敷金を超える高額な修繕費を請求された際の対処法4つ

弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤 康二
監修記事
敷金を超える高額な修繕費を請求された際の対処法4つ

納得行かない高額な修繕費を請求され、敷金返還がされずお困りではないでしょうか?

築年数十年の戸建て住宅に3年間居住し退去したところ、約33万円の退去費用を請求された。高額すぎる。

引用元:国民生活センター|賃貸住宅の敷金、ならびに原状回復トラブル

10年間住んだ賃貸アパートを退去した。敷金を差し引いた約10万円を支払ったが、後から原状回復ガイドラインを知り、支払過ぎたと思った。交渉法を知りたい。

引用元:国民生活センター|賃貸住宅の敷金、ならびに原状回復トラブル

アパートやマンション退去時に、高額な修繕費を請求されトラブルになる例は少なくありません。敷金返還や原状回復義務に関して、国民生活センターには年間13,000件以上の相談が寄せられています。

引用元:国民生活センター|賃貸住宅の敷金、ならびに原状回復トラブル

  • 物件退去時に、不当に高額な修繕費を払わずに済むためにはどうすれば良いのでしょうか?
  • 敷金を返してもらうにはどうすれば良いのでしょうか?

今回は、敷金や修繕費に関して不当な請求をされても支払わないための知識をお伝えします。

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敷金・修繕費で揉めた際に確認するべき2つのこと

敷金を返還してもらうためには、大家さんの修繕費負担部分の費用があなたに請求されていることを主張できるようにしなければいけません。まず、物件の修繕費負担部分に関して、どこからどこまでがあなたの担当なのかを確認しておきましょう。

あなたの負担部分と大家さんの負担部分を理解しておく

あなた(賃借人)の負担部分と大家さん(賃貸人)の原則的な負担部分を簡単に表すと次のようになります。

あなた(賃借人)の負担部分 部屋を借りた後にできた汚れや損傷の部分
大家さんの(賃貸人)負担部分 通常消耗や経年劣化の部分

具体的にどこからどこまでをあなたが負担すべきなのでしょうか。国土交通省のガイドラインを参考にし、本来のあなたの負担部分を確認していきましょう。

引用元:国土交通省住宅局|原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(再改訂版)

なお、上記はあくまで原則的な負担部分であり、契約でこれと異なる合意をすることは可能です。具体的な負担部分については契約書も併せて確認しましょう。

請求書の内容と照らし合わせる

請求書を確認し、大家さんが修繕すべき費用が請求されていないか確認しましょう。日焼けした畳やプローリングのワックスがけなどに関して、あなたが費用を払う必要はありません。もし大家さんの負担部分が引かれていたら、不動産会社や大家さんに交渉をしましょう。

『敷金や修繕費が納得行かないときの対処法4つ』で詳しくお伝えします。

高額な敷金や修繕費を不当に請求されないためにやっておきたいこと

高額な敷金や修繕費を不当に請求されないためにやっておきたいこと

退去時に高額な修繕費を請求されてトラブルになるのは珍しいことではありません。次の3点を覚えておき、トラブルを未然に防ぐための対策をしておきましょう。

入居前に賃貸借契約書の内容をよく確認しておく

賃貸借契約を結ぶ際に、退去時の原状回復義務に関して説明されます。物件ごとに原状回復義務の取り決めが異なるので、修繕費分担に関してはしっかり聞いておきましょう。納得がいかない負担分に気付いた場合は、契約をする前に相談をするとトラブルを未然に防ぎやすくなります。

入居時に室内の汚れや損傷を確認しておく

退去時の損傷に関して、入居前からあったものなのか、入居中にできたものなのかトラブルになることがあります。入居時は室内に損傷がないか必ず確認してください。写真を撮っておいたり、不動産会社に問い合わせたりするなどしましょう。

不注意による破損・家賃滞納をしない

敷金は借主が家賃滞納をしたり、物件を損傷したりした際の担保となるお金です。こちらに落ち度がなければ退去時に全て返還されますが、例えば畳を汚してしまった場合は敷金が張替え費用に使われてしまいます。借りた家を大切に使うようにしましょう。

敷金や修繕費が納得行かないときの対処法4つ

敷金や修繕費が納得行かないときの対処法4つ

こちらに落ち度がないにも関わらず、大家さんが負担すべき修繕費を請求された際は次のステップで対処していきましょう。

国民生活センターに相談し論理武装する

まずは専門家にあなたの解釈が合っているのか確認してもらいましょう。物件の状態や明細書の内容など現状を伝え、どこまであなたに責任があるのかを確認してもらいます。また、状況に応じて、何をどう主張するべきかについても助言をもらっておくと良いでしょう。

大家さんや不動産会社に連絡をする

大家さんの負担すべき修繕費があなたに請求されているということを伝えましょう。国民生活センターでの情報収集が生きれば、この段階で問題が解決することもあります。

敷金返還請求書を送付する

敷金返還請求書を内容証明郵便で送付し、敷金返還を要求しましょう。内容証明郵便を送った場合、通知したという事実が公的に証明され、訴訟をする際の証拠になります。まずは内容証明郵便を送付し、敷金の返還を期待しましょう。

詳しくは『敷金返還請求書リンク』をご覧ください。

少額訴訟を起こす

万が一敷金返還請求書を送付しても返金がされない場合は、少額訴訟をしましょう。訴訟とは言うものの、通常の訴訟よりも内容が簡単で、2ヶ月程度で判決が出ます。勝訴すると強制執行ができるようになるので、どうしても返金がされない場合は少額訴訟をすると良いでしょう。詳しくは『少額訴訟リンク』でお伝えします。

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まとめ

まとめ

大家さんが負担すべき修繕費を請求され、本来は戻ってくるはずの敷金を返してもらえなくなる場合があります。国土交通省のガイドラインを参照し、あなたが負担すべきではない修繕費が引かれていないか確認しましょう。もし請求されていたのであれば、基礎的な知識をつけた上で今回お伝えした対処法を試してみてください。

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梅澤 康二
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。第二東京弁護士会所属。

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