自己破産とは?自己破産で借金を0にするための全知識

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弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤 康二
監修記事
自己破産とは?自己破産で借金を0にするための全知識

「自己破産をしたら自宅や車も手放さないといけないかもしれない」

「ギャンブルなどの借金も自己破産で免除されるのだろうか・・・」

「自己破産した後はどんな生活が待ってるのか不安だな」

 

自己破産は本当はどんなものなのかが分からなくて不安になりますよね。

そんなあなたのために自己破産で気になるところを一気に解説しました。

  • 自己破産とは何か
  • 自己破産のメリットやデメリット
  • 自己破産で借金が免除されない場合
  • 自己破産後の生活で困ること
  • 自己破産の条件
  • 自己破産の具体的な費用、流れ
  • 自己破産をする際の司法書士と弁護士の違い
  • 自己破産をするときの弁護士の選び方

について一挙解説します。

目次

自己破産とは何か

借金をした人が借金を返せる状態ではなくなった際に、裁判所が行う債務整理の手続きのことです。

本当はお金を借りた人に借金を返さないといけないのが当たり前です。

どうしても借金を返せなくなった人に返済の責任を免除する救済措置とも言えるかもしれません。

自己破産のメリットとデメリット

ブラックリストに載る

自己破産をすると信用情報(クレジットカードなどの契約・支払い、返済などの情報)にキズがつきます。

そして、信用情報機関(信用情報を管理している機関)にブラックリストとして登録されます。

ブラックリストに載ってしまうと、クレジットカード・ローンなど5~10年間は利用できません。

なお、自分でクレジットが作れないからといって、親族や家族にクレジットカードを作ってもらい、そのクレジットカードを自分のものとして使うことはやめてください。

クレジットカードは名義人以外の者が使うことは利用規約で禁止されていることがほとんどです。

また、他人名義のカードをあたかも自分のカードのように使う行為は詐欺行為になることがあります。

クレジット会社とトラブルになる可能性も十分にありますので、絶対にやめましょう。

 

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20万円以上の財産を残せない

自己破産をすると持ち家・車・有価証券(株券)などの財産の価値が20万円以上の資産はのこせません。

債権者(お金のもらう権利のある人)に少しでもお金を返済するために回収されます。

一括払いなら自宅を取り戻せる

破産する本人以外の親族が力を合わせて、破産者の持ち家を適正な価格で一括払いで購入すれば自宅は取り戻すことができます。

(関連記事:自己破産しても家を残せる!破産後も自宅で過ごすための方法と注意点)

車は没収されない時もある

所有している車の価値が20万円以下なら自動車は自由に使える財産として手元に残せます。

自動車の財産としての価値は購入価格や簿価(帳簿上の価格)ではなく、基本的には時価額で決まるからです。

例えば、自動車であれば、ディーラー・中古ショップの査定や中古車オークションでの価格を参考にして判断することになります。

 

(関連記事:自己破産をしても車を手元に残せる?|車を手元に残せる基準まとめ)

携帯を使えなくなる可能性がある

以下の2つの条件を満たしていると現在契約している携帯は使えなくなります。

  1. 携帯料金を延滞している

  2. 携帯の本体代金の支払いが終わっていない

これは、滞納している通信料や本体代金が免責(お金を払う責任がなくなる)となるからです。

お金を払う責任がなくなる分、携帯電話購入契約や通信回線利用契約が解除されてしまうからです。

しかし、プリベイト携帯は例外です。

購入する際に本体代金や通話料金を支払い済みであるため、破産手続きに影響なく使用できます。

また破産手続き後でも、新たに携帯電話を購入・使用することも可能です。

 

(関連記事:自己破産をしても携帯は使える!?携帯を使える・使えないケースまとめ)

職業を制限される

破産の免除が確定されるまでの間ですが以下の職業につくことはできません。

  • 弁護士

  • 司法書士

  • 旅行会社

  • マンション管理業

  • 警備員など

 

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海外旅行に行けない

自己破産の申し立てをして管財事件になると裁判所の許可が下りない限りは海外旅行に行けません。

管財事件とは裁判所から選ばれた弁護士が破産した人の財産を調査・換算して、換金できた財産をお金を貸した債権者に返済することです。

関連記事:自己破産しても海外旅行には原則行ける|行けない場合の理由と対策とは)

連帯保証人に迷惑をかける

奨学金などの借金があるのに自己破産すると連帯保証人に迷惑をかけます。

連帯保証人は債務者と同じ債務を持っており、債務者が破産してもこの債務が免除されることはありません。

そのため、連帯保証人は破産者の免除された借金の全てを個人で負担することになります。

 

(関連記事:奨学金を自己破産した時のデメリット|奨学金返済の手助けする救済制度)

周りの人に破産者だとバレる可能性はある

自己破産をすると官報(国が毎日発行する新聞のようなもの)に破産者の名前が載るため周りの人にバレる可能性は低いですがあります。

ただ、官報を読む人は法律関係・金融関係の仕事をしている人なので自己破産をしても滅多にバレません。

自己破産のメリット3つ

自己破産のメリット3つ自己破産をするメリットをお伝えします。

借金がゼロになる

自己破産をする最大のメリットは非免責債権以外の借金を帳消しにできることです。

租税や罰金等の債権は免責されませんので注意して下さい。

貸金業者からの取り立てがストップする

自己破産の申し立て・弁護士に依頼をすれば貸金業者からの取り立てはストップします。

貸金業者からの厳しい取り立てがなくなることで借金生活のストレスから解放されるでしょう。

親・子供などの家族に影響はない

自己破産をしても本人以外の家族には影響はありません。

自己破産で影響を受けるのは破産をする本人だけだからです。

親・子供の貯金にいくらお金が入っていても没収されることはありません。

 

しかし、影響されないからといって故意に家族の口座にお金を入金してしまうと財産隠しになり、

自己破産をしても借金の免除ができないため注意しましょう。

 

また破産手続きにより持ち家などが処分されてしまうと、家族の生活に影響がでることも十分考えられます。

破産手続きを行ううえでは、しっかりと家族に相談するべきでしょう。

 

(免責許可の決定の要件等)

第二百五十二条 裁判所は、破産者について、次の各号に掲げる事由のいずれにも該当しない場合には、免責許可の決定をする。

一 債権者を害する目的で、破産財団に属し、又は属すべき財産の隠匿、損壊、債権者に不利益な処分その他の破産財団の価値を不当に減少させる行為をしたこと。

(引用元:破産法第252条1項)

自己破産で免除されるか不安な借金

自己破産をしても免除されるかどうか疑問のある借金について解説していきます。

ギャンブル・投資での借金

パチンコ・スロットなどのギャンブルやFX・株などの偶然の利益がでる行為をして背負った借金は、

免責不許可事由として破産法で免除を認めないと定められています。

 

しかし、裁量免責(裁判所の計らい)により債務は帳消しになることが多いと言われています。

 

(関連記事:FXで破産はしない!?|借金ができない理由と負債を背負った時の対処法)

慰謝料

慰謝料は自己破産をしても帳消しにできないと思われがちですが、非免責債権に該当しない限り免責されます。

実際に浮気をした夫が、損害賠償請求された後に自己破産をして慰謝料を免責されたケースは過去にありました。

ただし、一部の慰謝料債務は非免責債権とされるため、免責されない可能性があります。

 

第二百五十三条 免責許可の決定が確定したときは、破産者は、破産手続による配当を除き、破産債権について、その責任を免れる。ただし、次に掲げる請求権については、この限りでない。

二 破産者が悪意で加えた不法行為に基づく損害賠償請求権

(引用元:破産法第253条2項)

(関連記事:自己破産で慰謝料は免除(免責)される!?主な理由と払うべきケース)

損害賠償請求

故意又は重大な過失により加えた人の生命又は身体を害する不法行為に基づく損害賠償請求権は、破産法で非免責債権とされています。

例えば、無免許運転やお酒を飲んだまま運転して人をひいて死傷させた場合などが当てはまります。

こういった場合は損害賠償債務は免責されないことが多いでしょう。

第二百五十三条 三 破産者が故意又は重大な過失により加えた人の生命又は身体を害する不法行為に基づく損害賠償請求権(前号に掲げる請求権を除く。)

(引用元:破産法第253条3項)

自己破産をしても免除されないのは税金

自己破産をしても税金は借金ではないので免除されません。税金は、国民の払う義務のあるお金だからです。

「滞納した税金があるけど払えない・・・」という人は、役所で減額した分割払いはできるか相談してみてください。

自己破産後の生活で気になること

自己破産をしたら生活にどのような支障がでるのか気になる点をまとめました。

持ち家は条件を満たしたら手放さないでもよい

先ほど説明した通り、持ち家は破産者の親族が一括で適正価格で購入した場合は手放さなくとも良くなります。

他にも可能性は低いですが自由財産(処分しなくてもいい財産)の拡張手続きをすれば自宅を残せるかもしれません。

また、自己破産以外の個人再生や任意整理の方法をとれば

家を手放さなくても済みます。

 

詳しくは『自己破産しても家を残せる!破産後も自宅で過ごすための方法と注意点』でご確認ください。

住むところは確保できる

自宅を没収された人が住むのにおすすめなのは、誰でも入居できるUR賃貸です。

誰でも住めるため自己破産をした人も歓迎してくれます。

賃貸住宅に住んでいる人は、今住んでいる場所から出ていく必要はありません。今まで通り同じ場所に住むことができます。

車は条件を満たせば手放さなくてよい

ローンが残っていない状態で20万円以下の査定額だった場合は車を手元に置いておくことが出来る可能性があります。

ローンが残っている状態の場合は、ローン会社が車の引上げを求めるので手元に置いておくことは難しくなります。

選挙権はなくならない

自己破産をしたからといって、公民権(国民が持っている権利)を奪うことは不可能なので、選挙権がなくなることはありません。

生活保護はなくならない

自己破産をしても生活保護はなくなりません。自己破産と生活保護は別々な制度なため関係ないからです。

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自己破産するのに必要な条件

自己破産するには2つの条件を満たしていることを証明することが必要です。

  1. 1.借金を支払える状態ではないこと
  2. 2.借金をした理由や成り行きが正当であること

この2つの条件を満たしていることを証明するために「破産手続き」と「免責手続き」を完了させる必要があります。

「破産手続き」と「免責手続き」のやり方は次の『自己破産の流れ』で確認しましょう。

自己破産の流れ

実際に自己破産を行う際は、まず自己破産を行う旨を裁判所に申し立てます。

参照元:自己破産申立について|裁判所

破産手続き

破産手続き自己破産の手続きには2つの種類がありますので、まずはそちらを確認しておきましょう。

管財事件

財産のある人が使う破産手続きの方法です。管財事件の場合だと裁判所から破産管財人(弁護士)が選ばれて破産者の資産を売る・債権者に借金の返済をするなど財産の管理をします。

同時廃止

財産が全くない人が行う手続きのことです。ただし、財産があるのにそれを隠して「同時廃止」を求めた場合、刑罰を受ける可能性があり、免責も許可されませんので、注意しましょう。

参照元:破産( 同時廃止)について 免責について - 裁判所

免責手続き

借金が帳消しになる・ならないか判断する手続きです。免責不許可事由に該当する場合は、原則として免責は認められませんが、それでも裁量免責により例外的に免責が認められることは多々あります。

債権者集会

債権者を集めて破産手続きに関する情報を開示し債権者の意見を聞く集会です。債権者が反対意見をだすのが多いと思われがちですが、個人の自己破産の場合には数分で終わるようです。

破産手続き終結の決定

3つのケースにより破産手続きは終了します。 

  • 債権者に財産の配当をした

  • 債権者集会が終了した

  • 債権者による配当に関する異議申し立てがない時

(関連記事:自己破産手続きの流れ|申立てから破産手続き終結・免責許可決定)

自己破産にかかる弁護士の費用相場

自己破産をする時に弁護士に払う料金をお伝えします。

自己破産の相場は20~70万円

自己破産手続きの相場の費用は20~70万円で法律事務所によって異なります。自己破産の費用は、過払い金請求などの債務整理と違い報酬指針がないからです。

法律事務所によって値段はまちまちなので1度ホームページを見て確認しましょう。

費用を抑えたいなら無料相談を利用する

弁護士に相談をするのにもお金はかかりますので、少しでも費用を節約するのであれば無料相談できる弁護士を利用しましょう。

弁護士の費用は1時間1万円なため何回も相談すると家計に響きます。

弁護士・司法書士との違いは代理人になれるかどうか

弁護士は法のスペシャリストなため法に関する業務は全てこなせます。

一方、司法書士は書類作成などがメインな業務なため裁判所での代理人の業務をできません。ただ司法書士は弁護士より費用が安い傾向にあります。

費用を抑えるなら司法書士に依頼をして、全ての業務をお願いしたいなら弁護士に依頼をしましょう。

(関連記事:自己破産を司法書士に依頼する時に知っておくべき弁護士との違いとは)

自己破産をする時の弁護士の選び方のポイント3つ

弁護士選びに失敗しないコツは3つあります。

ポイント①債務整理の得意な弁護士を選ぶ

債務整理の得意としている弁護士の選び方はホームページを見ることが大切です。

債務整理を得意としている法律事務所のホームページは、トップページ・自己破産に関しての記事など債務整理に関するコンテンツは豊富です。

ポイント②実績がある弁護士を選ぶ

自己破産の手続きをスムーズにする・どんな質問にも答えてくれる心強い弁護士を選ぶなら実績がある・ないは重要なポイントです。

実績のある弁護士は、ホームページ・問い合わせ・無料相談のいずれかの方法を使えば知ることができます。

ポイント③相性の良い弁護士を選ぶ

相性の良い弁護士を探すには複数の法律事務所に無料相談しに行きましょう。

弁護士は、いわば自己破産をする時のパートナーです。パートナーと相性が悪かったらギスギスしてしまい腹を割って話せませんよね。

自己破産をする時は相性の良い弁護士に依頼することが大事です。

 

(関連記事:自己破産を弁護士に依頼すべき理由と手続きにかかる弁護士費用)

自己破産は最終手段!他の債務整理の方法2つ

自己破産は自宅を失うなどのデメリットが多いので、まずは別の債務整理は使えるかどうか検討してみましょう。

個人再生

個人再生は借金を最大10分の1まで減らせることのできる債務整理の方法の1つです。ただ、使うには2つの条件があります。

  • 借金の総額が5,000万円以下

  • 借金の返済の見込みが3~5年で立てられる

この2つの条件をクリアできるなら個人再生を使うのも1つの手です。

任意整理

任意整理は、債権者と話し合いをして借金を減らせる方法です。また特定の借金だけを選ぶことができるため連帯保証人のいる債務は自分で払えます(自分で払うことで連帯保証人に迷惑をかけません)。

任意整理を使える条件は借金の返済の見込みは3~5年で返済できる人です。

 

(関連記事:自己破産を含めた3つの債務整理方法|主な違いとメリット・デメリット)

まとめ

自己破産の最大のメリットはほぼ全ての借金を帳消しにできることです。ギャンブル・慰謝料などの借金であっても裁判所がこれを認めれば免除されます。

しかし、デメリットも多いです。

  • ブラックリストに載る

  • 自宅・車などの20万円以上の財産を残せない

  • 携帯を使えなくなる可能性がある

  • 職業を制限される

  • 海外旅行に行けない

  • 連帯保証人に迷惑をかける

  • 周りの人に破産者だとバレる可能性はある

自宅を残したい・就きたい職業があるのに制限をされるなどのデメリットを受けたくない人は、弁護士に別の債務整理ができないか相談してみましょう。

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この記事を監修した弁護士
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤 康二
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。第二東京弁護士会所属。

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