逮捕されたときに弁護士を呼ぶ2つの方法

弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤 康二
監修記事
逮捕されたときに弁護士を呼ぶ2つの方法

もし、逮捕された場合、誰にでも弁護士を呼ぶ権利が認められています。(日本国憲法 第34条)

では、どうやって弁護士を呼べばいいのでしょうか。実は意外と簡単です。この記事では、次の点についてについて解説します。

  1. 逮捕された際の弁護士の呼び方
  2. 弁護士を呼ぶタイミング
  3. 弁護士を呼ぶメリットと費用
  4. 逮捕された場合に注意したいこと

刑事事件について相談できる弁護士を探す

逮捕された場合どうやって弁護士を呼ぶ?

逮捕された場合どうやって弁護士を呼ぶ?逮捕されてしまったとしても、弁護士を呼ぶ方法があります。刑事事件で逮捕直後に被疑者とご家族が呼べる弁護士は2種類です。

ここでは、逮捕されてしまった被疑者が呼ぶ方法と、被疑者のご家族が呼ぶ方法をご紹介します。

当番弁護士を呼ぶ

当番弁護士とは、逮捕から起訴されるまでの間に一度だけ、無料で呼べて相談できる弁護士のこと。

一度きりの接見(面会)でも、非常に有益な助言が受けられることがあります。弁護士を指定することはできませんが、頼れる知り合いの弁護士がいないのであれば、迷わず当番弁護士を呼ぶことをおすすめします。

なお、当番弁護士はご家族の方でも呼ぶことができます。

【当番弁護士連絡先一覧】

日本弁護士連合会|日弁連刑事弁護センター 当番弁護士連絡先一覧

私選弁護人を呼ぶ

私選弁護人は、当番弁護士と違い、逮捕された方やご家族が自由に選ぶことができる弁護士です。例えば、刑事事件の実績がある弁護士に依頼することも可能です。

インターネットで検索して探すこともできますし、当サイトから、お住まいの地域で刑事事件を積極的に扱っている弁護士を探すこともできますので、ぜひご活用ください。

刑事事件について相談できる弁護士を探す

私選弁護人のメリットは「私選弁護人」で、弁護士費用に関しては「弁護士費用の相場」で、刑事事件が得意な弁護士を選ぶコツに関しては、下記の関連記事で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。

【関連記事】刑事事件が得意な弁護士を見抜く5つのコツ|失敗しない選び方とは

弁護士を呼ぶタイミング

もし、あなたのご家族が逮捕されてしまっているのであれば、弁護士を呼ぶタイミングは『まさに今』です。

長期拘束による不利益はもちろんですが、日本の刑事裁判の有罪率は、統計上99%であるため、有罪判決が下される可能性が高くなっています。

時間が経過すれば手続きはどんどん進んでしまいますので、起訴されるまでの10~20日が、非常に重要です。

タイミングによって異なる、依頼可能な弁護士に関しては、関連記事で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。

【関連記事】弁護士の種類|刑事事件で依頼可能な3種類の弁護士・弁護活動・費用

逮捕されてしまった場合に弁護士を依頼するメリット

逮捕されてしまった場合に弁護士を依頼するメリットここでは、逮捕されてしまった場合に、弁護士を依頼するメリットをご紹介します。

接見してくれる

メリットの1つは接見をしてくれる点です。特に、逮捕直後から72時間、被疑者は外部と連絡を取ることが許されません。接見可能なのは弁護士だけです。

厳しい取調べを受け、今後の流れもよくわからず、不安な被疑者にとって、弁護士と接見できることは、非常に心強いことでしょう。

長期の身柄拘束に対して阻止してくれる

弁護士に依頼することで、長期の身柄拘束(勾留)が行われないように、以下の弁護活動を行ってくれます。

  1. 裁判所へ意見書などを提出し、勾留は適切でないなどを主張
  2. 勾留された場合、不服申立てを行う
  3. 早期釈放に向けた弁護活動を行う

【刑事事件の流れや勾留に関して詳しく知りたい方はこちら】
刑事事件の流れ|逮捕から起訴までの期間と早期解決するための対処法

被害者と示談してくれる

被害者との示談が可能な場合は、被害者との示談交渉も行ってくれます。

特に、性犯罪などであれば、被害者は加害者と接触したくないでしょうし、必然的に弁護士に依頼することになるでしょう。

被害者との示談は、反省を示すことができますし、今後の処分にも影響するため、非常に重視されます。

【示談に関して詳しく知りたい方はこちら】
示談とは?刑事事件における示談について注意点・疑問などを解説

不起訴になる可能性がある

被害者との間で示談が成立している、身元引受人による適切かつ具体的な監督が見込まれるという事情があると、不起訴処分が下される可能性が高まります。

弁護人はこのような示談処理や監督案の提案を行ってくれます。

【こちらの記事も読まれています】不起訴とは?意味や種類をわかりやすく解説

執行猶予がつく可能性がある

上記は起訴前の弁護活動を中心とした説明ですが、弁護人の役割は起訴後も重要です。

例えば、起訴後であっても被害者との示談や被害弁償の処理を進めることで、実刑を回避することも可能です。

実刑でなければ(執行猶予がつけば)、たとえ有罪判決が下されてもただちに刑務所へ収監されることがありません。

弁護士費用の相場

弁護士費用の相場当番弁護士は、弁護士費用がかかりません。国選弁護人も、原則国が負担します。ここでは私選弁護人に依頼した場合の弁護士費用相場をご紹介します。

弁護士費用の内訳

相談料

無料~30分5,000円

着手金

相場は20万円~30万円

事件によっては値段が高くなることも

報酬金

相場は30万円~40万円

接見

1回2万円~5万円

日当

1日1万円など事務所によって異なる

交通費などの実費

弁護士の交通費など

弁護士費用の相場は、着手金、報酬金合わせて60万円から100万円ですが、事務所によって料金設定が異なります。

無料相談を行っている弁護士事務所もありますので、一度相談してみることをおすすめします。

また、当サイトからお住まいの地域で、刑事事件を積極的に扱っている弁護士を探すこともできますので、ぜひご活用ください。

刑事事件について相談できる弁護士を探す

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【刑事事件が得意な弁護士の選び方や、相談の際の注意点について、詳しく知りたい方はこちら】
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知っておきたい逮捕された場合の注意点

知っておきたい逮捕された場合の注意点ここでは、逮捕された場合に知っておきたい注意点について解説します。

黙秘権がある

逮捕されてしまった被疑者には、黙秘権が日本国憲法 第38条や、刑事訴訟法 第311条で保障されています。

したがって、取調べに対し、黙秘を貫いても、処罰されることや、不利益な判決を下されることもありませんので、ご安心ください。

また、警察は取調べ前に『黙秘権の告知』をしなければならないのですが、うやむやにする警察官もいるようですので、逮捕される前に知っておきたい知識ですね。

冤罪であるような場合は特に、呼んだ弁護士が到着し、取調べの際の助言を受けるまでは、黙秘を貫いた方がよい場合もあります。

供述調書へのサインは慎重に

取調べで作成されるのが『供述調書』です。この供述調書は、裁判の際に非常に強力な証拠となります。

供述調書は、被疑者が確認し、署名することになります。その際、内容に誤りがないよう一語一句しっかりと確認してください。

例えば、少し違っただけで、問われる罪が異なる場合がありますし、そうなれば法定刑も変わってしまいます。

誤った内容に、あなたが自ら署名してしまえば、認めたことになってしまいます。誤りを見つけたなら、警察官に伝え、修正してもらってください。

弁護士はできるだけ早く呼ぶ

上記でお伝えした通り、逮捕から起訴されるまでの10日から20日の対応が非常に重要です。弁護士はできるだけ早く呼んでください。

また、当番弁護士は一度だけ無料で呼べますが、呼んだからと言って、必ず選任しなければならないわけではありませんので、少しでも不安があれば遠慮なく制度を利用しましょう。

まとめ

逮捕された場合の弁護士の呼び方について、おわかりいただけたでしょうか。

私選弁護人は逮捕前から相談可能であり、逮捕前に的確な弁護活動を行うことで、逮捕されないということもあり得ます。

冤罪で逮捕されてしまった場合は、無実の罪で取り返しのつかないことにならないよう、ただちに弁護士を呼んでください。

判決が確定してしまった裁判を覆すのは、非常に困難です。弁護士は、法律の専門家であり、あなたやあなたのご家族にとって、非常に心強い味方となってくれるでしょう。

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出典一覧

Satoki(2013)『逮捕されたらこうなります!Ver.2』弁護士 坂根真也監修、株式会社自由国民社

電子政府の総合窓口e-Gov イーガブ 日本国憲法
電子政府の総合窓口e-Gov イーガブ 刑事訴訟法
法務省|平成29年版 犯罪白書 第2編 犯罪者の処遇 第2章 検察 第2節 被疑者の逮捕と勾留

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この記事を監修した弁護士
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤 康二
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。第二東京弁護士会所属。

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