スピード離婚を決意した5つの理由|知っておくべき離婚時の財産分与

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弁護士法人ネクスパート法律事務所
寺垣 俊介
監修記事
スピード離婚を決意した5つの理由|知っておくべき離婚時の財産分与

幸せな恋愛結婚をしたが、実際一緒に生活すると性格や価値観の違いから5年も経たない内に「もう一緒にいたくない!」とスピード離婚を考える人は少なくありません。

実際2016年では、総離婚数66,494組に対し、5年以内に離婚した夫婦は18,030組になります。

スピード離婚を決意した5つの理由|知っておくべき離婚時の財産分与(参照元:司法統計)

周囲に祝ってもらった手前、スピード離婚はしにくいですよね。しかし、一緒にいて幸せになれない人と一緒に生活し続けるのは苦しいのではないのでしょうか。

思い切って今の生活に見切りをつけ、再スタートをすることも幸せになるための1つの方法です。

ここでは、メリット・デメリット、離婚時の慰謝料や財産分与について紹介します。スピード離婚するべきかどうかの参考にしてみてください。

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スピード離婚を決意した5つの理由

スピード離婚を決意した5つの理由

実際にスピード離婚を経験した人たちは、どんな理由で離婚を決意したのでしょうか。具体的な理由をまとめました。

価値観や性格が合わなかったから

付き合っていた時は気づかなかった金銭感覚や食事の好み、趣味など様々なところで価値観の違いを感じ離婚に至ります。

特に、付き合い始めて日が浅いまま結婚に踏み切った場合や、同棲をしていなかった場合は、一緒に暮らして気づく価値観の違いにストレスが溜まり、離婚を決意する夫婦が多いようです。

すれ違いが多かったから

お互いの仕事やプライベートの都合で夫婦の時間が持てず、徐々にすれ違いが生まれ、離婚に繋がるケースです。

「結婚した実感すらなかった」という体験談もスピード離婚を経験した方から伺いました。結婚したのに一緒の時間を共有できなければ、夫婦として生活していくのは難しくなっていくでしょう。

相手が浮気していたから

結婚してから浮気を始めたケースと、結婚する前から実は浮気をしていたというケースの2つがありますが、いずれにせよ新婚早々に浮気をされたら熱が冷めてしまうのは当然ですよね。

仮面夫婦や家庭内別居が始まるくらいなら、離婚してしまった方が幸せなのかもしれません。

結婚への理想や願望が強すぎたから

結婚式を豪華にしたい、一等地に住みたいなど、結婚への理想や願望が高すぎるために、相手が愛想をつかして離婚に至る例もあります。

結婚したら、ドラマや映画のように…と夢を見ていると、その夢に振り回される相手の方は離婚の二文字が頭をよぎるでしょう。

新婚なのにセックスレスになったから

新婚でもセックスレスになるということがあります。セックスレスになってしまうと寂しい思いをすることになりますし、不倫の原因になる可能性が高いです。

結果的にもっと自分を求めてくれる人がいいとスピード離婚を決意します。

スピード離婚のメリットとデメリット

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スピード離婚が必ずしも悪いという訳ではありません。どのようなメリット・デメリットがあるのか見ていきましょう。

スピード離婚のメリット

スピード離婚のメリットは主に3つ挙げられます。

  • 時間を無駄にしなくて良い(再婚に向けてやり直しやすい)
  • 精神的にも肉体的にもダメージが少ない
  • 夫婦生活の問題から早く解放される

スピード離婚をすることの最大のメリットは、時間を無駄にしないということです。夫婦間に問題を抱えたまま我慢して夫婦生活を続けてしまうと、仮面夫婦や熟年離婚につながります。

何年も我慢した末に離婚や不倫をしてしまうのなら、早いうちに離婚して再婚を考えた方が幸せなのではないのでしょうか。

スピード離婚のデメリット

スピード離婚によるデメリットは主に3つ挙げられます。

  • 周囲からの視線が厳しくなる
  • 後でやり直せばよかったと後悔してもできない
  • 多額の慰謝料とはなりづらい

スピード離婚の原因が不倫やDVなど周囲に同情されそうな理由なら話は別ですが、性格の不一致や価値観の違いといった理由だと、周囲から「我慢できないわがままな人」というマイナスなイメージを持たれる可能性があります。

また、後述の通り、スピード離婚の場合、一般的には多額の慰謝料になりづらい傾向があります。

スピード離婚を回避する3つの方法

スピード離婚を回避する3つの方法

スピード離婚を回避するために、以下のような3つの方法が挙げられます。

お互いの性格や価値観を確認し合う

結婚前はもちろん、結婚後もお互いの性格や価値観について確認し合うと良いでしょう。認識のズレが生じても修正しやすくなり、スピード離婚回避に繋がります。

下の表は明治安田生命が夫婦円満についてアンケートを行った結果になります。

夫婦円満のために大切なこと

大切にしている人の割合

話を聞く・する

55.4%

程よい距離感(干渉しすぎない)

49.1%

信頼する

44.0%

言語にして感情を伝える

37.1%

嘘をつかない

28.7%

(参照元:明治安田生命|「いい夫婦の日」関するアンケート)

コミュニケーションの時間をとり、お互いのことを知っていくことが夫婦円満につながっていくのです。

お互いに感謝をする

家事・育児・仕事とお互いにしなくてはいけないことは多く、疲労も同じくらいあるのです。その疲労の中で、何かをしてもらったら感謝をするということはそれほど不思議なことではありませんよね。

感謝をされると「また頑張ろう」という気持ちが湧いてくると思います。そうなると夫婦生活が苦痛ではなくなる上に、何か手伝おうという助け合いの気持が生まれるでしょう。

第3者を間に入れて話し合う

2人で話すと感情的になりすぎて言わなくてもいいことを言ってしまうということがあります。2人でゆっくり話し合うことができない場合は、カウンセリングや円満調停を利用しましょう。

公平な立場で夫婦仲の改善方法や助言を行ってくれます。

スピード離婚を決意した場合|離婚時にもらえる金銭とは?

スピード離婚を決意した場合|離婚時にもらえる金銭とは?

離婚時に気になるのは、もらうことができる金銭だと思います。損をしないために知っておくべき慰謝料と財産分与について紹介します。

スピード離婚における慰謝料

慰謝料は婚姻期間の長い・短いに関係なく有責事項(不貞行為・DV等)が相手にある場合、請求することは可能です。

しかし、婚姻期間の長短は慰謝料額に影響するため、スピード離婚の場合、一般的には慰謝料が高額にはなりにくいといえます。

スピード離婚における財産分与

財産分与は夫婦が共に築いた財産のことになります。スピード離婚だと、婚姻期間が短く分ける財産がないということから、高額な財産分与を望むことはできません。

司法統計によるとスピード離婚(婚姻期間が5年以下)の場合の財産分与は以下のようになります。

スピード離婚における財産分与(参照元:司法統計)

スピード離婚の場合、金額は100万円以下が大半になります。相手の年収が高い場合は高額な財産分与を狙えるかもしれませんが、事例としてはあまり多くありません。

スピード離婚における養育費

親権を持っていない親は養育費を支払う義務があります。子供1人当たりの相場は以下のようになります。

スピード離婚における養育費(参照元:司法統計)

子供1人の場合4万円以下が1番多い結果になりました。相手の収入を考えずに高額な養育費を要求してしまうと揉める原因になりますので、お互いの収入をよく考えた上で養育費を決めることが大切です。

2人の話し合いで決まらない場合、養育費請求調停を申し立てることが可能です。調停を行う場合、離婚問題の解決に注力している弁護士に相談することで有利に話をすすめられたり、高額な養育費を獲得できる可能性があります。

また、離婚した後に妊娠が分かった場合、300日以内であれば結婚していた時にできたこともとして、離婚した後でも養育費を請求することができます。

まとめ

スピード離婚は、お互いを理解し信じあう関係を築けていなかったことが、根本的な原因と言えるかもしれません。結婚後の夫婦関係が上手くいっていないと感じていたら、しっかりと配偶者と向き合うことをおすすめします。良好な関係を築くための一歩を踏み出せるかもしれません。

配偶者との関係改善に向けて色々と努力したものの、良い方向に転じず、やはり婚姻生活に耐えられないようでしたら、弁護士に相談し、スピード離婚に踏みだすのも幸せな人生を送るための1つの手段なのではないのでしょうか。

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この記事を監修した弁護士
弁護士法人ネクスパート法律事務所
寺垣 俊介
2016年1月に寺垣弁護士(第二東京弁護士会所属)、佐藤弁護士(東京弁護士会所属)の2名により設立。遺産相続、交通事故、離婚などの民事事件や刑事事件、企業法務まで幅広い分野を取り扱っている。

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