LINE乗っ取りの手口とその予防法・被害に遭った際の対処方法

弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤 康二
監修記事
LINE乗っ取りの手口とその予防法・被害に遭った際の対処方法

LINEを使って友人、家族と連絡を取り合うという方は多いと思います。

個人間での気軽なやり取りの他複数人でもやり取りできてとても便利ですよね。

LINEが国内に広く普及する一方、アカウントの乗っ取り被害が見られるようになりました。

LINE乗っ取りを含む不正アクセス行為の認知件数は、2015年(平成27年)の場合で2,051件となっています(平成27年における不正アクセス行為の発生状況等の公表について)。

LINEのセキュリティが強化されたこともあり、2014(平成26)年以前と比較すると認知件数は減少傾向にあるものの、不正アクセスが完全になくなったわけではありません。

最終的には、各自がアカウントを自力で守っていく必要があります。

この記事では、LINE乗っ取りの手口と対処方法、乗っ取られた際の被害の内容や、被害を未然に防ぐ方法をお伝えします。

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LINE乗っ取りの手口

LINE乗っ取りの手口

LINE乗っ取り手口のうち、比較的多いものをご紹介します。

リスト型攻撃

不正アクセスを行う手法の1つです。事前に入手したIDとパスワードの一覧を使い、LINEへのログインを試みます。

実際に使われているアカウント情報を利用しているため、手当たり次第に不正アクセスを試みるよりも、ログインが成功しやすいよう。

リスト型攻撃で使われるアカウント情報は、どこからか流出したものです。

複数のサービスで同じIDとパスワードを使っている場合は、この手口の被害に遭うリスクが高まるでしょう。

電話番号と4桁の認証番号を聞き出す

すでに乗っ取ったアカウントを悪用し、さらに被害者の知人のアカウントを乗っ取る場合に使われる手口です。

ターゲットの電話番号と、LINEからSNSに送られてくる4桁の認証番号を聞き出し、新しいアカウントを作ります。

犯人に新しいアカウントを作成され、ログインされてしまえば、電話番号を教えた人はLINEにログインできなくなります。

LINE公式のブログでも注意喚起がされていますので、こちらもご確認ください。

手当たり次第にアルファベットを打ち込むもの

上記以外にも、辞書に載っているような単語やアルファベットをランダムに打ち込んで暗証番号を解読されてしまうケースも挙げられます。

この作業はパソコンで自動的にできるため、短いパスワードにしている場合は特定されてしまう危険があります。

乗っ取ったアカウントを使い、被害者の友人に金品を請求する

iTunesカードやアマゾンギフト券などを購入させ、商品に付属している番号を送るよう要求してくる手口です。

LINEを乗っ取られた際に起きる被害

LINEを乗っ取られた際に起きる被害

LINEを乗っ取られた場合は、次のような実害が予想されます。

LINEでの連絡を取れなくなる

ログインができなくなるため、LINEでの連絡ができなくなります。

アカウントを削除される恐れがある

LINEを悪用した後に、アカウントを削除される場合があります。

アカウントを削除されれば、登録されていた知人の情報が消えてしまいますので、今後連絡を取る上で非常に不便でしょう。

バックアップを作成し、スマートフォンのデータがなくなった場合に備えることで、被害の拡大を防ぎましょう。

知人・友人が騙される恐れがある

加害者は、あなたのアカウントを悪用し、友達リストに載っている人たちにメッセージを送信します。

もし友人が騙されてその指示に従ってしまうと、その人のアカウントも乗っ取られたり、金品の支払いに応じてしまったりするかもしれません。

自身の信用を損なう恐れがある

あなたのアカウントが乗っ取られれば、金品を要求するメッセージが友人に送られてしまうかもしれません。

場合によっては、ご自身の信用を損なってしまうことも考えられます。

もしも乗っ取られていることが判明したのであれば、早急に周りの人に知らせ、メッセージには対応しない、もしくはブロックしてもらうなどの処置をとりましょう。

LINEが乗っ取られているか調べる方法

LINEが乗っ取られているか調べる方法

LINEが乗っ取られているかどうか確認する方法をお伝えします。

LINEからの“ログイン通知”で確認する

LINEでは本人の端末以外からログインがあると、“パソコンでLINEにログインしたことを通知するメッセージです”といった内容のメッセージが届くことがあります。

このメッセージは、本人以外の端末(スマートフォン以外)がログイン操作を行った場合に表示されるものですが、このメッセージが届いた場合は内容を確認し、心当たりがない場合はパスワード変更などの処置をとるようにしましょう。

本人以外の端末からログインされていないか確認する

“設定”の項目の中からログインしている端末を閲覧することができるため、そちらで確認するのも効果があります。

  1. LINEを開く
  2. 設定画面を開く(歯車のアイコン)
  3. 「アカウント」という項目を選択
  4. 「ログイン許可」をオフにする

もし使用していないのにパソコンなどの端末情報が表示されるようなら不正ログインが行われているかもしれません。

LINEが乗っ取られたときの対処法

LINEが乗っ取られたときの対処法

もしも本当にアカウントが乗っ取られてしまったら、どのような行動を起こすべきなのでしょうか。

具体的な対処法を確認していきましょう。

ログインができる場合|パスワードを変更する

まず乗っ取りが疑われる場合は自分がログインできるか確かめましょう。

第三者に乗っ取られていると強制的にログアウトさせられる可能性があります。

ログインができた際には早急にパスワードの変更を行ってください。

パスワード変更の手順は以下の通りです。
 

  1. LINEを開く
  2. 設定画面を開く(歯車の形をしたアイコン)
  3. 「アカウント」という項目を選択
  4. 開いたら「メールアドレス変更」という項目を選択
  5. 「パスワード変更」を選択する
  6. 変更前のパスワードを入力して認証されると新しいパスワード設定画面が開く
  7. 新しいパスワードを入力して「OK」を押す

(参考:LINE パスワードを変更するには?

ログインができない場合|LINEに連絡をし、アカウントを削除してもらう

再ログインを試みたがログインできないとなると、第三者によってパスワードを変更されているか、また、乗っ取られている可能性もあります。

そういった場合はLINEの運営に報告し、被害が拡大しないようアカウントを削除してもらわなければいけません。

LINEアカウントに不正ログイン(乗っ取り)された場合、お問い合わせフォームより詳細をお送りください。

犯人がそれ以上悪用しないようアカウントを削除いたします。

(引用:LINE|アカウント不正ログインについて

これまでのトークやデータなどが消えてしまいますが、有料アイテムの移行はできることがあります。

友人が被害に遭った場合|LINE以外の方法で被害者に確認・指摘をしてあげる

友人からいつもと違う雰囲気だったり、金品の購入を求めたりするようなメッセージが届くなど、友人のLINEアカウント乗っ取りが疑われる場合には、LINE以外の連絡手段でご本人に確認・指摘をしましょう。

本人が気づかぬうちに不正ログインをされていることもあります。早期に対応することで、被害の拡大を防げます。

LINE乗っ取りを未然に防ぐには

LINE乗っ取りを未然に防ぐには

乗っ取りを未然に防ぐことができるのであれば、防ぐに越したことはないですよね。

ではどのような方法が有効と言えるのでしょうか。

パスワードを複雑にする

パスワードを複雑にするほど、情報漏えいのリスクを小さくできます。

次のような工夫をし、複雑なパスワードを設定しましょう。
 

  • aaa1234、bbbb456、といった単純なものは避ける
  • 誕生日、人物名、本人の名前は避ける
  • アルファベットの間に数字を挟む
  • 8文字以上にする

パスワードを使いまわさない

パスワードを使い分けるのは面倒です。

しかし、同じパスワードを使いまわしてしまうと、不正アクセスをされた際に芋づる式に被害が拡大する恐れがあります。

新しくパスワードを設定する際は、これまで使ったことがないパスワードを利用しましょう。

ログインできる端末を制限する

LINEではセキュリティ強化により認証に2つの段階を踏まなければなりません。

パソコンからログインされている等のメッセージを受け取った状態は一度目の操作が完了してしまったことを示しています。

そういった場合、早急にパスワードの変更を行いましょう。それでも不安に感じる方はログインできる端末を規制するよう設定しなおす(『ログイン許可』のオフ)のも有効です。

ここで、『ログイン許可』をオフにするやり方をご説明します。

  • 設定画面を開く
  • 『アカウント』という項目を開く
  • その中にある『ログイン許可』をオフの設定にする

PC版LINEからの使用に規制をかけることにより、100%ではありませんが不正ログインの確率は下がると言えます。

しかし、その設定を行ってしまうとそれ以降パソコンからLINEを使用することが難しくなるというデメリットもあります。

スマホを放置しない

スマートフォンをどこかに放置した結果それを他人が持ち去り、個人情報やログインなどに関する方法を知られてしまっては元も子もありません。

特にスマートフォンは個人情報の塊ですので、きちんと管理するようにしましょう。

※補足 定期的にパスワードを変更する方法には欠点もある

頻繁にパスワードの変更を行うことは、あまりよい方法とは言えないかもしれません。

パスワードを頻繁に変更しているうちに、変更の仕方が単純化・パターン化する場合があるためです。

小文字を大文字に変えたり、パスワードの最後に文字をくっつけたりするかもしれない。研究者らはこうしたちょっとした工夫を「変換」と呼んでいる。ハッカーはこれをよく分かっている。

IT(情報技術)ニュースサイトのアルス・テクニカによると、クレイナー氏は「パスワードを90日ごとに変更するよう求められると、これをパターン化したり、いわゆる『変換』を行ったりする傾向があると米ノースカロライナ大学(UNC)の研究チームは述べている」と指摘。「昔のパスワードを使ったり、少しだけ変えたり、新しいパスワードを考え出したりする」と述べた。

(引用:日本経済新聞|実は危ない、パスワードの定期変更

指摘されている通り、こういった“パターン化”によってパスワードが推測されてしまう危険も潜んでいます。

まとめ

パスワードに関わる問題や乗っ取られてしまった場合の対処法などについてお伝えしました。

LINE乗っ取りによるアカウントの削除は避けたいですよね。“自分は大丈夫”と油断するのは禁物です。

今一度セキュリティについて考え直す機会になれば幸いです。

出典元一覧

平成27年における不正アクセス行為の発生状況等の公表について

不正アクセス禁止法第三条

LINEヘルプ セキュリティ

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梅澤 康二
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。第二東京弁護士会所属。

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