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KL2020・OD・037
クレジットカード現金化とは、カードのショッピング枠で購入した商品を、現金を得る目的で売却する行為ですが、悪徳な詐欺業者に現金化を依頼してしまうと、現金が振り込まれなかったり、個人情報を悪用されたりといった被害に遭う可能性があります。
このページでは、クレジットカード現金化詐欺の手口と、詐欺に引っかかってしまった場合の被害内容や、クレジットカード現金化や詐欺がなくならない理由と、問題に巻き込まれた際の対処法をご説明します。
目次
まず、悪質な業者が消費者を騙すまでの手口を見ていきましょう。
クレジットカード現金化の換金率は80%~95%程度で、金利に変換すると法定利息を超える場合もあります。換金率が高いほど負担が少なくて済むわけですから、消費者はなるべく高い換金率を提示している業者に現金化を依頼したいと考えます。
しかし、実際に入店してみると受け取れるお金が最初に考えていたよりも少ないことがわかります。手数料などの名目で差し引かれ、80%と聞いていたにも関わらず、60%しか受け取れないと説明されます。話が違うと思ってお店から出ようとすると、キャンセル料を請求されてしまうケースもあります。
また、クレジットカードで商品を購入したにも関わらず、いつまでたっても入金されない場合もあります。無店舗型の業者だった場合、HPを確認すると会社の所在地が書かれていなかったり、架空の住所が書かれていたりするパターンもあります。
クレジットカード現金化はすぐに現金を受け取れる仕組みなので、利用する人も焦ってよくサイトを確認しないまま申し込んでしまいがちです。
クレジットカード現金化詐欺に遭うと、どんな被害をうけるのでしょうか。上記で説明したように……
こういったこともありますが、最悪それだけでは済まなくなります。具体的な被害を見ていきましょう。
サービスを利用する際に、クレジットカードや免許証などのコピーを取られることがあります。メールアドレスや電話番号も相手に伝わりますし、免許証から住所などの個人情報が流出してしまうことがあります。
これらの情報をリスト化し、闇金に売られる恐れがあります。迷惑メールや迷惑電話がかかってくるだけならまだかわいいものですが、知らない間に闇金から貸し付けられ、覚えのない利息を請求される恐れがあります。
個人情報に加え、クレジットカードの暗証番号も抜き取られる可能性があります。露骨に暗証番号を聞かれたら断れるかもしれませんが、個人情報を入力している時にパソコンやスマホなどの画面上に『****』と表示されると、安心して暗証番号を記入してしまうかもしれません。
消費者から得た個人情報で犯罪用の銀行口座を開設したり、携帯電話を勝手に契約されたりします。クレジットカード現金化で悪徳業者に引っかかってしまうと、自分の知らないところで個人情報を利用されたり、犯罪に巻き込まれたり、犯罪に加担してしまう恐れがあると覚えておきましょう。
ここまでで、悪徳業者に引っかかった場合どんな被害に遭うのかを見てきましたが、クレジットカード現金化をする行為自体にリスクがあります。具体的に確認していきましょう。
利息制限法では、元金の金額別に法定金利が決まっています。
第一条 金銭を目的とする消費貸借における利息の契約は、その利息が次の各号に掲げる場合に応じ当該各号に定める利率により計算した金額を超えるときは、その超過部分について、無効とする。
一 元本の額が十万円未満の場合 年二割
二 元本の額が十万円以上百万円未満の場合 年一割八分
三 元本の額が百万円以上の場合 年一割五分
引用元:利息制限法第一条
0万円未満の借金での法定金利は20%、10万円以上100万円未満の場合は18%、100万円以上の場合は15%ですが、換金率やリボ払いの手数料等を考慮すれば、法定利率をはるかに上回る負担を強いられることが多いです。
クレジットカードには、お金を借りる目的で使うキャッシング枠と、買い物をする目的で使うショッピング枠があります。クレジットカード現金化はショッピング枠で購入した商品を、現金を得る目的で売却する行為で、クレジットカード会社の会員規約に違反しています。
【ショッピング条項】
第32条(ショッピング等の利用)
5.本条第1項の規定にかかわらず、会員は、現金化を目的としたショッピング等の利用はできないものとします。
引用元:AC会員規約
クレジットカード現金化がカード会社に発覚すると、クレジットカードが利用停止になります。
クレジットカードが利用停止になると、これまでの未払い分を一括で請求されます。クレジットカード現金化を利用する人は、消費者金融でお金を借りられなかったり、キャッシング枠が既に埋まったりしている人達ですから、ただでさえお金に困っているときに一括請求に苦しむことになります。
ギャンブルでの浪費が原因の場合に自己破産できないのは有名な話です。しかし、クレジットカード現金化をすると自己破産できなくなる場合があると知っている人は少ないでしょう。
二 破産手続の開始を遅延させる目的で、著しく不利益な条件で債務を負担し、又は信用取引により商品を買い入れてこれを著しく不利益な条件で処分したこと。
引用元:破産法 第二百五十二条二項
クレジットカード現金化は破産法第二百五十二条二項の規定に引っかかり、たとえ自己破産しても免責(借金の支払い義務がなくなること)がされなくなることがあります。
クレジットカード現金化で消費者が逮捕された事例はないものの、ショッピング枠を現金化目的で利用すると詐欺罪に問われる可能性があります。クレジットカードを申請する際に、クレジットカードを不正利用しないという契約を結びますので、カード会社との契約に違反することになります。
詐欺はおろか、クレジットカード現金化がなくならないのはなぜでしょうか。ここではその理由を説明します。
クレジットカード現金化業者は古物商であって貸金業者ではないために出資法や利息制限法、貸金業法などが適用されないため、法定利息を超えた換金率でも法律で取り締まることができません。
2010年6月に貸金業法が完全施行されて、年収の1/3までしか借金をできなくなりました。
総量規制とは個人の借入総額が、原則、年収等の3分の1までに制限される仕組みを言います。(ただし一部除外または例外となる借入れもあります。)
引用元:貸金業法について
新しい規制以上に借金をしたい人は銀行や消費者金融ではお金を借りられなくなり、皮肉にもクレジットカード現金化業者や闇金に流れるようになりました。
悪徳業者は、このような立場の弱い消費者を食い物にし続けています。
クレジットカード現金化は現状では違法とは言い切れないものの、法律の合間を縫ったビジネスです。ただでさえクレジットカードを利用できなくなるリスクがあるうえに、ここまでで見てきたような詐欺の被害に合う可能性もあるので、利用しないのが一番です。
もし、被害にあってしまった場合は、警察や消費者生活センター、法テラスなどに相談しましょう。相手が意図的に詐欺行為を働いている以上、個人で解決するのは難しいので、公的機関に助けを借りるのがいいかと思います。
クレジットカード現金化には悪徳業者も多く、詐欺に合うリスクが付きまといますから、絶対に利用しないようにしましょう。
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