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KL2020・OD・037
飲食店に入り、『何も頼まず、長時間居座る』というお客さんがいるようです。
席数が少ないお店や、混んでいるお店で何も頼まないお客さんが注文せずに長時間くつろいでいるとしたら、他のお客さんから不満が出るのも仕方ないでしょう。
この問題に対し、さまざまな意見がありました。
考え方は人それぞれですが、『飲食店で何も注文せず長時間居座る行為』が法律的に問題のない行為なのか、弁護士法人プラム綜合事務所の梅澤弁護士に聞いてみました。
A.梅澤弁護士
結論からいいますと、法律違反ではないものの、注文をしない利用者をお店は自由に追い出すことができます。
飲食店を利用する行為を法的にとらえると、店側は『飲食サービスを提供』し、『利用客がそれに対しお金を支払う』契約と考えられます。座席を使用することもそのサービスに付いてくるものです。
契約当事者は契約をするかどうか自由に決めることができます。つまり、飲食店は注文を受ける前であれば、サービスの提供を拒否する権利があります。
入店したものの何も注文しない利用者に対しては、座席の利用も拒否できます。
A.梅澤弁護士
利用者が何かしらの注文をしたとしても、長時間座席を占有し続けることはできないと考えます。座席使用は、あくまで飲食提供というサービスに付いてくるものなので、飲食が終わればサービスも終了すると考えられるからです。
例えば、コーヒー一杯を注文した場合、座席を使用して良いのはコーヒーを飲み切るまで、もしくはコーヒーを飲むのに必要であろう時間に限られると考えるべきでしょう。
A.梅澤弁護士
利用者が何も注文していない、または注文したものを食べきる・飲みきるなどした場合、利用者にはお店に居座っていい法的根拠はなくなります。
そのため、お店が施設管理者として退店を命じた場合、利用者はこれに従わなければなりません。無理に居座るようなことをした場合、業務妨害罪や不退去罪に問われる可能性もあります。
あなたの弁護士編主部:
注文をしていないということはお店と利用者が契約を結んでいないということ。契約を結んでいないのであれば、当然お店にいてはいけませんよね。
注文をしていたとしても、お店で長時間ゆっくりできるのは、『お店側のやさしさ』だと考えるのがよさそうです。
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KL2020・OD・037
本記事はあなたの弁護士を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。
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