太陽光発電詐欺の手口｜騙された場合に今すぐやるべき事３つ

太陽光発電詐欺（たいようこうはつでんさぎ）とは、太陽光発電への投資話を持ちかけたり、太陽光発電パネルの設置の契約をさせたりして高額なお金を騙し取る詐欺のことをいいます。

2016年に国民生活センターには寄せられた相談件数は2,700件で、そのうち1,620件が訪問販売に関するものでした。

引用元：国民生活センター

太陽光発電パネルを設置する工事をして後悔をしていたり、不信感を覚えたりしてはいないでしょうか？今回は、太陽光発電詐欺の手口や騙されないための対策、騙されてしまった際の対処法などをお伝えします。

太陽光発電が詐欺師にとって都合が良い理由

太陽光発電の詳細は一般人によく知られていないため、嘘の情報を見抜けない人が少なくありません。

• 太陽光パネル設置の工事の相場はいくらか
• 電気を売ればどのぐらい儲かるのか
• メンテナンスはどのぐらいの頻度ですれば良くていくらかかるのか
• 発電量や発電効率はどのぐらいか

このような詳細を知らないまま、太陽光発電が儲かりそうなイメージや詐欺師の甘い言葉に釣られ出資を決めてしまうと騙されてしまいます。新しい技術や制度など、名前は有名だけど詳細は知られていないようなものは詐欺に悪用されやすいと覚えておきましょう。

太陽光発電詐欺の手口

太陽光発電詐欺の手口は主に1.太陽光発電投資2,太陽光発電パネル設置の工事に関するものの2つです。詳しく確認していきましょう。

訪問販売や電話勧誘販売等でターゲットにアプローチする

2016年に国民生活センターに寄せられた相談件数の6割は訪問販売が関係していました。メーカーが直接消費者に太陽光発電パネルを販売することはありませんので、怪しげな訪問販売や電話は断るようにしましょう。

甘い言葉で釣る

• 「売電すれば設置費用を相殺できる」
• 「固定価格買取制度があるから安定して収入を得られる」
• 「キャンペーン価格で設置できます」

など、甘い言葉で投資や工事を契約させようとします。太陽光発電は注目されていますし、将来性がありそうではありますが、詳細を知る一般人は多くありません。事実と嘘を混ぜて伝えられると、嘘だと気づきにくくなります。

太陽光発電パネルの設置工事を契約させる

太陽光発電パネルの設置工事を契約してお金をだまし取る手口です。上でお伝えしたような甘い言葉で契約を促してくる訪問販売員には注意しましょう。

通常よりも高い金額を請求する

既にお伝えしたように、相場を知る一般人は多くありません。したがって、通常より高い工事費用を請求されても値段が適正かどうか感覚でわかりません。

工事が雑な場合もある

パネルが屋根からはみ出ていたりパネルが粗悪だったりする場合もあります。説明ほど発電できず儲からないだけでなく、そのまま放置すると事故が発生する危険もあります。

太陽光発電投資への出資を促す

太陽光発電事業への出資を促しお金を騙し取る手口です。投資詐欺の場合は自宅の屋根に太陽光発電パネルを設置するのではなく、事業への投資を促し金銭を騙し取ります。詳しくは『太陽光投資詐欺リンク』をご確認ください。

姿をくらませる

意図して詐欺をしていた場合、工事が終わったり出資をしてもらったりした後に姿を消します。相手の所在がわからないことには、交渉や訴訟のしようがありません。詐欺との戦いは時間との勝負です。騙されたと思ったらできるだけすぐに行動しましょう。

太陽光発電詐欺の事例

太陽光発電詐欺の事例をお伝えします。

昨年、電気の売却で実質負担が0円と勧誘を受けて高額な太陽光発電システム一式を申込んだが、未だに売電ができず困っている。

引用元：国民生活センター｜ソーラーシステム

高齢の母が訪問販売で高額なオール電化工事の契約をし、一部工事が行われた。太陽光パネルを解約したいが可能か。

引用元：国民生活センター｜ソーラーシステム

「電気の売却で実質負担が0円」と甘い言葉で勧誘をしていますが、実際に売電ができるかどうかは別問題です。販売員の話だけで契約を決めないようにしましょう。

また、あなたではなくあなたのご両親が騙される場合もあります。高齢者は判断能力が弱っていたり、話し相手がおらず孤独な思いをしていたりすることも多い上にお金を持っています。

太陽光発電詐欺に遭わないための対策

太陽光発電詐欺に遭わないためには、次の点を徹底しましょう。

業者の身元を確認する

まずは業者の身元を確認しましょう。名刺をもらい、氏名、業者名、連絡先を確認します。次にわかった情報をインターネットで検索しましょう。検索結果が怪しければこの段階で詐欺だと気づけます。名刺に書いてある連絡先に電話をするのではなく、インターネットで検索して実在するのかどうか確認してください。

太陽光発電をよく理解した上で契約をする

工事の相場や発電効率、売電で平均どのぐらいの収益があるのかなど、太陽光発電に関して自分でよく調べましょう。事実を知っていれば、甘い言葉で勧誘をされた際に嘘だと気づけます。よくわからないままお金を出すのは止めましょう。

契約内容をよく確認する

詐欺師はお金を騙し取るのが目的です。したがって、工事の内訳に関してはさほど詳しくない場合があります。見積もりの数字に根拠があるのか確認しましょう。

複数の業者に見積もってもらう

では、具体的にどうやって契約内容の正しさを知れば良いのでしょうか。自分で知識をつけるのも良いですが、複数業者に見積もりをしてもらえば手っ取り早く適正な金額がわかります。判断基準にもなりますので、あまりに都合の良いことを言われると怪しいと感じやすくなるかもしれません。

太陽光発電詐欺に遭ってしまった際の対処法

もし太陽光発電詐欺に遭ってしまったら、次の対処法を試してみてください。

クーリングオフをする

訪問販売や電話勧誘販売で工事や投資を勧誘された場合、書面を受け取ってから8日間がクーリングオフ期間です。書面を受けとっていない場合や、クーリングオフを妨害された場合などは8日間を過ぎたあとでもクーリングオフできます。

契約を取り消す

太陽光発電詐欺の場合、「売電で工事費用を相殺できる」「必ず儲けられる」などと嘘をつき契約をしている場合があり、これを不実告知といいます。その場合消費者契約法に基づき契約を取り消すことができます。

専門家に相談する

クーリングオフが上手くできない場合や自力で契約を取り消せない場合などは自力で対応せずに専門家に相談をした方が、結果的にお金が返ってきやすくなります。

まとめ

太陽光発電には儲かりそうなイメージがあるかもしれませんが、全容を理解しないまま契約をしてしまうとさぎに騙される可能性があります。今回お伝えした方法を覚えておき被害を未然に防いだり、クーリングオフや契約の取り消しをしたりしましょう。