浮気と不倫の違い|定義やどこからが浮気になるかを解説

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弁護士法人かがりび綜合法律事務所
野条 健人
監修記事
浮気と不倫の違い|定義やどこからが浮気になるかを解説

「浮気と不倫の違いを知りたい」

「浮気や不倫された場合の法律上の違いはあるのかな?」

配偶者が自分以外と関係を持ったかもしれない、と思ったときに気になるのが、「浮気」と「不倫」の違いではないでしょうか。

一般的な認識としては、以下の情報によって判断されることが多いでしょう。

  • 肉体関係の有無
  • どの程度の期間継続しているか
  • 本気か遊びか

実は法律的には、浮気と不倫には違いはありません。離婚や慰謝料請求をおこなう際には、原則として「不貞行為の有無」によって判断されるのです。

もし配偶者に対して離婚や慰謝料請求をおこないたいのであれば、事前に不貞行為の証拠を確保するなどで準備をしておく必要があります。

この記事では、浮気と不倫の違いについての情報を中心に、「配偶者が不倫しているかもしれない」と疑ったときにやるべきことなどについて詳しく解説します。

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浮気と不倫の違いとは?

ここでは、浮気と不倫の法的な違いと一般的な認識の違いについて詳しく解説していきます。

浮気と不倫に法的な違いはない

冒頭でも解説したとおり、浮気と不倫には法的な違いはありません。

そのため、裁判や法的な手続きの際にこれらの言葉が使われることもありません。

民法では、配偶者以外の異性と肉体関係を持つことを「不貞行為」と呼びます。

慰謝料や離婚を請求する際には、この「不貞行為」という言葉を用います。

浮気と不倫の一般的な認識は異なる

一般的な認識としては、浮気と不倫は違うものとして区別されます。

ここでは、浮気と不倫の一般的な認識の違いについて解説します。

肉体関係があるかどうか

一般的に肉体関係があるかどうかで、浮気と不倫を判断することがあります。

肉体関係があれば浮気ではなく不倫と呼ばれることは多く、キスをしたりハグをしたり何度かデートに出かけたりといっただけでは、不倫だとは見なされないことも多いでしょう。

気持ちが相手に向いている状況については「浮気」と呼び、肉体関係があれば「不倫」と呼ばれることが多いのです。

どの程度の期間継続しているか

肉体関係が長く継続している場合、浮気ではなく不倫と呼ばれることが多くなります。

たとえば、一夜限りの肉体関係で終わった場合には、不倫ではなく浮気と呼ぶことも多いでしょう。

一夜限りではなく、継続的に関係を続ける場合には、不倫と呼ぶことが一般的です。

本気か遊びか

本人たちの気持ちが本気であれば、不倫と呼ばれることが多くなります。

浮気という言葉は「浮ついた気持ち」が原則の考え方です。

そのため、本気ではなくフラフラと配偶者以外と関係を持ってしまう場合に、よく浮気という言葉が使われます。

一人の方と本格的な関係を持ち続ける場合には、浮気ではなく不倫と呼ばれることが多いでしょう。

どこからが浮気・不倫になる?みんなの意見は?

ここでは、「どこからが浮気または不倫か」についての一般的な意見を見てみましょう。

男女150名を対象にしたアンケートをもとに、詳しく見ていきましょう。

女性は「好きという感情が芽生えたら」が多い

女性は「好きという感情が芽生えたら」が多い

引用元:【浮気はどこから?】男女別・浮気の境界線アンケート結果発表!

女性の場合は、「好きという感情が芽生えたら(25.3%)」浮気だという判断をする方が25%におよびました。

ほかには「手を繋いだら(20%)」、「キスをしたら(16.7%)」と1位から3位までで約60%が占められます。

なお、「体の関係を持ったら」浮気または不倫だとする方は、全体の12%ほどでした。

男性は「体の関係を持ったら」が多い

男性は「体の関係を持ったら」が多い

引用元:【浮気はどこから?】男女別・浮気の境界線アンケート結果発表!

その一方で男性の場合は、第1位が「身体の関係を持ったら(22%)」となっています。

次いで「手を繋いだら(18.7%)」、「キスをしたら(18%)」という結果になっており、全体の60%弱でした。

女性の第1位である「好きという感情が芽生えたら」は、全体の16%ほどでした。

このように、一般的な認識としてどこからが浮気になるかは男女で異なることがわかります。

離婚や慰謝料請求をするには不貞行為の有無がポイントになる

ここでは、離婚や慰謝料請求をする際のポイントとなる「不貞行為」について詳しく解説します。

不貞行為とは

不貞行為とは、「結婚や婚姻関係にある者が、自分の配偶者以外の相手と肉体関係を持つこと」を指します。

婚姻届を出している場合はもちろんのこと、事実上夫婦同然の生活を送っている場合にも、第三者との肉体関係を持つと不定行為と判断されることがあります。

不貞行為は離婚の原因になる

夫婦には、配偶者以外と肉体関係を持ってはいけないという貞操義務があります。

不貞行為は、その義務に違反する行為です。そのため不貞行為は、民法第770条の裁判所の離婚原因にあたります。

第七百七十条【裁判上の離婚】
1.夫婦の一方は、次に掲げる場合に限り、離婚の訴えを提起することができる。 一 配偶者に不貞な行為があったとき。 二 配偶者から悪意で遺棄されたとき。 三 配偶者の生死が三年以上明らかでないとき。 四 配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき。 五 その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき。
2.裁判所は、前項第一号から第四号までに掲げる事由がある場合であっても、一切の事情を考慮して婚姻の継続を相当と認めるときは、離婚の請求を棄却することができる。
引用元:民法 | e-Gov 法令検索

つまり、どちらかに不貞行為があった場合、相手が離婚したくないと主張しても離婚できる可能性があるのです。

不貞行為での離婚は慰謝料請求が認められる場合が多い

不貞行為があった場合は、民法上の不法行為が成立する場合に慰謝料請求が認められることが多くあります。

そもそも慰謝料請求とは、精神的損害に対しておこなわれるものです。

そのため、不貞行為が認められ、民法上の不法行為と判断された場合に慰謝料が認められることとなります。

ただし、不貞行為があれば必ず慰謝料が認められる、というわけではないので注意が必要です。

不貞行為がなくても悪質な場合は慰謝料が認められることも

不貞行為がなくても悪質だとされる場合には、慰謝料が認められることもあります。

たとえば、夫が妻以外の女性に結婚を申し込み、そのうえで離婚を言い渡されたケースでは、不貞行為がなくても慰謝料が認められたケースがあります。

ただし、一般的には不貞行為がない場合に慰謝料を請求することは難しいといえます。

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相手の不倫・浮気を疑っているときにすべきこと

結婚相手が不倫または浮気をしているかもしれないと思ったときに、どのような行動をすればよいでしょうか。ここでは4つのパターンを解説します。

不貞行為の証拠を確保する

まずは、不貞行為の証拠を確保するようにしましょう。

慰謝料や履行を請求する際に、1番重要になるのが不貞行為の有無があったかどうかです。

それを証明するための証拠を確保することが大事です。

証拠になり得るものとしては、たとえば以下のようなものがあります。

  • ラブホテルに二人で出入りする動画や画像
  • 性交渉中の画像・動画
  • 不貞行為を認める旨の音声データ
  • 調査会社の調査報告書
  • ラブホテルの領収書 など

客観的に不貞行為を証明するためには、以上のようなものを確保しておきましょう。

冷静に状況を整理する

相手が不倫をしていると知ったら、つい感情的になってしまうこともあるかもしれません。

しかし、相手が不倫または浮気をしているかもしれないと思った場合にも、なるべく冷静に状況を整理することも重要です。

なぜなら、感情的に事を運んでしまうと正しい判断ができなくなる可能性があるためです。

自分が持っている情報を整理することで、勘違いだったり、確定的とは言えなかったりした場合のトラブルを防ぐことができます。

浮気や不倫を疑った際に、すぐに相手に感情をぶつけてしまうと取り返しのつかない状況になってしまうことあるかもしれません。まずは冷静になって、状況を整理してみることをおすすめします。

話し合いの機会を持つ

実際に相手が浮気または不倫をしていることがわかった場合、話し合いの機会をもつようにしましょう。

このときも感情的に責め立てるのではなく、相手の話を引き出すようにするのが重要です。

このときにも、できれば浮気または不倫の証拠を提示して話し合いの席を設けるとよいでしょう。

場合によっては二人ではなく、第3者を交えることで冷静に話し合いができるかもしれません。

弁護士に相談する

浮気や不倫に対して自分だけでは対応しきれないと感じた場合は、弁護士に相談することもおすすめです。

どのような証拠を集めるべきかや、離婚や慰謝料請求など、相手とどのように交渉していくべきかがわからない場合に弁護士が的確にサポートしてくれるでしょう。

浮気や不倫が疑われる際、できるだけ客観的に状況を見ながら行動をとることが重要です。

自分だけでは、そうした判断がしづらい場合に、弁護士に相談してみることをおすすめします。

浮気や不倫で慰謝料請求する場合の5つのステップ

ここでは、実際に浮気や不倫で慰謝料請求をする場合の5つのステップについて解説します。

慰謝料請求の条件を確認する

まずは、慰謝料請求の条件を確認しておきましょう。

一般的には、不貞行為の証拠を確保することで、慰謝料請求が認められることがほとんどです。

不倫による慰謝料請求の条件は、以下のとおりです。

  • 肉体関係があった場合
  • 不倫相手が既婚者だと知っていた(知ることができた)場合
  • 婚姻関係がすでに破綻していた場合

不倫相手に慰謝料を請求する場合には、「不倫だ」と分かっていたかどうかがカギとなります。

もしも「独身だと思っていたのに不倫だった」という場合には慰謝料を請求できないためです。

このように、慰謝料請求を行う場合にはその条件を確認し、それを証明するための証拠を集める必要があります。

事前に、請求が通りやすい条件を揃えておきましょう。

調査をおこなう

慰謝料請求の条件を満たす証拠がまだ十分に手に入れられてない場合には、改めて調査をおこないます。

自分で調査をする場合もあれば、探偵事務所や調査会社に依頼することもあります。

ただし、自分で浮気調査をする場合には「プライバシー侵害」として逆に損害賠償を請求されてしまう可能性があるため注意が必要です。

たとえば、以下のような行為が違法となることがあります。

  • 勝手にスマートフォンをチェックする
  • ICレコーダーを相手の車に設置する
  • 位置情報アプリで監視する など

自分で浮気調査を行う場合は、プライバシー侵害にならないよう注意しましょう。

ちなみに、以下のような状況であればプライバシー侵害にあたらないケースが多いです。

  • たまたまスマートフォンが見えてしまった
  • ICレコーダーで夫婦の会話を録音する
  • 夫婦で使っている車にICレコーダーを設置する

なお、探偵事務所や調査会社の依頼報告書を慰謝料請求のための証拠として採用することは、もちろん可能です。

不倫相手と直接交渉する

不倫相手に直接交渉することで、慰謝料を請求することも可能です。

不倫相手に交渉して、慰謝料を認めさせることができれば、比較的慰謝料回収が短期間で済むというメリットがあります。

また、短期間で交渉が進めばコストを抑えることも可能です。

ただし、相手が話し合いに応じない場合には、この方法では解決できません。

書面で慰謝料を請求する

話し合いで解決ができなかった場合は、書面で慰謝料を請求する方法を取ることができます。

慰謝料請求に関する書類を作成し、内容証明郵便を利用して送付します。

重大な請求通知などに利用される内容証明郵便で送付することで、相手に対して心理的なプレッシャーを与えることもできるでしょう。

相手が応じなければ弁護士に相談・依頼する

以上の方法をとっても相手が応じない場合、交渉で問題が解決しない場合には、裁判を起こす必要があります。

なお、裁判を起こすことになった際は弁護士に依頼することをおすすめします。

弁護士は、不倫の慰謝料請求に関する法的な知識と経験を持っています。

弁護士に相談・依頼することで、慰謝料請求時に必要な手続きを的確におこなうことができます。

また、相手との交渉も代理でおこなってもらうことも可能です。

公的な手続きを任せられるだけでなく、精神的な負担を軽減することもできるため、状況に応じて弁護士を活用することをおすすめします。

まとめ

この記事では浮気と不倫の違いについて詳しく解説してきました。

法的には、浮気と不倫の明確な違いはありませんが、原則として不貞行為の有無によって判断されます。

もし不倫や浮気によって慰謝料や離婚を請求したいのであれば、不貞行為の証拠を確保するなど、事前の調査や準備が必要です。

状況に応じて弁護士に相談することで、必要な手続きや交渉を一任することができます。

不倫や浮気についての問題をひとりで抱え込むのではなく、ぜひ弁護士に相談してみることをおすすめします。

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この記事を監修した弁護士
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