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KL2020・OD・037
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弁護士への相談にあたっては、必要書類の準備や相談内容の要約といった相談前の準備のほか、相談時の注意点などもあります。この記事では、弁護士に相談する際のコツについて紹介します。
弁護士に適切なアドバイスをしてもらうためには、相談する人と弁護士との間で十分に事実が共有されていなければなりません。しかし、多くの場合、弁護士と相談できる時間は限られていることも多いといえるでしょう。そのためには、短時間の間に弁護士に自分の相談内容を分かりやすく伝えていく必要があります。
ここでは、弁護士に分かりやすく相談内容を伝えるコツをご紹介します。
弁護士との法律相談を行う際には、端的に事実のみを話すことを心がけましょう。例えば、自分の行動の動機や推測ばかりを話すことに意味は乏しく、「誰が、いつ、どこで、何をしたか」という客観的事実をまず説明することが大切です。
例えば、不動産を買った後に、不動産に隠れたきずや・欠損などが発覚し、トラブルへと発展した場合を考えてみます。
このようなトラブルを説明するときには、「上司の人に不動産屋さんを紹介してもらって…」「不動産屋さんは八百屋の隣にあって…」「不動産屋の支店長が甥で…」などの購入に至った経緯よりも、まずは「令和元年7月15日に家を5000万円で買った」「同年7月20日に、家の柱にヒビが入っていることに気づいた」といった判明事実をシンプルに伝えることが重要です。
具体的な事情の中で、問題を解決するにあたって法律上重要なものがあれば、弁護士が深く掘り下げたり、聞き返したりしてくれるでしょう。
自分はどうしたいのかを相手にまず伝えましょう。
例えば、空き家だと思い家を購入したら、その家の元所有者が第三者に貸しており、トラブルになった場合を考えてみましょう。
「家から第三者を追い出したい」「第三者には家を借りさせつづけ、賃料は自分が手に入れたい」「家を購入する際に支払ったお金を元の所有者から返してほしい」など、人によって希望は異なります。
弁護士は、相談を聞きながら相談者の希望に沿うために行使できる法律を検討し、アドバイスしていくことになります。自分の所有する家から第三者を追い出す権利(所有権に基づく返還請求権としての明渡請求権・民法206条)と、賃料を支払ってもらう権利(賃貸借契約に基づく賃料支払請求権・民法601条)では、請求するための条件が異なるため、相談者から聞かなければならない情報も異なってきます。
そのため、法律相談するときは、自分が最終的に何をしたいのか相手に伝えると、スムーズに相談できます。
法律相談で重要なことは、自分にとって不利だと思われる事実であっても隠さず話すことです。
先の2つで紹介したように話す内容に優先すべきことはあります。しかし、自分にとって不利な情報を隠す必要はありません。
弁護士は職務上知り得た情報について守秘義務を負います。そのため、不利な情報を知ったからと言って、周囲や相手側に知られることはありません。また、不利な情報を知られても、交渉や裁判が不利に進行することはないのでご安心ください。
ご自身では不利になると考えた情報でも、弁護士からみたらむしろ有利な情報である事もあります。自身で判断せず、問題に関する事情はできるだけ詳細にお話ください。
トラブルが発生した場合、相手方も弁護士に相談・調査してもらうでしょう。その際に、ご自身が弁護士に伝えなかった事実を、相手方が発見してしまう可能性は十分にあります。
しかし、事前に弁護士へ知らせておけば、交渉や裁判時にその事実を指摘されても、不利にならないための反論を十分に練ることが可能です。
不利だと思われる事実こそ早めに弁護士へ相談しましょう。
弁護士に相談する前に、あらかじめ要点を整理しておきましょう。
例えば、相続の遺産分割についてトラブルが起こった場合は、以下の点を整理します。
特に金銭の価格やトラブル発生時期が分からないと、弁護士もアドバイスできない可能性があります。相談する前に十分準備してから臨みましょう。また、弁護士に何を持参するべきか必ず確認しましょう。
弁護士に法律相談する際は、分野ごとに以下のような書類やメモを揃えておくことをおすすめします。また、事務所ごとに必要な書類が異なりますのでご注意ください。
自分が経験した事実であっても、弁護士を前に法律相談しようとすると緊張して、あるいは緊張していなくても上手く話せなくなってしまうことはよくあることです。
上記のコツでもご紹介した、「自分が何をしたいのか」「いつ、どこで、なにをしたという結論」「あらかじめ整理した要点」をあらかじめメモにして残しておきましょう。また、あらかじめ自分が話しておきたい内容の順番もメモしておくとよいでしょう。
例えば、上記のコツを参考にすると、
といった形で話すと良いでしょう。
また、トラブルに関連する事実(実際に起ったこと)は時系列にまとめておくとよいでしょう。うまく説明できない人は、メモごと弁護士に渡してしまうのも、スムーズに相談する1つの方法です。
このような事実をまとめる作業は、日記とは異なります。自分がどのように感じたのか、考えたのかといった主観的なことは書かず、「何月何日に誰がどこでなにをしたか」という客観的事実にしぼってまとめましょう。
離婚に関する相談をしたい場合は、主に以下の情報が必要となるでしょう。
交通事故に関する相談をしたい場合は、主に以下の情報が必要となるでしょう。
相続に関する相談をしたい場合は、主に以下の情報が必要となるでしょう。
債務整理や借金返済に関する相談をしたい場合は、主に以下の情報が必要となるでしょう。
不動産関係に関する相談をしたい場合は、主に以下の情報が必要となるでしょう。
弁護士に相談する場合の費用相場は以下の通りです。
弁護士に相談する場合は、30分で5,000円程度が相場と言われています。
もっとも、地域や弁護士のキャリア、相談する分野の専門性などによって金額が左右されます。相談料などは各法律事務所のウェブサイトなどで明示していることも多いため確認しておきましょう。
前もって相談内容を準備しておけば、短時間で十分な法律相談を行うことも可能です。仮に60分程度で十分に法律相談を行うことができた場合、1万円程度で相談できます。
法律事務所によっては、30分のみ、初回限定などの条件がある場合が多いものの、弁護士に無料相談できる法律事務所もあります。
お住まいの近くの法律事務所のウェブサイトなどをみて確認してみましょう。
弁護士に分かりやすく相談内容を伝えるコツとしては、以下の4つがあります。
法律相談で弁護士から十分なアドバイスを受けるためには、事前準備が重要です。自分が弁護士に伝えることのメモや、時間順に出来事をまとめたメモなどを持参しましょう。
弁護士に相談する場合の費用相場は、有料場合は30分で5,000円程度です。前もって準備すれば1万円程度で解決することも可能です。また、弁護士に無料相談できる法律事務所もあります。
お困りの際は、早めに相談することが大事です。ぜひ参考にしてください。
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本記事はあなたの弁護士を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。
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