不貞行為とは|立証するために必要な5つの証拠と慰謝料相場

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弁護士法人ネクスパート法律事務所
寺垣 俊介
監修記事
不貞行為とは|立証するために必要な5つの証拠と慰謝料相場

不貞行為(ふていこうい)とは、夫婦または婚約、内縁関係にある男女のどちらかが、配偶者以外の異性と自由な意思の元で肉体関係を持つことを言います。

婚姻関係が結ばれた男女は、お互いに配偶者以外の異性と性行為しないという「貞操義務」がそれぞれに課せられるのです。

貞操義務は、法律としてはっきりと記載されている訳ではありません。

しかし、民法第770条第1項に、離婚裁判を起こすときに認められる理由のひとつとして「配偶者に不貞な行為があったとき」が記載されています。

不貞行為を理由に離婚するためには、どうすれば良いのでしょうか。そこで今回は、裁判を有利に進めるために押さえておきたい、不貞行為の定義、裁判を起こす際の注意点、慰謝料請求するために有効な証拠、得られる慰謝料の相場、過去の判決事例の5つの項目についてご紹介します。

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不貞行為とは|不貞の定義について

不貞行為の定義について、明確に答えられる人は少ないかもしれません。そこで、具体例を元に不貞行為が認められるケースと、そうでないケースにまとめてみました。

不貞行為として認められるケース

まずは、不貞行為として認められるケースです。ポイントは、相手に好意を抱いていなくても、継続して肉体関係(性行為)があった場合、不貞行為として認められる可能性が非常に高いということです。

  • 本気か浮気かは関係なく性行為があった
  • 風俗やソープランドで性行為をする
  • 生活費を稼ぐために不貞行為を繰り返す

不貞行為として認められないケース

下記のようなケースは、法律上は不貞行為として認められないことが多いようです。ただし、「婚姻を継続しがたい重大な事由」として、離婚や慰謝料請求が認められる可能性があるかもしれません。

  • 強姦
  • 性行為がない異性交際
  • 同性同士で肉体関係を持った場合(同性愛)
  • 婚姻関係が破綻してからの不貞行為

不貞行為と不倫や浮気の違いとは

不貞行為は法律で明確な基準が設けられており、感情的な部分には一切触れず、肉体関係(性行為)があったかどうかで判断されます。一方、不倫や浮気は、肉体関係の有無だけで判断されることはありません。

お互いに好意を抱いている場合や、配偶者以外の異性とデートをしていたなどの事実があれば、不倫や浮気として認められることもあります。そのため、認められる範囲が広いことが大きな違いと言えるでしょう。

不貞行為で離婚し慰謝料を請求する際に注意しておく5つのこと

不貞行為で離婚し慰謝料を請求するための注意事項を5つにまとめました。裁判に踏み切る前に確認しておくと良いでしょう。

有責者側からの離婚請求は基本的に認められない

原則、不貞行為をした「有責者」からの離婚請求は認められていません。

相手に反省の色が見られる場合は離婚請求が棄却されることがある

裁判で不貞行為が認められるか否かの判断として、「不貞行為により婚姻関係が破綻したかどうか」も考慮されることがあるようです。

そのため、相手がしっかり反省していると見受けられた場合、離婚請求は棄却され、慰謝料請求だけ認められるといった判決になるかもしれません。

不貞行為には時効が存在する

不貞行為を理由に慰謝料や財産分与を請求する際は、時効前に請求しなければならないことをご存知でしょうか。時効は以下のように定められています。

  • 配偶者の不貞行為を知った日から3年間(時効)
  • 配偶者の不貞行為を知った日から2年間(除斥期間)

どちらも期限内に請求しなければ、訴えが受け入れられなくなるため、注意が必要です。ただし、配偶者や不倫相手が慰謝料を払う意思を示した場合は、受け取ることができます。

また、民法159条には「夫婦の一方が他の一方に対して有する権利については、婚姻の解消の時から6箇月を経過するまでの間は、時効は、完成しない。」とあり、離婚のタイミング次第で配偶者と不倫相手とで時効がずれる可能性があります。

一旦は許した不貞行為は状況により再度訴えられる

一度は許したはずの不貞行為が忘れられないために、裁判を起こすことは可能なのでしょうか。

こちらはケースによって回答が異なります。すでに裁判などで不貞行為についてやりとりを行い、再構築または慰謝料を請求しないことで決着がついている場合、訴えることはできません。

しかし、当事者同士での話し合いのみで許すと決めたものや、既に離婚成立済みだが不貞行為についてやりとりがなかった場合は、訴えられると言われています。

不貞行為を立証するために有効な5つの証拠とは

不貞行為を立証するために有効な5つの証拠とは

不貞行為をしている相手とのメールを印刷またはカメラに収めたもの

不貞行為をしている相手とのメールのやりとりは、証拠として残るだけでなく、相手の行動パターンを把握するきっかけにもなります。

見つけた際は、転送ではなくその場で印刷もしくは自分のカメラで写真に収めておくことです。転送などの場合、証拠を偽造したと疑われる可能性があるため、おすすめできません。

相手の行動と自分の心情をできるだけ細かく残した日記

相手の行動や様子を残した日記も、証拠として認められているようです。また、相手が不貞行為に及ぶ行動パターンの把握につながります。さらに、自分の心情も記しておけば、相手の不貞行為によりどれだけ精神的に追い詰められたか裁判で訴えるための資料になるでしょう。

ラブホテルの領収書やコンドームを購入した時のレシート

自分以外の相手と使用したと思われる、ラブホテルの領収書やコンドームを購入したときのレシートも、不貞行為を裏付ける証拠となり得ます。むやみに破棄せずに保管しておくことが望ましいでしょう。

不貞行為と判断できる音声や映像データまたは写真

性行為中の映像や音声を入手するのは難しいかもしれません。そのため、ラブホテルへ入るときと出るときの映像、さらに滞在時間の記録があれば不貞行為の証拠となるようです。

また、1回のみではなく複数回分の記録を用意しておくと良いでしょう。なぜなら、「一度きりだった」と不貞行為の継続性を否定される可能性があるためです。

興信所の調査を元に作成した相手の浮気に関する調査報告書

興信所または、探偵事務所などの調査を元に作成した調査報告書も有効な証拠となり得えます。調査のプロですから、自分で調べるよりもしっかりとした不貞行為の証拠を押さえられるでしょう。

デメリットとして、費用が高いことが挙げられます。費用を節約するためにも、事前に相手の行動パターンを探り、不貞行為に及ぶ可能性がある日にちや時間をある程度絞ってからの依頼がおすすめです。

不貞行為が理由の離婚はどのくらい慰謝料を請求できるか

不貞行為が理由の離婚では、慰謝料をどのくらい請求できるのでしょうか。一般的な相場や、慰謝料を請求するために必要な証拠についてまとめました。

慰謝料の相場はいくらか

一般的な不貞行為の慰謝料は100万円~300万円が相場と言われています。慰謝料は不貞行為の期間や回数、婚姻期間などにより増減します。裁判で悪質と判断されれば、高額請求も認められるでしょう。

慰謝料を請求するために必要な証拠

不貞行為で慰謝料を請求するために、必要な証拠は以下に挙げられます。

  • 不貞行為を伺わせるメールのやりとり
  • ラブホテルなどの宿泊施設への出入りが記録された写真や映像
  • 興信所などが作成した相手の不貞行為に関する調査報告書

慰謝料を増額させるコツは

慰謝料を増額させるコツは、不貞行為をはっきりと立証できる証拠をひとつでも多く集めることです。また、婚姻関係が長い人や、精神的に受けたダメージが大きい人も慰謝料増額が見込めるでしょう。

不貞行為で離婚が成立した判決事例

過去に不貞行為が認められて離婚が成立した判決事例についてご紹介します。

妻へ執拗な嫌がらせをした後に不貞行為に及んだ(昭和54年1月)

結婚してからすぐに夫婦で同居しましたが、夫から根拠もないのに嫉妬され、義母からの嫌がらせを受ける日々が続くようになりました。

そんな状況に耐えられなくなった妻は実家へ避難し、後に夫の子供を出産しました。その後も、夫と義母から同居を拒否され、嫌みを言われるだけの電話がかかってくる、身に覚えのない刑事告訴をされるといった嫌がらせを受けたそうです。

最終的には夫が愛人をつくったことがきっかけとなり、不貞行為に加えて執拗ないやがらせを受けていたことが認められ慰謝料500万円の支払いが命じられました。

夫が愛人を別宅に囲い不貞行為を繰り返した(昭和51年7月)

結婚生活15年間のうち、最後の2年間は別居状態だった夫婦の判決事例です。夫が愛人をつくり、別宅に囲ったことが原因で夫婦喧嘩が絶えなくなり、最終的には離婚訴訟になりました。

裁判の結果、夫が愛人をつくり不貞行為に及んでいたことや、勝手な理由で夫が別居を始めたことが認められました。判決として夫に200万、愛人に100万円という慰謝料の支払いが命じられたそうです。

参考書籍:「離婚と慰謝料|自由国民社

まとめ

不貞行為を理由に離婚と慰謝料請求をするために、必要な知識5つについてご紹介しました。不貞行為として認められるのは、あくまでも肉体関係(性行為)の事実のみであり、好意を抱いているなどの感情面は、判断材料にならないということです。

もし、相手の不貞行為で有利に離婚を進めたいと考えるのであれば、肉体関係を裏付ける証拠をできる限り多く集めることが大切でしょう。

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この記事を監修した弁護士
弁護士法人ネクスパート法律事務所
寺垣 俊介
2016年1月に寺垣弁護士(第二東京弁護士会所属)、佐藤弁護士(東京弁護士会所属)の2名により設立。遺産相続、交通事故、離婚などの民事事件や刑事事件、企業法務まで幅広い分野を取り扱っている。

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