婚約破棄による慰謝料の相場|慰謝料額が決まる10のポイント

弁護士法人ネクスパート法律事務所
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婚約破棄による慰謝料の相場|慰謝料額が決まる10のポイント

婚約破棄されたことにより、慰謝料請求をお考えの方へ

婚約破棄に伴う当事者の背景にもよりますが、相当な精神的苦痛や金銭面での負担が大きい場合は慰謝料を請求できる可能性が高いのでご安心ください。

ここでは、慰謝料の相場と慰謝料が決まる際に考慮される10のポイントをお伝えします。

  1. 婚約破棄に繋がった決定的理由は?
  2. 婚約破棄をされた側の現在の心身状態
  3. 婚約期間はどのくらい?
  4. 婚約期間を含める交際期間はどのくらい?
  5. 婚約破棄された側の年齢
  6. 婚約破棄の時期
  7. 性交渉はあったか?
  8. 相手の年収どのくらいなのか
  9. 結納は済んでいるのか
  10. 結婚準備の進行具合

以下では10のポイントを掘り下げて説明していきますので、ご自身が該当しているかどうか確認しながら読み進めてみてくださいね。

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婚約破棄による慰謝料相場は50万円から200万円

婚約破棄の慰謝料相場は50万円から200万円となっていますが、婚約破棄に至るまでの状況を考慮した上で決定しますので決められた金額はありません。

人によって慰謝料が異なるとお考えください。

不当な婚約破棄による慰謝料請求の判例

実際に婚約破棄で慰謝料を請求した裁判例を紹介します。

事例1

不当な婚約破棄と背信的行為(男女関係)によって、慰謝料300万円と結婚準備費用相当額376万円が認められたケースです。

原告 被告 請求額 認定額 認定理由
X(男) Y(女) 500万 300万 ・YがXに隠れて複数の男性との関係を持っていた
・結婚式の4日前にほかの男と一夜を過ごした
・Yが一方的な婚約破棄を行った
・Yが家族や友人を巻き込みXを非難した

つまり、浮気を行いさらに一方的に婚約破棄し、その上保身のためにXを悪者に仕立て上げたことにより、Xの精神的苦痛も相当だと考えられることが慰謝料が高額になった理由です。

参考:東京地判 平成18年2月14日|慰謝料算定の実務|ぎょうせい

事例2

マンションを購入していたなどのことから、原告が2,000万円の高額な慰謝料を請求した事例です。結果的に認められた慰謝料額は300万円ですが、それでも高額な慰謝料であることには違いありません。

原告 被告 請求額 認定額 認定理由
X(女) Y(男) 2,000万 300万 ・入籍前に結婚式は既に終えていた
・婚約期間にもかかわらず、Yが浮気をした
・X名義で2人の新居用マンションを購入していた

このように、すでに結婚式を終えていたり、2人の住居を購入した後での婚約破棄は慰謝料も高額になってきます。

参考:東京地判 平成18年7月26日|慰謝料算定の実務|ぎょうせい

事例3

X(女)がY(男)に対し、婚約の不当破棄を理由として慰謝料等を請求した例です。

原告 被告 請求額 認定額 認定理由
X(女) Y(男) 516万 100万 ・交際期間が約1年3ヶ月と長い
・子を設けるつもりで性交渉を重ねていた
・お互いの親族に紹介済みであった
・Xが中絶手術をした

1年以上付き合い、両親への紹介や子どもを妊娠するための準備もしていた状況での婚約破棄と、結果的にXが中絶したことが100万円以上の慰謝料を認められた要因です。

参考:東京地判 平成21年2月24日|慰謝料算定の実務|ぎょうせい
【関連記事】中絶の慰謝料相場|慰謝料がもらえるケースと獲得のポイント3つ

婚約と認められるもの認められないもの

婚約をしていたとして認められることとそうではないことを以下で説明します。

婚約として認められること

婚約指輪を受け取っていた(渡した)、新居の契約、2人で生活していく上で必要とされるものの購入がみられた場合は婚約とみなされるケースが多いです。婚約に関連するような金銭が発生すればするほど、婚約したと認められやすくなる傾向にあるようです。

婚約として認められないこと

単なる口約束の場合は婚約として認められない場合もあります。結婚で婚約を約束したものの、結婚への動きがみられない場合は婚約と呼ぶことは難しいでしょう。例えば、口頭で結婚すると約束したが婚約指輪や2人の結婚生活に必要なものが全く用意されていない場合などです。

婚約破棄を理由に慰謝料が請求できるケース

婚約破棄を理由に慰謝料が請求できるケース

婚約破棄をする際には正当な理由がなければ認められません。一般的に以下のことが発覚した場合は、婚約破棄として認められる上、損害賠償として慰謝料を請求できます。

他の異性との肉体関係

婚約相手が別の異性と肉体関係があるとみられた場合は、慰謝料の請求が望めます。

暴力やモラハラ

これから結婚する相手に暴力やモラハラを行った場合、当然のことながら結婚するのは難しい上、精神的苦痛を与えられたとみなされるでしょう。

婚約破棄として認められても慰謝料を請求できないケース

性的不能

性的不能が発覚した時点で子孫繁栄にも大きく影響がでるため、正当な理由として認められます。ただし性的不能を理由に婚約破棄をされた側が慰謝料を請求することは難しいでしょう。

婚約後の事故により病気や障害を患う

婚約後、事故や病気で障害を持ってしまった場合、一緒に生活することが難しいという理由から婚約破棄をしても認められます。しかし、理由が致し方ないことにもかかわらず慰謝料を請求することは認められません。

婚約後に発覚した犯罪歴

婚約前はわからなかったが、結婚を目前にして悪質な犯罪歴などが発覚した場合は婚約破棄の正当な理由として認められますが、慰謝料請求は難しいです。

多額の借金が発覚

婚約後に借金が発覚した場合は、婚約するまで借金の事実を隠していたことになりますから婚約破棄も認められますが、慰謝料請求までは難しいでしょう。

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婚約破棄の慰謝料を決める際に重要となる10のポイント

婚約破棄の慰謝料を決める際に重要となる10のポイント

婚約破棄による慰謝料を請求する場合に、考慮される背景についてみていきたいと思います。

婚約破棄に繋がった決定的理由

婚約破棄の原因になった理由として、他の異性との肉体関係や暴力、モラハラなど明らかに結婚するのが難しいと判断した場合。

婚約破棄をされた側の心身の健康状態

婚約破棄により、心身喪失や食欲不振・不眠症に陥り体調を崩してしまった、またそれらが原因で会社に行けなくなった場合は大きく考慮される可能性があります。

婚約期間を含める交際期間

婚約に限らず、どれだけ2人が交際していたかという点にも着目されます。過去の判例をみたときに交際期間が1年以上である場合は高額な慰謝料獲得をしているケースが多くみられますが、交際期間だけが考慮されているわけではありませんのでご注意ください。

年齢

婚約破棄をする(された)側の年齢が高いほど、今後の人生に影響があると考えられます。特に女性の場合は妊娠・出産との関係にも繋がりますので年齢がどのくらいであるかも重要です。

婚約破棄の時期

婚約破棄の時期をみる理由は、婚約破棄した側に何か裏の事情がある場合があるからです。近年では結婚詐欺があることも耳にしますので、婚約破棄のタイミングについても着目するようです。

性交渉の有無

性交渉の有無も大きく考慮されます。先ほどの判例にもありましたが子どもを設ける目的で性行為を行っている場合も考えられるためです。

相手の年収

慰謝料の請求をしても相手に支払い能力がない場合は、どんなに高額な請求をしても慰謝料を受け取ることが難しいです。そのため、慰謝料を支払う側の年収は考慮要素とされます。

結納の有無

結納を済ませている場合は、その分も考慮した上で慰謝料が決定します。

結婚準備の進行具合

婚約した2人がどれだけ結婚に向けて準備を行っていたかという点は非常に重要です。以下のことが済んでいた場合は、第三者がみても結婚への準備が進められていたと認められますね。

  • 両親や親族への紹介
  • 新居の契約
  • 結婚式場の予約・招待状の郵送

参考:婚約破棄の慰謝料|相場と慰謝料を増額させる方法まとめ

まとめ

慰謝料の請求をお考えの方は、今日お伝えしたことに該当している場合、よほどのことが無い限り慰謝料が認められると考えて良いでしょう。幸せな結婚を信じて婚約したにも関わらず、婚約破棄という形で2人の関係が終わってしまうことは大変残念なことです。

簡単なことではないでしょうが、ここは気持ちを切り替えて新たな再出発のためにも慰謝料の獲得に向けて動いていただければと思います。

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弁護士法人ネクスパート法律事務所
2016年1月に寺垣弁護士(第二東京弁護士会所属)、佐藤弁護士(東京弁護士会所属)の2名により設立。遺産相続、交通事故、離婚などの民事事件や刑事事件、企業法務まで幅広い分野を取り扱っている。

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