飲食店で何も頼まずにお店に居座るのって犯罪じゃないの?

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弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤 康二
監修記事
飲食店で何も頼まずにお店に居座るのって犯罪じゃないの?

飲食店に入り、『何も頼まず、長時間居座る』というお客さんがいるようです。

飲食店で何も頼まずにお店に居座るのって犯罪じゃないの?飲食店で何も頼まずにお店に居座るのって犯罪じゃないの?席数が少ないお店や、混んでいるお店で何も頼まないお客さんが注文せずに長時間くつろいでいるとしたら、他のお客さんから不満が出るのも仕方ないでしょう。

この問題に対し、さまざまな意見がありました。

  • 飲食店に入ったら何かを注文するのは当たり前
  • そんな客はバンバン追い出していい
  • お店の事情や人に迷惑をかけていることに気づけないやつが多すぎる
  • 席料をとるようにすればこういうトラブルはなくなるのでは?
  • 居酒屋だと『一人一品オーダーしてください』とか言われるけど、カフェもそうすればいい
  • 自分は何も頼みたくないけど付き合いで入店しなきゃいけないこともある
  • 注文を頼むか頼まないかは客の勝手では?

考え方は人それぞれですが、『飲食店で何も注文せず長時間居座る行為』が法律的に問題のない行為なのか、弁護士法人プラム綜合事務所の梅澤弁護士に聞いてみました。

飲食店で何も頼まないのは法律的にどうなのか?

A.梅澤弁護士

結論からいいますと、法律違反ではないものの、注文をしない利用者をお店は自由に追い出すことができます

飲食店を利用する行為を法的にとらえると、店側は『飲食サービスを提供』し、『利用客がそれに対しお金を支払う』契約と考えられます。座席を使用することもそのサービスに付いてくるものです。

契約当事者は契約をするかどうか自由に決めることができます。つまり、飲食店は注文を受ける前であれば、サービスの提供を拒否する権利があります。

入店したものの何も注文しない利用者に対しては、座席の利用も拒否できます。

じゃあ一品でも何か頼めば長時間居座ってもいいのか?

A.梅澤弁護士

利用者が何かしらの注文をしたとしても、長時間座席を占有し続けることはできないと考えます。座席使用は、あくまで飲食提供というサービスに付いてくるものなので、飲食が終わればサービスも終了すると考えられるからです。

例えば、コーヒー一杯を注文した場合、座席を使用して良いのはコーヒーを飲み切るまで、もしくはコーヒーを飲むのに必要であろう時間に限られると考えるべきでしょう。

業務妨害罪や不退去罪に問われることも…

A.梅澤弁護士

利用者が何も注文していない、または注文したものを食べきる・飲みきるなどした場合、利用者にはお店に居座っていい法的根拠はなくなります。

そのため、お店が施設管理者として退店を命じた場合、利用者はこれに従わなければなりません。無理に居座るようなことをした場合、業務妨害罪や不退去罪に問われる可能性あります。

まとめ

あなたの弁護士編主部:

注文をしていないということはお店と利用者が契約を結んでいないということ。契約を結んでいないのであれば、当然お店にいてはいけませんよね。

注文をしていたとしても、お店で長時間ゆっくりできるのは、『お店側のやさしさ』だと考えるのがよさそうです。

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この記事を監修した弁護士
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤 康二
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。第二東京弁護士会所属。

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