後に再任用 わいせつ容疑で5度目逮捕

13歳以下の男女にわいせつな行為をした・させた場合は、合意のある・なしに関係なく逮捕される可能性があります。

セクシャルハラスメント

車内放置死そのとき…職員にわいせつ容疑 あきれた元理事長は叙勲を受けていた

 埼玉県上尾市の障害者支援施設内で、施設を運営するNPO法人理事長の男(75)が女性職員の体を触るなどしたとして、埼玉県警捜査1課に強制わいせつの疑いで逮捕された。

引用元:産経ニュース|車内放置死そのとき…職員にわいせつ容疑 あきれた元理事長は叙勲を受けていた

職場上での性的嫌がらせであるセクシャルハラスメントでも、悪質な場合は強制わいせつとして刑事告訴されることがあります。

強制わいせつで逮捕されてから裁判までの流れ

この項目では、強制わいせつによって逮捕されてから裁判に至るまでの流れや弁護士に依頼するタイミングなどについてご紹介します。

逮捕から裁判までの流れ

逮捕から裁判までの流れ

強制わいせつによって逮捕された場合、その日から約36時間ほど弁護士などの専門家を除いた外部への連絡が制限されます。

逮捕後、48時間以内に検察庁に事件が送致され、送致後24時間以内に検察において勾留の要否が判断されます。

もし検察が勾留を請求し、これを裁判所が認めた場合、起訴・不起訴の判断が下されるまで10〜20日間勾留されることになります。

詳細は『警察に逮捕されるまでの流れと逮捕後の流れまとめ』をご確認下さい。

逮捕後に弁護士に依頼するタイミング

逮捕された場合、当番弁護士制度を利用して逮捕直後から弁護士と接見することができます。

弁護士への依頼の取っ掛かりとして、まず当番弁護士制度を利用して弁護士と接見し、今後のことについて相談して下さい。

強制わいせつは示談交渉が重要

強制わいせつなどの性犯罪は、被害者との示談交渉が進んでいるかが重要な争点になります。

当事者間での示談が成立している場合は、不起訴や執行猶予付き判決・減刑などになる可能性もあります。

なお、実際上、被害者との示談交渉は弁護士以外が行うのは困難ですから、被害者と示談したいのであれば弁護士に依頼して下さい。

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強制わいせつの弁護士費用の相場

強制わいせつの弁護士費用の相場弁護士費用の相場は60万円~100万円です。ただし、各弁護士事務所によって、料金設定が異なりますので、すべての弁護士事務所が相場の値段ではありません。

また、強制わいせつで重要な示談交渉も、示談の成立に対していくらと定めている事務所や、内容によっては報酬金が生じるなどの事務所もあり、異なります。

いくつかの弁護士事務所の費用などを比較し、相性のよい弁護士を探しましょう。

弁護士費用の内訳

相談料

無料~30分5,000円

着手金

相場は20万円~30万円

事件によっては値段が高くなることも

報酬金

相場は30万円~40万円

接見

1回2万円~5万円

日当

1日1万円など事務所によって異なる

交通費などの実費

弁護士の交通費など

【強制わいせつの示談について詳しく知りたい方はこちら】強制わいせつの加害者が知るべき示談交渉|内容・金額の相場・メリット

当サイトから、お住まいの地域で刑事事件を積極的に扱っている弁護士を探すこともできますので、ぜひご活用ください。

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強制わいせつの示談交渉で大切なこと

強制わいせつの示談交渉で大切なことこの項目では示談交渉を行う際に心がけることについてご紹介します。性犯罪の示談交渉は、弁護士以外の者が直接交渉を行うことは極めて困難です。

被害者には強い恐怖心や嫌悪感があり、弁護士以外の者と事件のことを話すのは嫌がられるのが通常です。必ず弁護士などの専門家に代理交渉を依頼してください。

お金で解決できると思わない

示談が成立したからといって、問題が解決されたと考えるのは、被害者の反感を買う要因となります。

お金を支払ったところで、被害者には強い嫌悪感や恐怖心を与えたことには変わりないため、示談金は被害に対する補償のひとつと考えてください。

被害者に2度と会わない

性犯罪の被害者は、「また同じような目に遭うかもしれない」「(訴えたことによって)復讐されるかもしれない」と強い嫌悪感や恐怖心を抱いています。

このような被害者の気持ちを汲んだ上で、2度と会わない、姿を見せないということは重要なことなのです。

示談交渉を行う上でも誓約書などに、「2度と会わない、生活圏内に近づかない」ということを明記するなどして誠意を示しましょう。

【示談の内容に関して詳しく知りたい方はこちら】示談とは?刑事事件における示談について注意点・疑問などを解説

被害者の不安・嫌悪感を解消できる方法を探す

示談交渉の原則としては、弁護士を通じて交渉を行い、被害者の意思を尊重することが重要です。

被害者の不安・嫌悪感を解消できる方法をいくつか挙げました。ただし、「〜をすれば許してもらえる」という考えは禁物です。

  1. 心理的負担に相当する示談金を支払う
  2. (住居に侵入し襲った場合)引っ越し費用を負担する
  3. 接近しないことを誓約する
  4. 反省の意思を書面や口頭で表明する

【示談の内容に関して詳しく知りたい方はこちら】示談とは?刑事事件における示談について注意点・疑問などを解説

心から反省し再発防止に努める

示談交渉だけでなく、今後の生活を送る場合にも重要なことは、反省して再発防止に努めることです。

また、わいせつ行為をした加害者の中には、衝動を抑えきれない精神的な問題を抱えている方もいます。

その場合は、再発防止のためにカウンセリングに通うということも必要です。

【強制わいせつの示談について詳しく知りたい方はこちら】強制わいせつの加害者が知るべき示談交渉|内容・金額の相場・メリット

まとめ

強制わいせつなどの性犯罪は、懲役刑が下される重罪です。問題解決には、示談交渉だけでなく、罪を反省し2度と同じ事件を起こさないと誓うことも大切です。

この記事で、強制わいせつの加害者、またその家族の方にとって問題解決のヒントとなれば幸いです。

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この記事を監修した弁護士
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤 康二
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。第二東京弁護士会所属。
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