決して安くない弁護士費用。いざという時に備えてベンナビ弁護士保険への加入がおすすめです。
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KL2020・OD・037
「交通事故に遭ったら怪我をしていなくても必ず病院に行きなさい」とよく言われるようになりましたが、その時や今後の治療費はどうすれば良いのかまで明確に把握している人は少ないのではないでしょうか。
交通事故と病院は切っても切れない関係です。身体のことはもちろんですが、治療費かかる費用も不安に感じる方は多いと思います。
この記事では交通事故の治療費請求の基礎知識をお伝えしていきますので、事故被害の対処法を確認しておきたい場合はぜひ参考にしてみて下さい。
目次
交通事故の被害者には治療費を請求する権利が認められています。治療費の請求先は加害者の任意保険会社もしくは加害者本人です。(※加害者本人への請求は加害者が未保険者の場合)
ただし、お互いに過失のある事故の場合は過失分を差し引いた治療費のみなのでご注意ください。例えば、『自分の過失割合2:加害者の過失割合8』の事故で治療費が100万円の場合、自分の過失分の20万円は自己負担で請求できる治療費は80万円です。
ちなみに、車両の同乗者がケガを負った場合は、通常同乗者に過失は認められませんので、自車運転手と相手運転手の両方に対して治療費全額の請求が可能です(両名は同乗者に対して連帯して損害全額を負担します。)。
原則論からいえば、治療費(それ以外の損害賠償も)を請求できるのは治療が完了して示談交渉が済んだ後ということになります。しかし、任意保険会社が対応している場合は、通常、治療費は随時保険会社が立替えて支払います。
そのため、保険会社から「これ以上は立替えはできない」と言われるまでは、保険会社により自動的に精算されていくと考えて良いと思います。
なお、自身に相当程度過失のある事故の場合、保険会社が支払った治療費の一部は自己負担となります。
保険会社が支払ってくれるからと漫然と治療を続けて治療費が莫大となった場合、当該自己負担分の治療費が重くのしかかってくる可能性もありますので、注意しましょう(このような場合は健康保険の使用も検討するべきでしょう。)。
交通事故では健康保険は使えないとよく言われますが、これは間違いです。約40年以上も前に厚生省(現・厚生労働省)が出した課長通知でも、自動車事故でも健康保険の利用を認めています。
自動車による保険事故も一般の保険事故と何ら変りがなく、保険給付の対象となるものであるので、この点について誤解のないよう住民、医療機関等に周知を図るとともに、保険者が被保険者に対して十分理解させるように指導されたい。
引用元:昭和43年10月12日 保険発第106号
交通事故治療で健康保険を利用した場合、これを全国健康保険協会に届け出る必要はありますが、届け出が使用要件というわけでもありません。そのため、健康保険を利用したい場合は、病院から難色を示された場合であっても利用をする旨を強く申し入れるべきでしょう。
上記のように交通事故時の健康保険の利用は法的に認められていますが、健康保険の利用を認めずに自由診療を促してくる病院も珍しくありません。
理由は確かではないですが、健康保険よりも自由診療の方が治療費は高額で病院の収入が増えるため、それが関係しているのではないかと推測されています。最終的に治療費を支払うのは保険会社だからと、通常よりも高額な治療費を請求する医療機関もあるそうです。
そのような病院でのやり取りが語り継がれて「交通事故は健康保険が使えない」という噂が世間一般に広がったのかもしれませんね。ただ、上記の通り健康保険の利用は認められているので、上記の内容を基に主張をすれば利用が断られる可能性は低いでしょう。
健康保険は以下のいずれかに該当する状況では利用が認められません。
端的にいえば、健康保険の利用が認められないのは仕事中もしくは法律違反の事故をした状況と考えて下さい(※仕事中の事故は労災保険が適用)。
人身傷害補償保険とは、事故の過失に関係なく保険会社から治療費を負担してもらえる保険サービスです。自分の加入している自動車保険に人身傷害補償保険が付属している場合は示談交渉前に自分の保険会社から治療費を受け取れます。
加入率がかなり高めの保険サービスなので、契約した記憶がなくても事故後は1度自分の保険会社に問い合わせてみると良いでしょう。
ちなみに、人身傷害補償保険は契約した車両での事故であれば、契約者だけでなく同乗者も治療費の保障を受けることが可能です。
示談成立前でも自賠責保険の限度額の120万円までであれば、加害者の自賠責保険会社に被害者本人が請求することができます。
そして、上記の先払い請求には審査があり直ぐに手元に入るわけではありません。もし今直ぐに治療費が必用な場合は振り込みまでの期間が短い仮渡金制度を申し込むと良いでしょう。
<仮渡金:290万円>
<仮渡金:40万円>
<仮渡金:20万円>
<仮渡金:5万円>
請求方法詳細:支払までの流れと請求方法 - 国土交通省
治療が長引いていると保険会社が治療の終了と示談交渉を促してくる場合があります。しかし、症状固定とすることに同意してしまうと、通常はその後の治療費が請求できなくなるのでご注意下さい。
基本的に交通事故の示談金は治療期間が長引くほど高額になるので、保険会社は少しでも支出を減らすため示談を急ぐ傾向があります。事案によっては、保険会社から「これ以上の治療費は補償できない」と治療費負担を打ち切るケースもありますので、注意しましょう。
治療の必要性は最終的には医師の意見を参考に客観的に判断されます。そのため、保険会社が治療費負担を中止しても、裁判手続で請求することで、治療費を加害者側に請求する余地はあります。
いずれにしても、保険会社と治療期間で揉めた場合は、まず担当医に相談するようにしましょう。
関連記事:症状固定は誰が決めるのか|被害者が知るべき症状固定のタイミング
医師の判断の下で治療しているにも関わらず、保険会社から治療費の打ち切りをされた場合は、担当医から保険会社へ治療の必要性を証明してもらいましょう。
医師の診断書を保険会社に提出して治療の必要性を主張した場合に、保険会社が治療の必要性を認めて打切りを延長するということはあり得ます。可能であれば電話で医師から保険会社の人に直接説明してもらう方法も有効です。
しかし、上記の対応をしても治療費の支払いに応じてもらえないこともあります。その場合は弁護士への相談を検討した方が良いかもしれません。
弁護士に治療費請求を依頼すれば法律に基づいて正当な治療費を請求することになります。また、弁護士が対応窓口となることで、保険会社側も慎重な対応をするようになり、打ち切り判断を延長するという対応も期待できます。
また、保険会社との対応を弁護士に一任できるため、自分がわざわざ平日に時間を割く必要はなくなり大幅に時間の節約につながります。
慣れない手続きに調べながら取り組まずに済み、分からないことがあれば弁護士から直ぐアドバイスがもらえます。事故対応に対する不安が解消されて精神的負担が大きく軽減されるのは弁護士依頼の大きなメリットであると言えるでしょう。
弁護士依頼をすると正当な額の損害賠償を請求できるだけでなく、保険会社からもらえる慰謝料が増額する可能性が高くなります。最も慰謝料が高額になる弁護士基準で慰謝料を計算することができるからです。
詳細記事:弁護士基準とは|増額する慰謝料一覧と弁護士に依頼する判断基準
交通事故の大半は保険会社の基準で算出される任意保険基準が適用されるケースが多いですが、弁護士基準と任意保険基準の慰謝料では以下の通り大きな差額が生じます。
事故状況 |
任意保険基準 |
弁護士基準 |
1ヶ月間通院した際の慰謝料 |
12.6万円 |
28万円 |
3ヶ月間通院した際の慰謝料 |
37.8万円 |
73万円 |
1ヶ月間入院した際の慰謝料 |
25.2万円 |
53万円 |
1ヶ月間の入院をして2ヶ月の通院をした際の慰謝料 |
50.4万円 |
98万円 |
14等級の後遺症を負った際の慰謝料 |
40万円 |
110万円 |
保険会社への対応を一任できて慰謝料も増額する弁護士依頼の唯一のデメリットは弁護士費用がかかることです。弁護士によって料金形態は異なりますが、以下の表が大体の相場額であると言われています。
【示談交渉依頼】 |
着手金 |
報酬金 |
着手金あり |
10~20万円 |
報酬額の10~20% |
着手金なし |
なし |
報酬額の20~30% |
『弁護士基準の示談金−弁護士費用>任意保険基準の示談金』になるかが弁護士依頼をする際の判断基準になるので、相談時に弁護士に見積もりを出してもらい、自分は依頼をした方が良いか事前にアドバイスを受ける良いでしょう。
また、自分の任意保険に弁護士費用特約が付属している場合は弁護士費用を保険会社から負担してもらえるので、その場合は何も迷わずに依頼を検討して問題ありません。
詳細記事:弁護士費用特約とは|保障内容と慰謝料を増額させるお得な使い方
交通事故の治療費は保険会社に適切な対応ができないと、請求しそびれてしまう恐れがあるのでご注意ください。
基本的に医師が治療は必要だと判断してくれている期間は治療費の請求が認められていますので、保険会社との対応に悩んだ際は担当医もしくは弁護士に相談して慎重に手続きを進めていきましょう。
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本記事はあなたの弁護士を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。
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