交通事故の被害者になってしまった場合には、
- 「加害者が治療費を払ってくれないけれど対策はないだろうか」
- 「加害者の保険会社から治療費の打ち切りを打診されている」
- 「損害賠償の項目や算定方法がわからない」
- 「加害者から提示された賠償金や過失割合に不安がある」
- 「賠償額を増額させる方法はないだろうか」
など、不安な点や疑問点が多々あると思います。
また、交通事故の被害者の家族の問題も挙げられます。交通事故によって親を亡くしてしまった経済力の無い子供等は支援なしには生活することが出来ません。
そこで今回は、交通事故の被害者になってしまった方の無料の相談先や、交通事故の被害にあった家族の支援先を紹介したいと思います。
全国にある交通事故の無料相談先
まずは、全国にある交通事故の無料の相談先を確認してみましょう。
法テラス(日本司法支援センター)
法テラスでは交通事故に限らず、「借金」「離婚」「相続」など、幅広く法律上の問題を刑決するために、紛争の解決に役立つ法制度上のアドバイスを行ってくれます。また交渉等で専門家の代理が必要な場合に弁護士を紹介し、費用などの建て替えも行っています。
法テラスは全国に50の事務所がありますので近くの事務所で直接相談を行うことが可能です。
法テラスがおすすめな人
・交通事故に関して総合的に相談を行いたい人
・弁護士を紹介してほしい人
・調停や訴訟で費用のなて替えをしてほしい人
ホームページ:法テラス
電話番号:0570-078374(IP電話:03-6745-5600)
受付日時:平日9:00~21:00 土曜9:00~17:00
(財)日弁連交通事故相談センター
日弁連交通事故相談センターでは、主に以下のような法律相談を行うことができます。
・損害賠償の請求金額
・損害の請求方法
・過失の割合
・損害賠償責任者の認定
・示談の時期と方法 等
相談は専門の弁護士が行いますので公的な立場に立って妥当な賠償金額や過失割合などを具体的に教えてくれます。また、示談が難航している人に関しては示談の斡旋や審査も行っています。
注意点としては、各支部によって相談日、受付時間が異なります。また相談所によっては先着順、予約制をとっているところもありますので、あらかじめ電話で問い合わせを行ってから相談に行くようにして下さい。
(財)日弁連交通事故相談センターがおすすめな人
・損害賠償等を算定したい人
・示談成立を援助してほしい人
ホームページ:日弁連交通事故相談センター
電話番号(電話相談):0570-078325
時間(電話相談):10分程度
受付日時(電話相談):月曜~金曜 10:00~15:30
(財)交通事故紛争処理センター
(財)交通事故紛争処理センターでは、
・交通事故に関する弁護士による無償法律相談
・交通事故に関する弁護士による和解の無償斡旋
・交通事故に関する紛争和解のための審査
を行ってくれます。具体的には保険会社と示談内容についてトラブルになっており、解決ができないような場合に利用することをおすすめします。弁護士による相談だけではなく、保険会社の提示する示談金額に納得できない場合、弁護士が公平な立場で判断をしてくれます。
(財)交通事故紛争処理センターがおすすめな人
・交通事故の補償問題において保険会社とトラブルになっている人
・保険会社との示談交渉に関して公平なサポートを受けたい人
ホームページ:(財)交通事故紛争処理センター
電話予約:電話予約先の番号はお住いの地域により異なります。
受付日時(電話予約):月曜~金曜 09:00~17:00
日本損賠保険協会そんぽADRセンター
損害保険に関する苦情や紛争解決の申立てにかんして中立公正な立場から問題解決を図ります。ただし日本損賠保険協会そんぽADRセンターが扱う範囲は、日本損害保険協会と契約関係にある損害保険会社との間のものに限られます。
日本損賠保険協会そんぽADRセンターがおすすめな人
・損害保険会社へ苦情がある人
・損害保険会社とのトラブルを解決したい人
相談日:月〜金(祝日・年末年始を除く)
相談時間:09:00〜17:00
電話番号:0570-022808
交通事故被害者ホットライン
交通事故被害者ホットラインは国土交通省が行う被害者救済センターです。国が運営を行う機関なのでサポート体制が充実しています。交通事故被害者ホットラインでは、以下のような内容を相談することができます。
・弁護士に相談するための窓口をしりたい
・過失割合が示されたが妥当かどうか分からない
・ひき逃げにあって困っている 等
ホームページ:交通事故被害者ホットライン
受付時間:9:00~15:00(土・日・祝日・年末年始を除く)
電話相談:0570-000738
弁護士に相談することもできる
交通事故の紛争解決は弁護士に相談することをおすすめします。示談の90%以上は示談で解決されると言われていますが、弁護士は法律的な専門家であり、弁護士に依頼をしておけば被害者にとって有利な示談内容を獲得できる可能性が高まります。
ここでは弁護士に交通事故の問題解決を相談するメリットをご紹介します。
弁護士も無料で相談できる
弁護士に相談や依頼をするさいには、費用が掛かるというイメージを持たれている方もいらっしゃるかもしれませんが、最近では30分~1時間の相談であれば無料で行ってくれる弁護士もいますので、費用を抑えたい方はまず弁護士に相談するという方法もあります。
参照元:交通事故にかかる弁護士費用の相場|費用の節約法と依頼先を選ぶコツ
損害賠償・後遺障害・過失割合など交通事故問題の解決が得意な弁護士を24時間どこでも探すことができます。
無料相談、土日休日対応など条件検索で、あなたにぴったりな弁護士を探せる。メール相談は24時間送信可能です。
弁護士に示談の依頼をするメリット
損害賠償が増額する可能性がある
弁護士に示談の依頼を行った際の一番のメリットは損害賠償が増額する可能性が高いことです。示談交渉は一般的に加害者の加入する保険会社と行いますが、この時保険会社の提示する損害賠償額は妥当でない場合があります。
弁護士に依頼をしておけば妥当な過失割合や慰謝料に関して争うことができ、適切な慰謝料を獲得することができます。
示談交渉を行ってくれる
示談交渉はケガの治療中から行わなければならない場合もあります。そのような場合に保険会社との担当員と示談交渉を行うことで心理的な負担になることもあります。弁護士は示談交渉も代理で行うことができますので、保険会社との示談交渉を一任しておけば被害者自身はケガの治療に集中することができ、心理的な負担から解放されます。
弁護士に寄せられる交通事故慰謝料トラブルの相談事例
ここでは、「あなたの弁護士」に寄せられた交通事故慰謝料トラブルの相談事例をいくつか挙げておきます。ご参考までに確認して下さい。
慰謝料増額が可能か知りたい
相談内容:追突事故で過失割合が0の交通事故の被害者になり、頸椎捻挫、肩部捻挫の治療を行った。病院への総通院期間は185日で実通院日数は104日だった。保険会社からの慰謝料提示額が約65.4万円であったがこれが妥当か知りたい。
弁護士の回答はこちら
慰謝料が幾らくらいになるのか知りたい
交通事故の被害者が眉辺りに3㎝程度と1㎝ほどの挫創により9針縫った。医師の判断では傷が深く筋肉まで達しており、傷痕が残る可能性が高い。加えて被害者は20歳の女性であり成人式の際にテーピングを行い出席しなければならなかった。この時慰謝料はいくらになるのか知りたい。
弁護士の回答はこちら
骨折で実通院日数が少ない場合の慰謝料額を知りたい
横断歩道を横断中に車両事故に遭い恥骨骨折全治3ヵ月の診断を受けた。通院慰謝料は通院の日数を基準に算定されるということだが、骨折なので自宅で安静期間が長く、実質的な通院の日数が少ない場合通院慰謝料が減ってしまうかどうか知りたい。
弁護士の回答はこちら
被害者の家族のための援護制度・機関
交通事故によって直接的に被害を受けるのは被害者自身ですが、被害者の家族も被害を受ける場合があります。ここでは被害者家族のための援護制度・機関を紹介します。
(公財)交通遺児育英会
(公財)交通遺児育英会は、保護者が交通事故により無くなった場合や重度の後遺障害になった場合などで、被害者の子供が経済的に修学が困難になってしまった子供に対して、高等学校、大学などに通う支援として、奨学金を無利子で貸与しています。
奨学金の応募には資格等がありますので、詳しくはホームページを参考にしてください。
ホームページ:(公財)交通遺児育英会
(公財)交通遺児等育成基金
(公財)交通遺児等育成基金では、損害保険会社などから支払われる損害賠償金等の中から、拠出金を払い込んで基金に加入すると、国や民間からの援助金を加えて安全・確実に運用し、被害者の子供が満19歳に達するまで育成給付金の支給を受けることができます。
加入方法等の詳しい内容についてはホームページを確認して下さい。
ホームページ:(公財)交通遺児等育成基金
(一社)交通事故被害者家族ネットワーク
交通事故被害者家族ネットワークでは、家族を交通事故で亡くしてしまったり、重い後遺障害が残ってしまったという同じ経験をもつ被害者同士が相互支援を行い、喪失感や不安さらに孤独にならないような精神的なサポートを行っています。
詳しい内容はホームページを確認して下さい・
ホームページ:(一社)交通事故被害者家族ネットワーク
交通事故の相談に行く際の注意点
交通事故の相談に行く前の注意点を確認しておきましょう。事前に準備を行っておくことで、スムーズに相談を行うことができます。
何を相談するか決めておく
多くの場合、相談には時間の制限が設けられています。そのため事前に相談の内容を決めておくようにして下さい。また相談の内容によって相談するべき相談所が変わってきますので、ご自身の相談内容が明確になってから、相談内容に適した相談所に向かうようにして下さい。
電話相談は出来るだけ避ける
具体的な問題に関しては出来る限り対面で相談することをおすすめします。電話での相談の場合微妙な点について真意を伝えられない場合もあり、時には相談内容が誤解して伝わってしまう場合もあります。
あらかじめ電話で予約しておく
相談所によっては予約制をとっていることもあります。場合によっては相談所に行ったけれども相談できないという場合も考えられます。
事前に電話で予約をしておき、相談時間は何時から何時までか、弁護士がいるのはいつかなどを明確にしておくことでスムーズに相談を行うことができます。
事故当事者が相談に行く
交通事故の相談においては、事故の状況を把握することが非常に重要になります。そのため相談の段階で事故状況をもっとも正確に把握している被害者本人が相談に行くことをおすすめします。
必要書類を用意してから相談に行く
情報量が多ければ多いほど、相談にあたる相談員は交通事故の状況を具体的に把握することができます。そのため自身の事故の状況を確認できる書類は持参するようにして下さい。持参するべき書類は以下のようなものが挙げられます。
- 事故証明書
- 診療報酬証明書
- 納税確定申告書など収入を証明するもの
- 加害者側からの提出書類
- 事故状況を示す地図やメモ 等
まとめ
交通事故の被害者になってしまった場合には様々な業務を行わなければなりませんが、無料の相談先を知っていれば安心することが出来ますね。
交通事故の被害者になってしまった場合には、こちらの相談先当を利用して精神的な負担を軽減することができれば幸いです。
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