離婚調停での慰謝料請求を有利に運びできるだけ多くの慰謝料を獲得する方法

離婚調停とは、話し合いで決まらなかった場合に、裁判官と調停委員が仲介をし、話し合いで解決させるための方法になります。離婚調停は、離婚裁判より費用を抑えられまた、裁判のように勝ち負けではないので、2人が納得する離婚条件を望めます。

ここでは離婚調停で慰謝料を請求する方がいい理由3つと、慰謝料の相場や高額になるケース、離婚調停の流れを紹介します。

調停離婚で慰謝料を請求する方がいい3つの理由

離婚で慰謝料を請求する場合、協議離婚や裁判離婚と比べて調停離婚で慰謝料を請求する方がいいと思う理由を紹介します。

裁判ほど理由が必要ない

慰謝料は精神的な苦痛に対して、償いという理由で支払われるお金です。そのため、請求するための理由が必要になります。しかし、調停離婚は裁判と違いあくまで話合いをベースとするものであるため、相手が承諾すれば、明確な法的根拠がなくても請求は可能です。

協議離婚よりも話がまとまりやすい

調停離婚は、調停委員や裁判官の第3者が間に介入してくれるため、2人で話し合うよりも話がまとまりやすくなります。

また、弁護士と一緒に出頭できるため、有利に慰謝料請求をすすめられる可能性が高いのです。

調停調書が作成される

調停調書とは、調停が成立した際に作成され、調停で話し合い決まった事柄をまとめた文書になります。

これがあると、慰謝料などの金銭的な支払いが滞った際に裁判を行わず、強制執行を申し立てることができるので、あるともしもの時に役に立つのです。また、調停調書では強制執行の他に、裁判所から支払いの催促を行ってもらうことができます。

離婚のケース別で見た慰謝料の相場

ここでは、慰謝料の相場をまとめました。その他にも様々な要因で高額になったり、減額になったりするので、あくまで参考として見てください。

離婚調停でできるだけ多くの慰謝料を獲得するには

慰謝料を請求するならできるだけ高額にしたいですよね。高額の慰謝料を獲得するための3つの方法を紹介します。

慰謝料が高額になるケース

• 婚姻期間が長い
• 子供がいる
• 有責者の支払い能力が高い
• 有責事項が原因で請求者の精神的障害の発症
• 自分に落ち度がなかった場合
• 有責事項を認めない

自分の落ち度とは、勝手に家を出る、暴力・暴言を吐くなどが挙げられます。そのような行為を仕返しとして行ってしまうとお互い様として慰謝料が減額されてしまいます。

弁護士に依頼する

離婚の慰謝料請求には、多くの法律が関係しています。そのため、弁護士に依頼することで、状況別に請求方法の提案が期待できます。依頼の際には証拠も一緒に提示できるように用意をしておきましょう。

離婚調停を弁護士に依頼する場合には手元に費用がないことがネックに感じますよね。

離婚調停の弁護士費用は実は法テラスを活用することで手元に費用がなくても、依頼することが出来る場合があります。

離婚調停が解決した後から、相手から獲得した慰謝料や養育費を弁護士費用の返済に充てることもできるのです。

法テラスには着手金を立て替えてくれる制度があります。

着手金を法テラスに立て替えてもらい、相手から獲得した金額から弁護士費用の成果報酬分を返済すればよいのです。

一度改めて、離婚調停を弁護士に依頼した際のメリットについて詳しく確認してから金銭的なリスクを抑えた方法で弁護士に依頼しましょう。

証拠をそろえる

裁判上で認められる証拠を多く残すのも、慰謝料が高額になる1つの要因です。

DV・モラハラの証拠

悪意の遺棄

セックスレスの証拠

不貞行為(肉体関係を伴う浮気や不倫)の証拠

不貞行為での慰謝料請求は弁護士に相談することで、必要な証拠をまとめたり、証拠をもとに慰謝料請求するまでの答弁資料をまとめて調停員に提出してもらうこともできます。

具体的な資料があり、論理的に相手が不貞行為に及んで妥当な慰謝料金額を請求していることが分かった方が、調停員が納得して有利に離婚調停を進めやすくなります。

また、仮に調停で話がまとまらず、離婚審判に移行した際には客観的にまとめられた資料が判決結果に大きく効力を発揮します。

離婚調停の流れと費用|慰謝料はどのタイミングで請求するのか

調停がどのような流れかわからないと不安ですよね。ここでは、主な流れや、費用、慰謝料を請求するタイミングを紹介します。

離婚調停の流れ

離婚調停の流れから慰謝料請求までの流れを紹介します。まず、下の図をご覧ください。

このように、申立人が裁判所に離婚調停の申立てを行います。受理された後は相手を郵便で裁判所に出頭するように呼び出します。調停手続は取下げ・成立・不成立の3ついずれかで終わります。

調停不成立と決めるタイミングは裁判官・調停委員がこれ以上話し合っても成立する見込みがない場合に不成立とします。不成立になったからとって必ずしもすぐに裁判を行うわけではありません。もう1度調停を行うこともできます。

しかし、不成立から2週間以内に離婚裁判を提起すれば、離婚調停の申立費用1,200円を離婚裁判にあてることができるので、訴訟を起こしてしまった方が、時間の無駄をなくすことができるのです。

必要な費用

• 収入印紙1,200円分
• 連絡用の郵便切手

切手がどのくらい必要になるのかは個人で差が出るので申し立てた裁判所にしっかり確認を取りましょう。

調停で慰謝料を請求する方法

離婚調停では基本的に以下の5つのことについて質問されます。

• 2人の出会い、結婚した経緯
• 離婚をする理由
• 夫婦関係修復の余地の有無
• 現在の夫婦生活状況
• 財産分与・養育費・慰謝料について

これらの質問に対し、有責事項と証拠を合わせて説明することが大切です。また、弁護際に相談しどのように答えていくべきか聞いておくと本番でも安心かもしれません。

まとめ

いかがでしょうか。
離婚の慰謝料には3年の事項が存在します。そのため、3年以内であれば慰謝料を請求することができます。調停離婚は、弁護士が代理で出頭することもできますので、口では負けてしま、DV・モラハラを受けていた場合は弁護士に1度相談しましょう。