自己破産後の生活で気になる10項目|制限される行動と減らない借金

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弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤 康二
監修記事
自己破産後の生活で気になる10項目|制限される行動と減らない借金

「自己破産をすると会社を解雇される・戸籍に記入される・年金がもらえなくなる」など、生活をする上で何かと不便になると耳にしたことのある方は多いのではないでしょうか。

結論からいうと、自己破産をしたら財産などは失いますが普通の人と同じような生活を送れます。そもそも自己破産は、借金生活が苦しい人に与えられた救済措置だからです。

救済措置をしたのに、その後の生活を苦しめたら何のための自己破産か分かりませんよね。とはいっても、自己破産をしたので制限されることもあります。

ここでは、自己破産後に気になることや制限されてしまうことなどをまとめました。

 

自己破産後の生活に関してより深く知りたい項目がある場合は、以下より個別の内容についてご確認ください。

自己破産後の生活に関する知識一覧

生活に必要な財産に関する自己破産の知識

生活に関する自己破産の知識

自己破産後の家について

自己破産後の就職について

自己破産後の携帯について

自己破産後の仕事への影響について

自己破産後の車について

自己破産後の海外旅行について

自己破産後のクレジットカードについて

自己破産後の結婚について

 

自己破産後の生活全般について

自己破産後の生活で知っておくべき利点やリスク10項目

自己破産後の生活で知っておくべき利点やリスク10項目自己破産をした後の生活で気になると思われるものを10個ピックアップしました。

①債権者からの取り立てはなくなる

自己破産をすると借金の返済義務は無くなりますので、債権者(返済してもらう権利のある人)は自己破産者に借金の取り立てはされません。もし破産者が債権者から強行な借金の取立てを受けた場合、債権者には3年以下の懲役または300万円以下の罰金が科せられる可能性があります。

(破産者等に対する面会強請等の罪)

第二百七十五条  破産者(個人である破産者に限り、相続財産の破産にあっては、相続人。以下この条において同じ。)又はその親族その他の者に破産債権(免責手続の終了後にあっては、免責されたものに限る。以下この条において同じ。)を弁済させ、又は破産債権につき破産者の親族その他の者に保証をさせる目的で、破産者又はその親族その他の者に対し、面会を強請し、又は強談威迫の行為をした者は、三年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

(引用:破産法第275条)

②自宅を没収された人はUR賃貸を選ぶ

自宅を所持していて自己破産をする人はUR賃貸に住みましょう。UR賃貸は保証人不要なため誰でも入居できます。またUR賃貸は住宅に困っている人を救う目的で作られた経緯があるため自己破産をした人でも大歓迎です。

自宅はなくて賃貸契約の人

家賃を滞納していなければ自己破産をした後でも今まで通り住めます。

③クレジットカードやローンを一定期間利用できない

自己破産をしたのでブラックリストに載りますので5~10年間はクレジットカードやローンを組むことはできません。

連記事:ブラックリストの掲載期間は人によって違う|解除までの期間を知る方法

④生活に必要なものは残せる

自己破産をしても生活で必要になると思われる、洋服・パソコン・冷蔵庫などの家具は残してもらえます。ただ、20万円以上の価値のある財産(不動産・車・株などの有価証券)や現金を100万円以上持っていても99万円しか手元に残せません。

⑤携帯は使える

以下の場合なら自己破産をしても携帯を問題なく使えます。

  1. 携帯の料金を延滞していない
  2. 携帯本体の代金の支払いが終わっている

この2つの条件を満たしていないと携帯を所持することは難しいです。

 (関連記事:自己破産をしても携帯は使える!?携帯を使える・使えないケースまとめ)

⑥年金は受け取れる

自己破産をしても年金の受給資格は失いません。年金を差し押さえることは法律で禁止されているからです。しかし口座は凍結される恐れがあるので、新しい受け取り用の口座を作りましょう。

※自己破産をしても口座の開設はできます。

第二十五条  すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する

国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。

(引用:日本国憲法第25条)

⑦家族には影響はない

自己破産をしても親・配偶者・子供・親族には何も影響はありません。自己破産をして影響を受けるのは本人だけだからです。配偶者がクレジットカード・ローンを組む、子供が就活などすることになっても特に関係はありません。

⑧自己破産したことが周りにバレる可能性はある

自己破産をすると官報(国が毎日発行する新聞のようなもの)に名前が載るため、もしかしたら破産したことを周りに知られてしまう可能性はあります。

ただ官報を読む人は区役所の税担当・法律関係・金融関係などの限られた業種の人がほとんど。一般の人は官報を読むことはほぼないので自己破産をしたことを知られる可能性は低いです。

⑨結婚したい相手に内緒にできる

自己破産をしても戸籍に記載されることはないので結婚したい相手にバレません。「意中の相手がいるけど自己破産をしてあまり期間が経ってないからプロポーズしにくい」と悩んでいる人は思い切って心の内をさらけだしましょう。

ただ自己破産をするとクレジットカードやローンを5~10年間は利用できないので何か言い訳を考えておきましょう。結婚相手によっては全てをさらけ出すのもアリです。

⑩保証人になれる可能性はある

自己破産をしても住宅ローン・子供の奨学金の時に保証人になれる可能性はあります。保証人になれる・なれないは銀行・学生支援機構が判断をするからです。どうしても保証人になれなくて困っているなら保証会社(※1)や保証機関(※2)を使いましょう

(※1)保証会社…どうしても住宅ローンを契約している人がお金を払えない時に代わりに支払いをする機関

(※2)保証機関…万が一に奨学金を借りている人が返還できない時に代わりにお金を払う機関

自己破産をして制限されると思われている3つのこと

自己破産をして生活していく上で制限されると思われがちなことを3つお伝えします。しかし、以下のように大きな制限はありませんので、収支さえ安定してくれば普通の生活が送れます。

①車を購入できる

ローンを組めないと上述したので車を買えないと思われがちですが一括払いなら自動車を購入できます。“地方なので車は絶対に必要!”という方は安い車でもいいので購入するべきです。

②好きな職業に就ける

自己破産をしても問題なく好きな職業に就けます。ただ自己破産の申し立てをして裁判所の許可が下りるまでの期間は希望の職種に就けないので注意してください。
 

一定期間就くことのできない職業

  • 弁護士
  • 司法書士
  • 税理士など

 

【関連記事】

③海外旅行に行ける

自己破産をした時に“同時廃止(財産がない時にする手続き)”手続きの場合なら、お金さえあれば海外旅行に行くことはできます。気をつけないといけないのは“管財事件(財産のある時にする手続き)”手続きの時です。

管財事件の場合だと裁判所の許可が下りるまでは海外旅行に行くことはできません。

 (関連記事:自己破産しても海外旅行には原則行ける|行けない場合の理由と対策とは)

自己破産後にお金に困った場合

自己破産後はブラックリストなので金融機関からは、お金を借りられません。どうしてもお金に困った時は以下の方法を使いましょう。

親・友人に借りる

金融機関に借りられないため、お金を借りるなら身近な親・友人しか方法はありません。ただお金を借りる時は、毎月〇日に〇万円を返すと返済プランを提示しましょう。お金の切れ目が縁の切れ目なので、お金を借りた場合は必ず期限までに返済することが大事です。

日払いのバイトをする

お金に困ったら日払いのバイトをしましょう。日払いなら土日などの休みの日だけの単発でのバイトを募集しています。力仕事やデスクワークなど様々な業種の日払いがあるので、自分に合う条件のバイトをインターネットで探してみてください。

自己破産後でも払うべき負債

自己破産後でも払うべき負債

自己破産をしても全ての借金がゼロになる訳ではありません。自己破産をしてもなくならない借金についてお伝えします。

【関連するQ&A】
元夫が自己破産、私に強いらる負担はありますか
自己破産以外の方法はないでしょうか

滞納した税金

自己破産をして減るのは借金だけなので滞納した税金は含まれません。自己破産をしてすぐに滞納している税金を支払うのは難しいと思いますので、まずは役所の人に分割できるかなど相談してみましょう。

(免責許可の決定の効力等)

第二百五十三条  免責許可の決定が確定したときは、破産者は、破産手続による配当を除き、破産債権について、その責任を免れる。ただし、次に掲げる請求権については、この限りでない。

一  租税等の請求権(共助対象外国租税の請求権を除く。)

(引用:破産法第253条1項)

◆養育費・慰謝料

お金がないので自己破産をしたのであって養育費・慰謝料を支払うのは困難な状況です。自己破産をしても養育費・慰謝料は免除されないので、養育費・慰謝料を減額しての支払いはできるか相手に交渉しましょう。

※ケースによっては免除される場合もあります。

損害賠償請求

自己破産をしても、悪意があって破産者が加害者に損害を与えた損害賠償の借金は免除されません。悪意とは故意で加害者に何かしらの被害を与えることです。何が悪意なのかは自分では判断できないと思うので弁護士に相談をしましょう。

(免責許可の決定の効力等)

第二百五十三条

二  破産者が悪意で加えた不法行為に基づく損害賠償請求権

(引用:破産法第253条2項)

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自己破産後の生活で気をつけるポイント

「自己破産をしたことを周りに知られたくない」と破産者の多くは思いますよね。自己破産したことを周りに知られないようにする方法・絶対にしてはいけないことをまとめました。

お金の管理をキチンとする

自己破産をして1番気にするべきことはお金の管理です。せっかく自己破産をしたのにお金の出所を見直さないとカツカツの生活を送る恐れもあります。

家計簿やアプリなどで月の収入と支出をキチンと管理するのは重要です。お金の管理をするのが不得意な方は定期預金を使ってみてください。

お金は少しでも貯金

自己破産をしたら月に1万円でもいいので貯金をしてください。貯金が少しでもあれば急な冠婚葬祭などあっても対応できます。しかし貯金をしていないと、どんなに参加したくても金融機関からお金を借りられない・手持ちがないなどの理由で不参加を選ばないといけません。

お世話になった人の冠婚葬祭など行けなかった日には後悔しか残らないため貯金はできる範囲でしてください。

闇金で絶対にお金は借りてはいけない

お金にどんなに困っても絶対にやってはいけないことは闇金でお金を借りること。闇金でお金を借りたら最後、ケツの毛までむしり取られます。厳しい取り立て・脅迫めいた電話・頼んでいないピザが届くなどの嫌がらせは絶えません。 

自己破産をして金融機関からお金を借りられないといっても闇金だけには絶対にお金を借りないでください。

まとめ

自己破産をしても普通の人と同じように生活を送れます。破産者と普通の人との唯一の違いはお金を借りられないこと。今まで破産者は、現金が足りない時はお金を借りてやりくりしていました。

破産者は自己破産をしたことで、お金を借りられなくなったため今までとは違う生活レベルになるでしょう。最初は生活レベルが変わるので辛いかもしれません。しかし、お金の管理をして使える範囲で何を買うべきかなどを考えることで徐々に生活に慣れてきます。

また、これから自己破産をしようと考えている人は1度弁護士に相談をしてみましょう。弁護士に相談をすれば、自己破産以外の方法も提案してくれるかもしれません。

(関連記事:自己破産を含めた3つの債務整理方法|主な違いとメリット・デメリット)

 

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この記事を監修した弁護士
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤 康二
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。第二東京弁護士会所属。

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