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KL2020・OD・037
死亡届が必要なのは人間だけではありません。
実は犬が亡くなったときも30日以内に役所に死亡届を提出する必要があります。
『平成29年(2017年)全国犬猫飼育実態調査 結果』では、犬の推計飼育頭数は全国で約892万頭にのぼり、犬を飼っている家庭は多いと思いますが、死亡届を提出する必要があるという事を知らなかった方もいるのではないでしょうか?
では、なぜ犬が亡くなったときに死亡届を出す必要があるのか解説していきます。
犬が亡くなったときに死亡届を出す義務は『狂犬病予防法 第四条』で定められています。
犬が死亡したとき又は犬の所在地その他厚生労働省令で定める事項を変更したときは、三十日以内に、厚生労働省令の定めるところにより、その犬の所在地(犬の所在地を変更したときにあつては、その犬の新所在地)を管轄する市町村長に届け出なければならない。狂犬病予防法※強調は筆者による。
狂犬病予防法はその名のとおり、狂犬病を発生することを予防、撲滅することを目的とした法律です。
つまり死亡届を出す理由は『狂犬病対策』ということです。
ちなみに犬を飼い始めたときも登録の申請が必要です。また、毎年1回狂犬病の予防注射を受けさせるなどの義務もあります。
犬が亡くなり死亡届を提出しなかった場合『二十万円以下の罰金』になります。
第二十七条 次の各号の一に該当する者は、二十万円以下の罰金に処する。
一 第四条の規定に違反して犬(第二条第二項の規定により準用した場合における動物を含む。以下この条において同じ。)の登録の申請をせず、鑑札を犬に着けず、又は届出をしなかつた者狂犬病予防法※強調は筆者による。
しかし、よほど悪質なケースでない限り、罰せられる可能性は低いでしょう。
あるとすれば、行政から届け出るよう繰り返し勧告があったのにこれを無視し続ける、極めて劣悪な環境で犬を多頭飼育し、結果死亡させた場合にこれを怠るといった極めて悪質なケースに限られるでしょう。
また、死亡届の手続き方法は各市町村で異なりますので、愛犬が亡くなってしまったときは、まず役所のホームページや電話で確認しましょう。
『家族』として一緒に生活していた愛犬が亡くなってしまったら、本当に辛くて悲しいですよね。
死亡届というと思わず目を背けたくなるかもしれません。
しかし、犬や猫などの動物も法律で守られるべき存在であり、飼い主としての義務と責任を改めて確認しましょう。
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本記事はあなたの弁護士を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。
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