少年院の生活|少年院で行われる5つの矯正教育と出院までの流れ

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弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤 康二
監修記事
少年院の生活|少年院で行われる5つの矯正教育と出院までの流れ

少年院は刑務所などと異なり、刑罰を執行する施設ではなく、更生するための施設です。

そのため少年院では、刑務所のように強制労働である刑務作業をさせるというわけではなく、社会復帰を促す更生のための矯正教育を行っています。

この記事では少年院での生活、行われる5つの矯正教育、一日の流れ、出院までの流れについて解説します。

少年院での処遇と生活

少年院での処遇と生活

前述した通り少年院は更生のための施設であり、矯正教育を行っています。

刑務所および少年刑務所では、刑が執行され、強制労働である刑務作業に服さなければなりませんが、更生施設である少年院は、“規律の厳しい全寮制の学校のようなところ”と言われています。

ここでは少年院で行われている矯正教育の種類から、少年院での生活についてご紹介していきましょう。

少年院で行われる5つの矯正教育

少年院で行われる矯正教育には、生活指導・職業指導・教科指導・体育指導・特別活動指導の5つがあります。

生活指導

自立した生活を営むための知識・生活態度の習得、集団行動を学ぶ

職業指導

勤労意欲の喚起、職業上有効な技能の習得

教科指導

基礎学力の向上、義務教育、高校卒業程度認定試験受験指導

体育指導

基礎体力の向上

特別活動指導

社会貢献活動、野外活動、音楽の実施

【参考元】法務省|少年院

少年院一日の流れ

下記は関東にある多摩少年院での1日の流れと年間の行事です。

法務省|多摩少年院

引用元:法務省|多摩少年院

少年院ではみだりに私語をすることは禁止されているようですが、テレビの視聴や新聞を読むことは可能なようです。

年間の行事も充実しており、成人式なども行われています。こういった行事が行われるのも更生施設である少年院の特長です。

その他少年院の生活

少年院に限ったことではありませんが、刑務所や拘置所であっても入浴は週2~3回。食事には十分な配慮がされており、しっかりとした量が提供されるようです。

面会や手紙のやり取りは3親等、親や兄弟、祖父母、姪や甥までであれば行うことができますが、友人や恋人との面会、手紙のやり取りは認められないことが多いようです。

少年院での生活はどのくらいの期間続くのか

少年院の収容期間の平均は約1年といわれています。しかし、犯罪の悪質性や更生に必要な期間などによって収容期間は変わります。

実際のところは、家庭裁判所の判断によるものとお考え下さい。

例えば、短期処遇であれば4ヶ月以内、長期処遇で相当長期とされれば2年以上ということもあります。

少年院出院までの流れ

少年院出院までの流れ

ここでは少年院に入所してから出院までの流れをご紹介していきましょう。入所後は一定の成績を納め進級し、段階を経て出院します。

この段階は後述するような考査期間や考査生と呼ばれます。また、評価や期間などによって級が決められるところもあります。

進級のための“成績”とはテストの点数ではありません。入所してから個人で達成すべき総合目標などが課され、A~Eの5段階で評価されます。

確かに学校の成績のようですね。進級のためにはC以上を獲得しなければなりません。

考査期間

入所後は考査期間(考査生)からスタートし、10日間ほど単独寮で反省や内観し、作文などを書きます。

予科期間

考査期間終了後は集団寮に入る予科期間(予科生)となります。

予科期間では、少年院での基本動作である行進や姿勢から生活全般のオリエンテーション、ルールや生活様式などの集団行動を指導され行動訓練を学びます。

中間期

予科期間後の中間期は本格的に矯正教育が行われます。

中学生であれば教科を学び、16歳以上であれば職業訓練を、その他にも集会・体育・読書などの日課があります。

出院準備

中間期が終われば出院準備に入り、集団寮から出院準備生だけの集団寮へ移ります。

出院が近いこともあり、自立した生活態度が求められ、集団行動の指揮を取るなども行います。

生活態度がいい院生であれば、“処遇外出”といって、1日だけ担当の教官と外出することが許されます。出かける場所は映画館や美術館のようです。

まとめ

少年院では刑務所のように強制労働である刑務作業を科し、刑を執行する場所ではありませんので、一見楽なように見えるかもしれません。

しかし入所している少年たちは、今までの非行生活から社会復帰できるよう自身が変わる努力をしていかなければなりません。

昨今、少年による重大事件の発生を受け、非行少年に対する世間の目は厳しく、実刑を下すべきだとする声も多く聞かれます。

感情論で考えれば頷ける話ですが、単に刑罰を科すだけでは更生の機会は失われてしまいます。

前途ある若者が更生をし、社会が受け入れていけることが重要なのではないでしょうか。

少年院の収容期間、少年院の種類、少年院送致までの流れなどについては、関連記事で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。

【関連記事】少年院とは|少年院の収容期間から種類・流れ・刑務所や鑑別所との違い

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この記事を監修した弁護士
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤 康二
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。第二東京弁護士会所属。

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