リベンジポルノ対策案｜被害者にならないために心得ておくべき基礎知識

リベンジポルノの恐ろしいところは、一度ネット上に写真が公表されると瞬く間に拡散してしまう点です。こうした被害を防ごうと、フェイスブックが人工知能を使って、性的画像の拡散を防ぐ機能を導入しました。

米フェイスブックは、交際相手らの裸など性的な写真や動画を復讐（ふくしゅう）のためにインターネットに流出させる「リベンジポルノ」対策を強化する。新たに社内に専門チームを立ち上げ、利用者から通報を受けた画像を検証し、問題があれば削除する。さらに人工知能（ＡＩ）の画像照合技術を使い、同じ写真や動画が再び共有されるのを防ぐ。

引用元：日本経済新聞

※平成26年は11月27日以降の件数

参照元：平成 27 年におけるストーカー事案及び配偶者からの暴力事案等の対応状況について

上記の表は、リベンジポルノを含む性的画像に関するトラブルの相談件数をまとめたものです。平成26年11月27日からの数字なので相談件数に差はありますが、平成。こうした被害を防ぐためにも、自分の身は自分で守るべきといえるでしょう。

ここでは、リベンジポルノ対策に繋がることをお伝えしながら、実際に被害に遭われたときの対処法をご紹介したいと思います。

リベンジポルノ対策に繋がる２つの大切なこと

リベンジポルノをさせないためには、どういったことに気をつけるべきなのでしょうか。ここではリベンジポルノ対策に繋がる2つの大切なことをお伝えします。

絶対に性的写真を撮らせない

どんなに信頼している交際相手だとしても、性的な写真は撮らせないようにしましょう。「嫌だ！」といえる勇気を持つことが大切です。また、インターネット上でやり取りをしている会ったことのない異性のために、性的写真を送るケースもあるようですが、自らの性的写真を送るのもやめましょう。

大好きな交際相手のお願いを断ることができないと悩む方もいらっしゃいますが、万が一画像が流出してしまったときに大きな傷を負うのはあなたです。リベンジポルノなんて絶対ありえない！と安易に考えず、性的写真を撮らせたり、メールで送ることは絶対にしないようにしましょう。

性的写真をばらまくと脅されたら警察に相談する

「言うことを聞かないとリベンジポルノをするぞ」と脅された場合は、すみやかに警察に相談してください。

警察に相談する際は、脅された事実がわかるメールのやり取りなどをスクリーンショットで保存しましょう。もし、電話で脅されている場合は着信履歴を残すようにしてください。リベンジポルノを未然に防ぐためにも大げさと思わずに、警察に相談してみましょう。

リベンジポルノ被害に遭われたときの対処法

実際にリベンジポルノをされてしまったときの対処法をお伝えしていきます。

相手に画像の削除を求める

まずは、相手に対して画像の削除をするよう求めましょう。電話やメール、手紙、内容証明郵便などを使って削除するように伝えてください。その際に、リベンジポルノはれっきとした犯罪で逮捕された人がいることも伝えましょう。

リベンジポルノで逮捕された事例

元交際相手の女性の動画などをツイッターに投稿したとして、福岡県警博多署は２８日、リベンジポルノ防止法違反と名誉毀損の疑いで、大分県別府市に住む家業手伝いの男（２８）を逮捕した。

逮捕容疑は６月２日午前１時ごろ、自身のツイッターアカウント上に、女子大学生（１９）の動画や大学名、氏名を投稿し、名誉を毀損したとしている。男は「被害者は知っているが、元交際相手ではない」などと話し、容疑を否認しているという。

引用元：産経west

プロバイダーに削除依頼をする

相手への連絡と同時進行で行って欲しいのが、公表されたサイトのプロバイダーへの連絡です。性的画像を公表されたサイト宛に削除をお願いすることで対応してもらえる可能性が高いです。

また、セーフラインに通報することで、あなたに代わってプロバイダーへの削除依頼を無料で行ってくれます。2016年度の削除実績は97%と非常に高いので、セーフラインに通報して削除を依頼することをおすすめします。

裁判所へ仮処分申立

もし、自分で削除依頼をしたり、セーフラインに通報しても削除が行われなかった場合は、性的写真が公表されているサイト運営者に対して、情報の削除、発信者情報の開示を求める仮処分の申し立てを行いましょう。

申し立てが認められることで性的画像の削除に加えて、発信者の情報が開示されます。もし、サイト運営者が削除に応じなかった場合は、仮処分の申し立てを行いましょう。

名誉毀損などにより刑事告訴

性的写真の公表は名誉毀損で訴えることができます。刑事告訴を考えている場合は、警察署に被害届を提出しましょう。

告訴するにはリベンジポルノを行われた証拠が必要になりますので、気が進まないかもしれませんが、サイト上に公表されたリベンジポルノの画像とどこのサイトかわかるようにスクリーンショットで保存しておいてください。

慰謝料を請求するなら弁護士に相談

刑事告訴だけでなく、リベンジポルノによる慰謝料を請求することを検討している場合は、弁護士に相談してみましょう。法テラスでは犯罪被害を受けた方向けの支援窓口があります。【法テラス犯罪被害者支援窓口】からご確認ください。

まとめ

リベンジポルノ対策として最も有効的な方法は写真を撮らせないことです。冷静に考えると簡単なことのように思えますが、いざそういった状況になると、つい性的写真を撮ることを許可してしまうケースも少なくありません。

繰り返しお伝えしていますが、自分の身を守れるのは自分だけです。人事と思わずに、リベンジポルノの被害に巻き込まれないための対策をとっていただければと思います。