iPhone乗っ取り、症状や対処法は?復活できるの?原因は意外なアレだった!


現在、広く普及しているiPhone。利用している方も多いのではないでしょうか。スマートフォン自体、一台あるだけで電話・メール・ゲーム・音楽プレイヤーなど多彩な機能を使用できるためとても便利ですよね。
しかし、便利な反面、iPhoneやアンドロイド端末を狙った乗っ取り被害が報告されています。一体なぜ乗っ取りなどの被害が起きてしまうのか、また、被害に遭った際はどのような対処をするべきなのかについて解説していきます。
iPhoneが乗っ取られた場合の症状
iPhoneの乗っ取りには様々な原因があるかと思われますが、Apple IDを知った他者が悪意を持って不正アクセスを行うことも考えられます。
「最近、前よりも電池の減りが早くなったような気がする」「こんなサイトを利用した覚えがないのに請求書が来た」などの不具合に気づいた場合は、故障ではなく乗っ取りかもしれません。
見覚えのないデータや履歴が増えた
乗っ取られた場合、代表的なものとして遠隔操作による被害が挙げられます。
犯人は不正アクセスに成功すると遠隔操作であなたのiPhoneを使用し、ウイルスのついたアプリをインストールするなどの操作をすることが可能になるため、『アプリ一覧の中に見覚えのないものがインストールされていた』という方はiPhoneの乗っ取りを疑った方がよいかもしれません。
検索結果やサイトの履歴に調べた覚えのないものが表示されるといった例も報告がありますので、そういった点にも注意が必要と言えるでしょう。
電池の減りが早い
勝手にアプリをインストールされていた場合、当然アプリの数が増えるのでその状態を維持するための稼働により、電池の減りが早くなる可能性があります。
しかし、電池の減りが早いというだけでは故障が原因とも考えられますので、一度不審なアプリがないか見直すなどワンクッション置きましょう。
不安な場合は、携帯ショップで直接故障しているかを確認することもおすすめです。
身に覚えのない請求が来る
自分では利用した覚えがないのに料金や利用した旨の通知が送られてきた場合などには、他者が遠隔操作であなたに成りすまして利用したことも考えられます。
使用したことを忘れていただけなら問題は無いかと思いますが、心当たりが無い場合はApple IDを変更するなどの対処法をとりましょう。
方法は下記でも説明していますが、Appleサポートにも記載があります。
詳しい変更の仕方はこちら。
【参考リンク:Apple ID の不正利用が疑われる場合】
iPhoneからの通知で気づくことも
iPhoneからのApple IDが更新された、もしくは、知らないアドレスをFaceTimeやiCloud、iMessageに追加するかという旨の通知が来た場合、あなたのiPhoneに不正アクセスが行われた可能性があります。
Apple IDが変更されてしまうと、アプリをインストールすることが出来なくなるほか、課金アイテムの購入などを行われてしまう恐れがあります。
そういった場合は、Appleサポートに連絡を取り指示を仰ぎましょう。もし不正な購入が行われてしまった際は、返金などの処置がとられることがあります。
iPhoneが乗っ取られた時の対処法
実際に乗っ取りが行われると、どのような対処を行う必要があるのでしょうか。
iPhoneを初期化設定にする
初期化設定を行うことにより、乗っ取りに使用されていたウイルスを消滅できる可能性があります。しかし、写真や連絡先といった情報も消えてしまうのでバックアップを取るようにしましょう。
しかし、バックアップをとった場合でもデータにウイルスが残っていた場合、戻した際に再び復活してしまう恐れがあるため注意が必要です。
では、初期化の方法を簡単にご説明します。
- 『設定』というアプリをタップ
- その中にある『一般』という項目をタップ
- 『リセット』という項目を選択
- 『すべてのコンテンツと設定を消去』をタップ
- パスワード・Apple IDを打ち込んで初期化の実行
【参考:iPhone、iPad、iPod touch 消去する (初期化する) 方法|Apple サポート】
初期化には少々時間がかかるようですが、購入した時と同じ状態になるためウイルスに感染していない状態と言えるでしょう。アプリは再度インストールが必要となります。
パスワードを変更する
Apple IDの変更により、アカウントを取り戻せる可能性があります。
外部からの不正アクセスを疑った場合は、一度Apple IDの変更を行うとよいかもしれません。
『Apple ID アカウント管理ページ』から設定を行うことが出来ます。サインインを行った際にアカウントがロックされているなどの表示が出た場合、アカウントのリセットなどを試し、それでもサインインが出来ないようでしたらApple サポートへ問い合わせましょう。
各相談先へ問い合わせる
不正アクセスをされた際、Appleサポート以外にも相談先として以下の二つが挙げられます。
IPA情報処理機構
IPA情報処理機構とは、コンピュータのウイルス対策などセキュリティに関する活動も行っている独立行政法人です。
そちらの機関には『情報セキュリティ安心相談室』という箇所が設けられており、電話とメール、FAXでの相談を受け付けています。
しかし、調査機関というわけではないためあくまで相談のみの受付となっています。乗っ取りの犯人を突き止めてほしいなどの相談には対応は行っていないとのことなので注意が必要です。
IPA情報処理機構はこちら。
サイバー警察
警視庁のサイバー犯罪対策プロジェクトに『インターネット安全・安心相談ページ』が設けられています。
相談窓口のほか過去の相談事例を検索できるほか、防止策などの閲覧もすることが出来ます。
こちらは連絡先として各都道府県のサイバー犯罪相談窓口に相談することをおすすめします。
各都道府県サイバー犯罪相談窓口一覧はこちら。
iPhoneが乗っ取られたらどのような被害が出るのか
「もしかしたらiPhoneが乗っ取られたかもしれない・・・。」このようなとき、どんな被害が発生するのか心配になりますよね。
乗っ取られたあと、勝手な購入をされ請求書にはあり得ない額の金額が記載されていたなどの事態が発生しているようです。
個人情報の漏洩|フィッシング詐欺の可能性
まず、個人情報の漏洩が挙げられます。犯人は乗っ取りにより、iPhone内部のデータまで閲覧することが可能になります。そのため自分以外にも家族や友人の個人情報が流出し、二次被害を生んでしまう可能性があるのです。
また、そうした個人情報をフィッシング詐欺に使用し、さらにクレジットカード番号などの情報を聞き出そうとするケースもあるため注意が必要です。
遠隔操作によるプライバシーの侵害
遠隔操作によって、勝手にカメラを起動し盗撮・盗聴するなどの被害も考えられます。また、現在地も知られてしまうなどの恐れがあります。
盗撮や盗聴などはセキュリティアプリで行える場合があるため、実は別れた元恋人であったり、ストーカーなどが勝手にインストールしていたという可能性も出てきます。
犯人からの金銭要求
乗っ取りによって、iPhoneにロックをかけられてしまうことがあります。
iPhoneに搭載されている機能を使用し、パスワード・IDを打ち込んで不正アクセスを行ったとされています。
それだけではなく、ロックを解く代わりに身代金を支払うよう指示する画面も表示されますが、支払ったとしても必ずiPhoneのロックが解放される根拠がありません。
国外だけではなく日本でも報告されたことから、パスワードを使い回している方や単調なものにしている方は注意が必要です。
iPhone乗っ取りの原因と対策
では、なぜiPhoneは乗っ取りの被害に遭ってしまうのでしょうか。原因と思われるものを下記にまとめました。
公衆の無料Wi-Fiから悪質ウイルスに感染
無料Wi-Fiを飛ばしている施設は増えてきているかと思います。外出した時にWi-Fiが無いと困るという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし、無料で利用できるWi-Fiを全て受信していると、乗っ取りに使われるウイルスまで受信してしまうことがあるのです。とくに、鍵マークのついていないWi-Fiには注意が必要かもしれません。
鍵のついていないものだと、通信の内容を盗み見することが可能と言えるからです。
鍵マークがついている物も、暗号化されているため比較的セキュリティは高いとしていますが絶対に安心とは言えません。受信を行う際は自動受信をオフにするなどして冷静に見極めることが必要と言えるでしょう。
不正アプリのインストールをしてしまった
「新しいアプリをインストールしたら実は不正アプリだった」「正規のアプリだと思ったらよく似た偽物だった」という場合ですが、iPhoneはアプリをストアに申請する際には厳しい審査基準があります。
また、野良サイトと呼ばれる、公式のアプリマーケットとは別の箇所からはインストールすることが出来なくなっています。
そのため、不正アプリをインストールしてしまった場合のトラブルは、主にアンドロイドを使用している方に多いと言えるでしょう。
ですが、これから基準をクリアした不正アプリが出回る可能性もあります。不正アプリをインストールした場合はアンインストールを行うようにしましょう。
他者からセキュリティアプリをインストールされていた
盗撮や盗聴をされているのでは無いかと思ったとき、実は100%乗っ取りによる被害とは言えません。なぜならば、そういった行為はセキュリティアプリを他者が勝手にインストールした場合もあるからです。
セキュリティアプリとは、iPhoneを盗難された際などにパソコンなどからiPhoneに接続し起動させ、使用されるまえに端末へロックをかけたり、犯人の顔写真を撮るなどの機能を搭載しています。この操作は遠隔操作が可能です。
つまり、この機能を逆手に取り、勝手にインストールしたアプリを遠隔操作で起動させて盗撮や盗聴を行うことが出来るのです。
防止策としては、
パスワードは複雑にして他人には知られないようにする
分かりやすく推測されやすいものはパスワードに設定することは避け、できるだけ複雑なパスワードを設定するようにしましょう。
必ず本体にロックをかけ、本体を安易に貸さない
本体にはロックをかけましょう。それと並行して、ロックをかけていてもかけていなくても本体は容易に他人には貸さないようにしましょう。
『脱獄』行為を行わない
iPhoneは正規のアプリマーケット以外ではインストールが出来ませんが、自分好みに改造することを『脱獄』といい、iPhoneでは使用できなかったアプリもインストールできるようになります。
こうした行為により、不正アプリをインストールしてしまった場合は不具合が起こった際にAppleからのサポートを受けられないため、おすすめできません。
まとめ
iPhoneはアンドロイドに比べセキュリティが高いと言われていますが、100%安全というわけではありません。使い方を誤れば、乗っ取りの被害に陥ることもあります。
あなたのiPhoneを乗っ取りの被害から守るためにも、自分で行える対策から行っていきましょう。
参照元一覧 |
Q弁護士に無料で簡単に質問できるって本当?
A
「ズバリ、本当です!」
あなたの弁護士では質問を投稿することで弁護士にどんなことでも簡単に質問できます。
ネットのトラブルについて相談できる弁護士を探す

関連記事


本記事はあなたの弁護士を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。
※あなたの弁護士に掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。
※本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。